- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041056943
作品紹介・あらすじ
皇太后の陰謀を食い止めた功績を買われ、女装で後宮潜入中の少年・遊圭は、皇帝のお妃候補に選ばれることに。それは無理!と焦る遊圭だが、滞在中の養生院で、原因不明の火事に巻き込まれ……。
感想・レビュー・書評
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麗華妃がなんとも悲しすぎる。
やっぱり皇太后はしぶとい。
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Amazonオーディブルで聴いた。
主人公にイラついてしまってダメ。
ひと区切りついたから、続きを聞くのはやめとくか。
オーディブルの朗読、若い女性キャラのセリフ部分がアニメ声でしんどい。もっと普通に読んでほしい。 -
女医を目指すことになった遊圭。そこで合う男子学生からのさまざまな意地悪。
現代に生きる女であっても、地方へ行けば未だに「女に学歴はいらない」と平然と言われる。性別だけを理由に学べない女性が世界中にたくさんいる。女の立場で読んで、女学生たちを心底応援していたけれど、これを読んだ男性はどう感じるだろう。…なんてことを考えたり。
前の巻の公主様の悲哀が深くて苦しくなる。これも、根の深い問題。公主様には安寧に暮らしてほしい。
胡娘とも離れる遊圭、この先に何が待つか。 -
面白くて一気に読みました!
最後の最後まで色んな事が起こるので、もしや続くのかな?とまで思ってましたが一気に畳み掛けるように終息しましたね。遊圭の成長物語ではありますが、まだまだ一人で生きるには難しそうなので続きを追わねば。 -
ライトノベルやキャラクター文芸寄りの作品かと思って読み始めたので、しっかりした舞台設定、衣装や小物、薬草など、作者の知識やそれを生かす筆力に驚きました。
主人公の少年が女装、ということでそわっとしたのが手に取るきっかけでしたが、上記の理由やお話の面白さ、登場人物たちの魅力に夢中になって読みました。
今巻の、女性蔑視、女性は男性と同じように学ぶことができない、という世界規模で見れば未だ時代遅れでもないテーマに立ち向かう主人公たちに感動しました。
どちらも家のため生き延びるために、女装をすることになった少年遊圭と、宦官になった玄月。生物学的には男性でありながら、社会的には男性であることを赦されないふたりが、女性の平等な権利のために奮闘する、という図が面白いです。
ふたりとも頭の良い人物だし、とくに遊圭の傍には胡娘がいたので、もともと差別思想はそこまで強くなさそうですが、「男性」という身分を剥奪されたことで初めて見えた現実、理不尽や暴力などを体験して、考えを改めたり、思いを強くしたりしたこともたくさんあったのだろうな、などと想像してしまいました。
明々と遊圭も可愛くて好きなのですが、胡娘さんと遊圭の絆がとても好きです。玄月と陽元の関係性も、萌えと悲しみの渦巻く感じで良かったです。何より、遊圭と玄月がどうにか和解できる未来がくるように、と頁を閉じました。
新章を読むのが楽しみです。 -
後宮編、完結。
女装にも限度ってモンがあるでしょうよ、とこちらがハラハラし通しでしたが、なんとかなりました。
女官も医学生に。ゆくゆくは女医を。
遊圭が放った石は、かなり大きな波紋を広げます。
この1冊で3冊にわたった外戚族滅法の廃止を完結させるためとはいえ、少しだけ性急さが垣間見えるのは仕方ないことなのかな。
ひとまず、遊々こと薫藤は、皇弟が企てたクーデターのため落命します。
でも、めでたしめでたしなのです。
次は、新章。
星家再興なるか。
ますます楽しみです。 -
2018/07/13。
はあ、ほんと面白かった。
春先にハマった本が続きが気になるまま待ち状態に入ってしまい、もうまた本はいいかなぁなんて思っていたけど。
いやいややはり物語っていうのはなんて素晴らしいのでしょう。
架空の王朝の後宮が舞台だけど、現代にも通ずるものがあるなあと。
寓意に満ちていて、だからって説教くさいわけでもなく、ほんと面白かった。
そしてちゃんと完結したので嬉しい。
キャラクターが魅力的だし、続きが気になってどんどん進んでしまう。
最後の一ページまでしっかり楽しめました!!
新章も楽しみだな〜♪♪(〃ω〃)♪ -
金か国春秋、3部作と思っていたら、帯に後続ありますと、予告。
女の子が、男装して男社会を泳ぐ話は、ままありますが、逆バージョンは、思いつかない、病弱主人公は、あっても後宮世界と2重のしばりの中成長する遊圭の素直さがいとおしい、対極の玄月が、自分が棄てざるを得なかったものに対するジレンマと今ある自負心を覗かせるあたりがたまりません。最後の「敵になるなよ」は、本音だね。