懐かしい食堂あります 五目寿司はノスタルジアの味わい (角川文庫)
- KADOKAWA (2017年6月17日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041056974
作品紹介・あらすじ
昭和の空気が漂う町、三ノ輪。そこに大家族が営む食堂がある。──美形揃いの五兄弟が評判の「みけねこ食堂」。次男の柊一が店を継ぐことでゴタゴタを乗り越え、家族はようやくひとつになろうとしていた。それで一件落着といかないのが、この食堂。兄弟が起こす騒動に、気の休まる時がない。だが柊一はそれらに真摯に向き合い、料理で応えていく。その素朴な味わいは、頑なな心も解けるもので──。そんな、懐かしい食堂あります。
おいしくて、ほろりとさせられる登場料理
厚切りの豚肉のしょうが焼き
とってもやわらかくてジューシィ、その秘訣があるんです
家庭系ラーメン
透き通る褐色のスープ、みんな大好き醤油ラーメン!
おばあちゃんのちらし寿司
心はなやぐ、彩りの美しさ。気になるお味は?
感想・レビュー・書評
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杏ちゃん6歳という設定だけど、言動が大人すぎて、小説感が半端ない…。
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タイトルは五目寿司ですが、生姜焼きの方が美味しそうな文章だったのは、私の好みによるものなのかしら。
柊一と詩香さんの仲も気になりますが、零の居場所も気になりますが。 -
ご飯は美味しそうでしたが、出てくる悪意がものすごいなぁと思いますね…。
杏ちゃんが可愛いので、それでなんとなくフラットになってる感じです。 -
2作目も良かった。続きは?
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シリーズ2作目。大家族の温かい支えあいが印象的です。美味しい料理をきっかけに周りの問題も変化させていく優しいお話。今回も杏の母親と長男に関しての進展はほんの少しだけなので、シリーズは長く続くのでしょう。谷村家の兄弟は本当にいい子たちばかりで心配になってしまうほど。今回はすごく嫌な事件もあったけれど食事を通じてこんなに変われるのかと思わず感心してしまいます。そしていつでもキーは杏。特に今回のビー玉には一冊を通した作者の綺麗な計算が透けて見えておもわずニヤリとしました。もう少しシリーズ追いかけます。
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「七十年前」
戦後の日本を見て思うは。
何人もの人が彼女と同じ意見で日本という国は飲み込まれると思っていたのだろうが、逆に彼女の様に変わると信じた人が居たからこそ今があるのだろうな。
「厚切りの豚肉のしょうが焼き」
文化の壁を超えるには。
恋愛をする事は互いに好きになるだけだが、これから先一生共に過ごすとなると些細な事ですら気になり簡単にすれ違いが起きてしまったりするのだろうな。
「家庭系ラーメン」
一匹狼で周りを見下していたはずが。
自分よりも無能と見る事である意味、彼は自分の心を守っていたのかもしれないが本当は彼の様に周りのみんなと上手くやっているのが羨ましかったのかもしれないな。
「おばあちゃんのちらし寿司」
昔を思い出しながら食べたかったのは。
元々悪い事をしていたのは彼女なのに、あたかも彼女が難癖をつけて勝ち逃げのように退社したと思ったからといって勝手に噂を撒き再び目の前に現れるなんてどれだけ図太い神経の持ち主なんだろう。
「おくりもの」
物々交換の末に手元に到達したもの。
これだけの縁があったからこそというのもあるが、彼がそれだけ沢山の人と向き合ったからこそ手に入った物であり彼女を誘う事が出来たのだろうな。 -
前巻のような大変な問題は起きないものの、細々と問題が起こって、人情で解決。あっさりしてるけどこれはこれでいいなと思う。雪絵さんの曲がった性格もなんとなく共感出来てしまった。あと、今回で珊瑚が大好きになりました。