暗闇のアリア

著者 :
  • KADOKAWA
3.10
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  • (3)
本棚登録 : 266
感想 : 45
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041057001

感想・レビュー・書評

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  • 実際に疑わしい自殺はたくさんありそう

  • 真保裕一のグローバルな陰謀目線のサスペンス。「~へ行こうシリーズ」のほのぼの感とは異なり、グローバル政治状況をベースにハードボイル感を味わえる一冊

  • 久し振りに真保さんっぽい展開で面白く読んだ。

    冒頭からきな臭い雰囲気に引き込まれる。
    舞台は目まぐるしく変わり、繋がっていくところが小気味好い。

    夫の自殺に納得できない妻が単に夫への愛で動いている訳でもなく
    雑誌記者という肩書があることから女性一人が動く術を持っている
    という説得力もある。
    納得がいかないというレビューも見かけたが、主人公が
    一般人にも関わらず行動力と決断力があるのは真保さんの
    話の主人公としては普通なので、自分は気にならなかった。
    初めから彼女の言うことに周りが耳を傾ける訳ではなく
    警察にしても渋々から始まるというのもリアルだ。

    自殺に見せかけた殺人の方法を作り上げ
    ヤクザに売り込んで商売にするというのも面白いが
    こうしたオチに繋がるとは思っていなかった。

    ただもう少し犯人の考えを聞いてみたかった。
    犯人に迫りはしたものの逃げられてしまい、
    アメリカが絡んできて話が大きすぎて手がつけられず
    真相は闇の中、というラストは少々残念。

    また他作品に比べて登場人物たちにそこまで感情移入できるキャラが
    いないと感じた。
    一人くらいはそうしたキャラが居てくれた方が
    のめり込んで読めるのでこの点も残念。

  • 自殺した人が多く出てくる.内戦の勃発したある共和国で外交官 羽山守弘が自殺.官僚の富川光範が自殺.特に光範の場合は直前の電話が家族に掛かってきた.雑誌記者の妻の真佐子が疑問を持ち、調べ始める.警察も動くが真佐子に引っ張られる感じ.その後自殺者は増えて、関連も見えてくる.暴力団関係者の自殺者も出た.自殺と断定するには不審な点が見えてきて、真佐子と警察は最終的には合同で捜査する.青年海外協力隊で活動していた男が不審な活動をしていたことが判明し、次々に謎が明らかになっていく.だた、暴力団関連の自殺者との関係はなかなか判明しない.最終的に仕掛人は特定できたが、逃げられる.例によって警察上層部からの圧力もあり、不完全燃焼の形で捜査が終わる.世界的な規模で話が展開して、楽しめる.

  • 真保裕一のクライムサスペンスは久々に読みます。
    うじうじと過去を引きずる男、現実にめげず真実を追う強い女。
    20年ほど前の真保裕一作品を読むかのような気持ちに襲われながら読みました。

  • なかなかスリリングな展開で面白かったですね。ある不可解な自殺を遂げた夫の死の真相を明らかにすべく動き始めたライターの妻と、それに呼応して動き出す警察。複雑怪奇な連続自殺事件の真相に近づいた時、暴力団やロシアやアメリカをも巻き込んだ壮大な展開についていくのがやっとでしたが、復讐の鬼と化した真犯人の姿が神秘的でした!
    最後の終わり方も、なかなか謎めいていて良かったです!

  • 面白かったが、ちょっと難しいかな?

    プロローグで、内線の様子が描かれ、次の章からは官僚の自殺の真相、から連続殺人へ。

    言い回しがわかりづらい文章になってると思う。

  • 怖かった

  • 連続偽装殺人事件を暴くサスペンスミステリー。

    登場人物の多さといい、人間関係や社会情勢、さらに時間軸での経緯が加わり、結構読み応えのある物語でした。
    プロローグがあまり伏線にはなっていなかったので展開に戸惑ったものの、広げすぎた風呂敷を見事にたたまれたので面白かったです。
    架空の国とはいえ海外での事件が発端になっているので、黒田康作が出てくると思ったけど出ませんでした。
    一応復讐は完了したみたいですが、続編はあるのかな?

  • 自殺した夫は本当は殺されたのではないか? に始まる物語だけれど、舞台は世界まで広がり…。前半は、技術の詳細な説明をはじめ、内容に魅力を感じることができず、読み続けるのががしんどかったな。犯人は半分以降でないと出てこないし、そのあたりから登場人物が増え始め、丁寧に読み進めねば、と。長編を味わえたことは味わえたけれど、出会いとか、偶然すぎだなあ。うまくいくかいな、たくさん殺してますけど。
    物事の始まりはこれだというところに、はるばるたどり着き(最後は前半の奥さんの影が薄くなり)、だいぶトーンが変わった作品でした。
    続編あるかなあ、犯人が気になる。

著者プロフィール

真保裕一(しんぽ・ゆういち)
1961年東京都生まれ。91年に『連鎖』で江戸川乱歩賞を受賞。96年に『ホワイトアウト』で吉川英治文学新人賞、97年に『奪取』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞長編部門、2006年『灰色の北壁』で新田次郎賞を受賞。他の書著に『アマルフィ』『天使の報酬』『アンダルシア』の「外交官シリーズ」や『デパートへ行こう!』『ローカル線で行こう!』『遊園地に行こう!』『オリンピックへ行こう!』の「行こう!シリーズ」、『ダーク・ブルー』『シークレット・エクスプレス』『真・慶安太平記』などがある。


「2022年 『暗闇のアリア』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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