後宮に月は満ちる 金椛国春秋 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.81
  • (37)
  • (96)
  • (61)
  • (4)
  • (2)
本棚登録 : 743
感想 : 58
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041056936

作品紹介・あらすじ

大陸の強国、金椛国(きんかこく)。
皇帝の代替わりに際し、一族郎党殉死という悲劇となった名門・星家の御曹司、遊圭(ゆうけい)は、
町娘の明々(めいめい)の救いにより、女と偽り後宮で女官として務めることに。
家事働きは全くできず、「使えない」という烙印を押された遊圭だったが、叩き込まれた教養と、生来の虚弱体質のため身についた薬膳の知識によって、
次第に後宮で必要とされる存在に。
美貌の宦官・玄月(げんげつ)に正体を疑われつつも、「使える」存在になったことで命拾いした遊圭。
今度は皇太后の娘で引きこもりのぽっちゃり姫・麗華(れいか)の心身の健康のため、公主の部屋付きを命じられることに。 
そして後宮に渦巻く女達の野心と怨念が生む陰謀に巻き込まれて……。
大人の男になるまでに、遊圭は果たして後宮を出られるか? 
知識と機転で切り抜けろ! 中華後宮ファンタジー第2弾!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 中華ファンタジー「金椛国春秋」2作目。
    女童として後宮で暮らす少年・遊圭の運命は?

    皇帝に外戚なし、という法がある時代。
    名門・星家の末子・遊圭は何とか逃げ延び、助けてくれた町娘の明々について後宮へ。
    性別を隠しての潜入で、後宮で男とバレたら命がない。身元が知られたらさらに大ごとに。
    既にバレかけてますが…

    宦官の玄月は疑いながらも、それを明らかにはしない。
    女官たちに教育の機会が与えられたので、身体は弱いが教養はある育ちの遊圭は、知恵を生かして役に立つ存在となる道を選びます。
    引きこもりの公主(皇女)麗華を癒すため、派遣されることに。
    麗華は皇子を望んでいた母に疎まれ、世話する者も少ない状態で暮らしていたのだ。
    遊圭は麗華の健康を取り戻そうとし…
    根は素直な少年少女がすがすがしいです。

    書き込みがかなりしっかりされているので、架空でも昔はこの世界があったかのよう。
    後宮にいるのは後1冊だけらしいのが、ちょっと惜しまれます(笑)

  • バレそうでなかなかバレない。
    玄月はきっと味方なんだろうけど、なかなかお互い歩み寄れないのがもどかしい。

  • 4.5

  • 玄月に正体を知られた遊圭は、皇太后の疑惑を探るために初の女性医師見習いとなって引きこもり公主の宮へ潜入する。
    性別を偽って潜伏しているためか思春期のせいか、遊圭がちょっと生意気になっている。
    病弱なためあまり表に出てなかったが、生来の性格は負けず嫌いで激情型なのではないだろうか。
    なので余計なことをしでかして危なっかしいことこの上ないが、根がまっすぐなので周りの人間が助けるのだろう。

    政争に巻き込まれるが、あくまでも遊圭は第三者で蚊帳の外というのもいい。
    彼を手玉に取っているような玄月もまだ二十歳にもなっていないというのが末恐ろしい。
    後宮の片隅でやり過ごすはずの遊圭がどんどん帝に近づいていってしまう。
    果たして本来の姿に戻れるのか、ということで次巻へ。

  • 2巻目も面白くて一気に読んだ。
    遊々、余計なことしないでよーって思いながら次から次にハラハラすることが起きて...
    麗華好きだな。
    終わり方もスッキリしていて良かった。

  • 趙婆の言葉「かならずおつりがくるから」が、嬉しかったなぁ。
    人生、いいことと悪いことは、とんとん(同じくらい)…というのは聞いたことあるけど。おつりがくるんだー。
    そう思うだけで、ふっと気持ちが軽く、未来が明るく感じられました。ありがとう、趙婆。

  • さて、後宮に身を潜めて一年が過ぎた遊圭たち。いつ本当の性別が露見してしまうのか、こっちはハラハラし通しです。事はうまく運ぶ、そう信じたいので信じていますが、いかんせん心臓に悪い。
    それでもわたしは全力で遊圭と明々、それから胡娘のことを応援していますよ!!

    間に違う後宮ものを読んでしまったため、情報がごちゃごちゃになったので、そのうち一巻からもう一度読もうと思います。
    しかし激動の後宮編は次巻が完結編のようです。とりあえず先に進みます。

    果たして、遊圭は無事に後宮を脱出し、本来の身分を取り戻すことができるのでしょうか。

  • 表紙は陶玄月。(丹地さんの絵が美しい〜)
    食えないやつ。頭が良くて、ちょっと鬱屈した面もあって、謀を上手く運ぶ胆力もある。
    主上、陽元とは真逆の名前を持つ彼に、今回は遊圭が振り回される。
    個人的には遊圭が一時仕えた公主様には、この先もぼちぼち出てきて遊圭と明々を可愛がってほしい。

  • 一巻と比べると、あまり面白くなかった…。
    人物の名前が難しいし、最後の方は飽きてしまった。

  • 2018/7/某了読。
    感想書くより先に本を読まねばってことで、いつだったかな…
    1冊目からキャラが濃いとは思ってたけど、ストーリーもどんどん大きく膨らんで、まさにエンタメ!!
    あっという間に読み終えちゃった。
    麗華公主好きですよ。

全58件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1966年島根県生まれ。神田外語学院卒業。プログラマー、介護職などを経て、現在ニュージーランド在住。2013年、第4回野性時代フロンティア文学賞を受賞し、受賞作を改稿、改題した『天涯の楽土』でデビュー。著作に「座敷わらしとシェアハウス」「金椛国春秋」「親王殿下のパティシエール」シリーズ、『狩猟家族』『蒼天の王土』『マッサゲタイの戦女王』『霊獣記 獲麟の書(上・下)』がある。

「2023年 『蒼天の王土』 で使われていた紹介文から引用しています。」

篠原悠希の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
上橋 菜穂子
上橋 菜穂子
上橋 菜穂子
上橋 菜穂子
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×