- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041056967
作品紹介・あらすじ
下駄を鳴らして歩きたくなる温泉の町、箱根強羅。のどやかな軒並みの中に、その店はある。店主は浮世離れした美しい女性。古物商なのだが、扱う品は変わっている。それぞれが次の持ち主を選ぶというのだ。心ある器物、いわゆる付喪神なのだった。最近出入りする青年には全てが驚くことばかり。だが彼は知ることになる。大切にされた道具には特別な思い出がこもっていることを。身近なものが愛おしくなる、優しさに満ちた物語。
感想・レビュー・書評
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箱根の町の不思議な古物屋さんのお話。
2022/1/13詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
付喪神のお話。ラスト、カッコ良かった!
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「ウサギの根付」
記憶にない頃から共にいた物。
こんな風に物を販売していたら、大切な物に対する思いも日々薄くなってしまいそうだな。
先輩たちとの交流で、真面目な考えを少しでも変えられたらいいだろうな。
「パンドラの秘密箱」
厳重に閉じられた箱の中身は。
いつかは話さなければいけない事ではあるが、それは二人の状況を見て話すべきではないのだろうか。
結果的に目の前で開いたからこそ、直ぐに説明が受けられたが二人きりで開けていたらとんでもない混乱に陥ったのではないだろうか。
「記憶のないパソコン」
初期化される前に綴られた言葉は。
こんな事が起きてしまったら、関係するものを一度手放し一から始める方がいいからな。
悲しい別れではなく、互いにとって前向きな結果で終われて本当に良かったな。
「九十九古物商店」
記憶から消えてしまうわけは。
彼女は初めて出会った時から全て覚えていたたろうから、二度目の別れを考えるととても辛かっただろうな。
一般の人間が人の記憶から曖昧になり生きるというのは、かなり覚悟が必要なことだろうな。 -
長年使っている物に神様が宿る
付喪神の物語
和製ファンタジーって感じで
私的には楽しめました。
足や手が生えて勝手に動き回るのは
ちょっと困りますがね。
今はディズニーのあの映画や
夜の博物館のあの映画を思い出すような
そんな世界観の物語でした。
物を大切にしよう
感謝しようと
そんな風に思った本でした。 -
大切にしていたものには心が宿ります。付喪神専門の不思議な古物店の物語。
下駄を鳴らして歩きたくなる温泉の町、箱根強羅。のどやかな軒並みの中に、その店はある。店主は浮世離れした美しい女性。古物商なのだが、扱う品は変わっている。それぞれが次の持ち主を選ぶというのだ。心ある器物、いわゆる付喪神なのだった。最近出入りする青年には全てが驚くことばかり。だが彼は知ることになる。大切にされた道具には特別な思い出がこもっていることを。身近なものが愛おしくなる、優しさに満ちた物語。 -
リリース(明子さん)