凶宅 (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 306
感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041056110

作品紹介・あらすじ

山の中腹に建てられた一軒家に越してきた小学4年生の翔太。引っ越しとともに妙な胸騒ぎを覚えると、身の回りで不可解な出来事が頻発する。翔太は家族を守るため、忌まわしい家の秘密を探り始めるが――。

感想・レビュー・書評

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  • 主人公が小学男子で広い年齢層が読めるような平易な文章だと思う。

    深い嫌な感じを出さないままにラストに向かうけれど結果はかなり恐ろしかった。
    特にまさかと思いながら読んだ最後の一行で絶望の淵に落とされる感じ。

    やはりベースになっているのは土地とそこに宿るものというのはいつもの三津田作品の流れだけれど割と読みやすく書かれているのでうっかりしてしまった。

    日本の神様はキリスト教とは違ってアニミズム的なものだと思う。だからこういうホラーを自然に受け入れられるっていうか、DNAにそういうのが組み込まれているのかな。
    原始的とか迷信とも言えるけれど、それは自然の中で暮らしてきた人間の当然の考え方でもある。
    太刀打ちできない自然に畏れを抱くのは当然であって、むしろ自然を敬わないような今の人間の在り方の方が恐ろしい。

    私はスピリチュアルなものに傾倒しすぎるのはあまり好まないし、私の中の警報が鳴るけれど、自然に身を委ねるしかない人間の力なさはよく理解している。

  • ちょうどいい怖さだった。主人公は小学生の少年だが、頭がよく怪異に対して積極的に調査していく。友人と共闘して立ち向かうのも良い。
    田舎の閉鎖的な感じや、村の言い伝えなど、これぞ民俗学ホラーという感じで好みだった。
    最後の一行までぞっとさせてくれる。

  • 怪異についてはほぼ真相はわからず。すっきり解決していない部分とラストの1文とが相まって、いい感じに気持ち悪さが残ります。

  • 怖かった。ホラー小説。
    ちょっと現実離れしているけれど、次から次へと奇怪なことが起こり、テンポ良く、妙に引き込まれた。
    結局妖怪の正体が何だったのかスッキリしなかったところはあるが、家族に妖怪が憑依し最後には自殺してしまうという展開にゾッとした。

  • 怪異の正体が明らかになったり退治できたりはしないスッキリしないホラー
    理不尽感強め
    何の罪もないのに子どもの目の前で家族が亡くなる展開が苦手な人は避けたほうが良いと思う

  • 怪異の正体を明確にしない終わり方。
    最後は、ちゃんとオチでしめている。
    何人か取り憑かれた登場人物が出てきて、そこが怖がるタイミングなんだと思うんだけど、そんなに怖くないのは、自分の想像力が足りないせいか。
    伊藤潤二の漫画のような視覚イメージで読んだ。

  • 怖いけど面白い。三津田信三先生の家ホラーはさすがです。

  • おばけって文字読めるんすね。。

  • 読んで後悔するくらいビビりの私には怖かった…
    引越しを控えた私が読むべきではなかった…

  • 怖いのだけど、とてもリズムよくポップなかんじで読めてしまうから楽しい。でも調子に乗ってたらちょっと痛い目にあった!最後まで面白い!

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著者プロフィール

三津田信三
奈良県出身。編集者をへて、二〇〇一年『ホラー作家の棲む家』でデビュー。ホラーとミステリを融合させた独特の作風で人気を得る。『水魑の如き沈むもの』で第十回本格ミステリ大賞を受賞。主な作品に『厭魅の如き憑くもの』にはじまる「刀城言耶」シリーズ、『十三の呪』にはじまる「死相学探偵」シリーズ、映画化された『のぞきめ』、戦後まもない北九州の炭鉱を舞台にした『黒面の狐』、これまでにない幽霊屋敷怪談を描く『どこの家にも怖いものはいる』『わざと忌み家を建てて棲む』がある。

「2023年 『そこに無い家に呼ばれる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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