テーラー伊三郎

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 192
レビュー : 40
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041056172

作品紹介・あらすじ

死にかけた田舎町の商店街、老舗テーラーのウィンドウに突然現われた美しいコルセット“コール・バレネ”。それは、ある仕立て職人と貧困家庭に育つ高校生・海色の人生を変える、色鮮やかな“革命”の始まりだった。

感想・レビュー・書評

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  • 「人の顔色を見るな。人とくらべるな。意見を飲み込むな。自分の人生は、自分以外のだれにもゆだねるな」
    82歳の仕立て職人が17歳の男子高校生へ向けて放った本気の言葉は、少年の心を一瞬で撃ち抜いた。
    福島の田舎町で起こした老人と高校生のコルセットによる「革命」は、町を変え少年の生き方をも変える。
    「人生は終盤戦からが本番だ。年寄りは可能性が狭まったぶん、経験値だけは腐るほどある」
    老人達のイキイキとした生きざまや職人魂はスカッとする位に爽快。
    老人達のアツい情熱を見せつけられ、少年の中に潜んでいた可能性の欠片が開花する。
    そして読み終えた私も、人生の終盤戦に向けて力強いエールを貰えた。

  • 第158回(2017年下半期)直木賞候補作品。
    高校2年生の津田は、ある日寂れた仕立て屋「テーラー伊三郎」に飾られた、女性の下着である美しいコルセットに惹きつけられる。母親が官能漫画家であり、その手伝いをしていた津田は、その時代の服装・文化に興味があり詳しかった。福島の中途半端な田舎町生まれ、海色(アクアマリン)と名づけられ将来を諦めかけていたが、仕立て職人の伊三郎、周囲の老人などと共に、コルセットで革命を起こす!
    変人というかマニアックというか、個性の強いキャラクターが登場するところは川瀬さん。全く馴染みのないものなので、表紙の絵を何度も見直してしまった。楽しいエンターテイメント小説。

  • 古ぼけた仕立て屋のショーウィンドウに飾られた〈コール・バレネ〉。場違いな女性下着の登場は、保守的な田舎町を騒然とさせていく。
    母親を筆頭に、クセのある人物ばかり。一風変わった人間たちが、その個性を活かし、のびのびと動き回る。枠にはめられることなく、自分たちのポリシーをつらぬこうとする姿が、痛快。
    楽しいエンターテイメント作品で、読後感もさわやか。
    花園あずき『麗しのドレス図鑑』のおかげで、コルセットや服飾の話題は、具体的にイメージしながら読むことができた。

  • 面白かった!こんなパワフルで意外と柔軟性のある年寄りが身近にいたら楽しそう。刺激的。
    痛快に悪玉をやり込める感じで終わらせずそこそこの着地点で折り合いつけてる感じが現実的?それでもこちらはスッとした読み応え。
    残念ながら知識が乏しく、文字だけの説明ではイメージが頭の中で再生できない。どんな素敵なコルセットなのか見てみたい。

    離れた立場で助言し見守るアクアの担任が素敵だ

  • 保守的な田舎町の老舗紳士服店に飾られた
    美しいコルセット”コール・バレネ”。
    それは、貧困家庭に育つ高校生・海色の人生を
    変える、色鮮やかな「革命」の始まりだった…。
    痛快エンタメ。

  • 良かった。
    ここ最近読んだ本が立て続けに期待外れだったので余計によかった。
    登場人物がみな味が濃くも、生き生きとしており楽しめた。           読んでいてこっちまでわくわくする感じが心地よく
    コルセットの書き方もとてもきれいで、割合想像しやすかったけど、だからこそ
    それを裏付けるコール・バレネもご婦人方の着こなしも挿絵がほしい!と思った。
    スチーム・パンクの世界も気になるところ。

  • 地方の小さな紳士服仕立て店から革命を起こす。

    「昆虫」の警察小説で、無類の強さを見せる、昆虫学者のはちゃめちゃなのに一本筋が通っているところとエンターテイメント性を抜き出して自由に縦横無尽に動かした、という感じ。
    痛快無比。

  • 好きなものにのめり込んでいる人々がとても魅力的に描かれていて、読んでいるこちらまで心沸き立つ気分にさせてくれる。一般受けしづらいテーマや主人公の背景だけれど、それだけに与えられる衝撃もまた一入のものがある。

  • 2018#38

  • 古びた商店街の中にあるオーダーメイド紳士服の伊三郎さんが突然コルセットを作りショウウィンドウに飾った。そこから高校生男子の主人公が加わり革命が始まる。腹立つ障害が立ちはだかりつつも、この革命は進んでいく。どんな化学変化が起こって、どんな進化が生まれるのか。わくわくして読み終えました(*^-^*)

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プロフィール

1970年福島県生まれ。文化服装学院服装科・服飾専攻科デザイン専攻卒。服飾デザイン会社に就職し、子供服をデザインするかたわら小説を執筆。2011年、『よろずのことに気をつけよ』で第57回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビューを果たす。著書に、『法医昆虫学捜査官』から始まる「法医昆虫学捜査官」シリーズ、『桃ノ木坂互助会』『女學生奇譚』『フォークロアの鍵』がある。

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