インドラネット

著者 :
  • KADOKAWA
3.59
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本棚登録 : 714
感想 : 89
  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041056042

作品紹介・あらすじ

美貌とカリスマを備えた友人・空知の行方を追い、東南アジアの混沌に飛び込んだ晃。だが待ち受けていたのは、空知とその姉妹の凄絶な過去だった……。数多の賞を受賞した著者が到達した「現代の黙示録」!

感想・レビュー・書評

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  • 読み終えて、この小説のイメージを一言でいうと「渇いた死」。

    非正規雇用でうだつの上がらない男・八目晃は、消息を絶った高校時代の友人・空知を探しにカンボジアへ旅立つー。

    不気味なまでに感情を排した、中立的な文章(に、僕は感じた)が続き、途中から「これはどこにもたどり着かないし、救われないんだろうな」という予感を持ちながら、読み続けた。
    結末はやっぱりというか…意外というか…。

    ひとまずの場所にたどり着くけど、解釈は人それぞれ。
    深読みすると味わいが出てきます。
    そこらへんは、さすがベテラン作家という感じ。

    • hiromida2さん
      naonaonao16g さん、
      確かに…(笑)
      naonaonao16g さん、
      確かに…(笑)
      2022/01/30
    • たけさん
      naonaoさん、コンフィデンスマン観にいきましたぜ!
      「プリンセス編」も映画館行きましたが、今回の「英雄編」はさらに面白かった。
      ヒゲダン...
      naonaoさん、コンフィデンスマン観にいきましたぜ!
      「プリンセス編」も映画館行きましたが、今回の「英雄編」はさらに面白かった。
      ヒゲダンの今回の曲も素晴らしいし最高でした。
      コロナでなかなか劇場に行くのをオススメしづらい時期ですけどね…

      読書気分の波、確かにありますね。
      今は正直乗れそうにありません。
      こんなときは、ブクログで立てる読書目標、ただただウザいだけです笑
      2022/01/30
    • naonaonao16gさん
      たけさん

      おおー!英雄編、凄いんですね!
      安定の髭男なんですね!
      早くアマプラに追加されないかなぁ…笑

      そうなんですよ!波に乗れない時は...
      たけさん

      おおー!英雄編、凄いんですね!
      安定の髭男なんですね!
      早くアマプラに追加されないかなぁ…笑

      そうなんですよ!波に乗れない時はちょっときついですよね…
      わたしは映画で稼ぎます笑
      って、稼ぐ必要もないと思いますが…
      2022/01/30
  • マジか!の一冊。

    最初から最後まで面白さはハンパない。

    高校時代の親友探しのためカンボジアへ渡った主人公 晃。

    知人もいない異国の地で不安感しかない時に言葉が通じる人達と出会ったら否応なく心をオープンにしちゃうよね。

    次第に強くなっていく晃。次第に掴めていく親友、空知達の複雑な生い立ちと消息。

    晃の空知を想う心には時に胸アツ、時に涙で心うたれた。
    人を疑わなければいけないつらさに哀しみが、数々のピンチにはこちらまで恐怖に襲われた。

    そしてこの結末。マジか…!この一瞬の、ある意味サッパリ、バッサリ感がすごい。

  • 平凡な顔、運動神経は鈍く、勉強も得意ではない――何の取り柄もないことに強いコンプレックスを抱いて生きてきた八目晃は、非正規雇用で給与も安く、ゲームしか夢中になれない無為な生活を送っていた。唯一の誇りは、高校の同級生で、カリスマ性を持つ野々宮空知と、美貌の姉妹と親しく付き合ったこと。だがその空知が、カンボジアで消息を絶ったという。空知の行方を追い、東南アジアの混沌の中に飛び込んだ晃。そこで待っていたのは、美貌の三きょうだいの凄絶な過去だった……

    桐野さんは好きな作家でシンパシーを感じるのだけれど、本作のダークなラストに打ちのめされた。カンボジアにポルポト政権が暗い歴史を残したのはある程度知っていたつもりだったが、ここまで悲惨だったとは。最初は、晃と同様にカンボジア甘ちゃん旅行記を読んでいる軽い気持ちだった。日本同様に次々と登場する不可解な人物達。まるで晃は張り巡らされた網にかかった蜘蛛のようだった。空知との再会を信じて疑わずに、晃と一緒に東南アジア独特のぬるい風を肌で感じながら、旅行した心持にさせてもらえたのは特筆しておきたい。

  • 【こうして、野々宮三きょうだいは、ほとんど同時期に、日本から消えていなくなった】【ものは相談ですが、あなた、まず空知君を捜しに行きませんか?】 マスクも消毒も気にしないで熱く混沌とした異国の地、町の匂いも喧騒も肌で感じるほどに本の世界へのめり込んだ。誰が本当の事を伝えているの?何を信じたらいいの?晃と、空知。二人はきっとこの先永遠に離れることは無いのだろう、読了し、ぶるりと震えた。【サイン本】

  • 著者の前作、怖くて挫折した身としては今回は最後に戦慄するも、なんとか完読した。けど、やっぱり怖かった。

    今回は八目のいい加減さが物語を重くせずなんとか救われながらも、アジアの混沌とした世界を知ることになる。

    そして、次回作を読むとき、更なる覚悟が必要である。

  • おもしろかったけど、『日没』と似ている…?
    共感したり新しい世界を知ったりというより、
    ストーリーを楽しむだけのお話なのかも。。

    主人公の晃が、なんとなく学がなさそうなのに
    語彙力があったり英語でちゃんとコミュニケーションをとってるのが、人物像にはまらなくて、最後までそこを埋めることはできなかった。

  • なんとなく桐野夏生さんぽくないなあと思って読むと最後は「ああ・・・」となります。
    人生上手く行かない甘ちゃん駄目男が、友人の失踪を追ってカンボジアに旅立つ事で、少しずつ逞しく成長していく物語です。
    カンボジアの観光案内的な部分と、暗部観光な部分が楽しめる本で、読んでいると結構いい処っぽいなあと思いました。治安は悪いから怖いけれど、人的には素朴で楽しそうです。
    主人公が追い求めるかつての親友空知と、その美人姉妹の出生の秘密。彼らを追う怪しい人物たち。その割に陰鬱にならず明るい雰囲気が漂っているのは、陰鬱女王の筆者としては珍しい気がします。主人公が間抜けだからかもしれませんが。
    結末で「え」となるのは桐野夏生あるあるかもしれません。今回もなかなかびっくりなラストです。

    正直な所カンボジアを書きたかったんじゃないかなと感じました。物語はカンボジアを書く為の材料だったのかもしれません。
    やはりこの方の書く文章は力があります。読みやすいけれど軽くないし、それなのにグイっと物語に引っ張り込まれるのは力が衰えていない証拠だと思います。また読んでいない桐野作品を読んで行こうと思います。

  • 東南アジアに友人を捜しに行く八目晃の成長ぶりが凄まじい。スパイだらけの恐ろしく危険な旅だったが真相に辿り着けてほっとした。促音、拗音表記が少し大きいような気がしたのは気の所為だろうか。

  • 最初から最後まで主人公を好きになれずだったが、話が面白いのでぐいぐい読めた

    が、ラストのページで呆然としてしまった

    どう解釈するべきなのか
    全ては空知の妄想で晃というのは別人格で日本〜カンボジアでの冒険譚はドラッグをキメた時にみる幻覚?

    ???
    混乱している

  • かなり楽しかった。
    桐野夏生さん大好きな上の、冒険小説っぽさも加わって好きなもの二重のせ❤️
    カンボジア旅行してる感満載✈️カンボジアは暗い歴史が多すぎるし、治安もまだまだ安定していない国だけど、そんな負を全く感じさせない雰囲気。
    ダメ人間の主人公が、自分の唯一の自慢の美しく聡明な親友の失踪の謎を追ってカンボジアへ行き、そこで七転八倒しながら、真実に迫っていく。
    最後は、またしても桐野流の「えっ

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著者プロフィール

1951年金沢生まれ。成蹊大学卒。93年『顔に降りかかる雨』で江戸川乱歩賞を受賞。99年『柔らかな頬』で直木賞、2003年『グロテスク』で泉鏡花文学賞、04年『残虐記』で柴田錬三郎賞、05年『魂萌え!』で婦人公論文芸賞、08年『東京島』で谷崎潤一郎賞、09年『女神記』で紫式部文学賞、10年、11年に『ナニカアル』で島清恋愛文学賞と読売文学賞をダブル受賞。1998年に日本推理作家協会賞を受賞した『OUT』は2004年エドガー賞候補となる。15年紫綬褒章を受章。

「2021年 『インドラネット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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