今日も一日きみを見てた (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
4.24
  • (119)
  • (89)
  • (44)
  • (7)
  • (0)
本棚登録 : 1161
感想 : 92
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041057018

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 猫の横顔ってなんでこんなに思慮深げなの
    お手手はなんでこんな、こんな、、、
    お耳が、、、あんよが、、、

    トト、おそろしい子、、、!

    ボーナストラックの短編小説も素敵です。

  • 角田光代さんご夫婦が、愛猫のトトちゃんを迎えて、その後の生活がどのように変わったかが描かれたエッセイ。
    ニャンコあるあるが多く、ニャンコを飼ってる人は共感する部分が多いのではないかと思う。

    私はニャンコと暮らした経験はないけれど、愛犬を迎えて人生がガラッと変わった経験はあるので、ものすごく共感できたし、角田光代さんという人格そのものも、益々好感を持てたし、とても親近感を憶えた。

    そして、トトちゃんに対しても、ものすごく尊くて愛しい気持ちになった。
    ニャンコもいいなぁと純粋に思う。

    こんな小さな生き物が、本当に自分の見てきた世界を変えるし、病んだ心を救ってくれるし、それこそいびきをかいて寝ている姿を見て「これ以上何も要らない」と満たされた気持ちになる。
    本当に何者なのだろう。天使のような存在。

    最後のボーナストラックの猫目線での描写がとても良かった。
    思わず泣きそうになった。やっぱり天使だ。

  • なんてことはない本と思って読んでみたけど、、、、昨今のペット事情にも隔世の感がありありと。。。

    はじめて猫を飼うことになった人が通る「あるある」なお話。その共感と、著者ならではの表現で、愛猫との日常をたおやかに描く。
    自分が猫と”暮らした”と言えるのは10代の頃。エサやり毛づくろいくらいはしてやったけど、当時の猫は、室内と戸外の出入りは自由。当時、家の中に猫のトイレがあったかどうかも記憶があやふやだ。多分、外で済ませてんだと思う。勝手口のドアを夜の遅い時間に開け閉めしてたような覚えがある。
    家の中にまで入れる猫、庭までしか来ない猫、飼い猫なのかなんなのか。オス猫なんかは決まって数年後には帰ってこなくなる。かといって「迷い猫」の貼り紙なんかしたこともなかったなあ。

    それが、今や完璧室内飼い。家庭環境も昭和の頃とは様変わり、核家族化の結果か猫も立派な家族の一員。いや、当時も家族の一員という思いはあったけど、今思えば、やはり「ペット」という域を出てなかったような。。。。 飼い猫の性格、行動パターンを語るにつけ、「家族の誰に似たか?」、そんな分析はしなかった(と思う)。 著者のところのトトは、

    「成長するにつれ、やけに慎重派になり、さわやかとは言いがたい性格になってきた。これはおそらく、夫と私の性質に影響されたのであろう。」

    ふーん、なんだか驚き。家族5人で飼ってた当時、あの猫たち、「シロ」と「クロ」、「京太郎」、「ハナちゃん」(まだご存命)は家族の誰かに似ていただろうか。考えたこともなかった。
    そんな数々の昨今のペット事情はなかなか興味津々の内容だった。

    「アニマル・コミュニケーター」「腹天」「ちゅーる」「BC/AC」 いろいろ勉強になりました。

  • 猫と生活を共にすること、そんな日がくるとは今時点では思ってないけど。思わぬきっかけで実現もしそうだし、それもきっと充実しそうとも思う。

  • いわゆる、『猫との暮らし』のエッセイ。
    へえ、角田光代さんも猫を飼われてるのか、
    そして表紙の猫ちゃんかわいいな。
    という気持ちで購入。

    猫を飼っていると、このまま、
    この猫たちが居るおだやかな天気の良い休日がずっと続けばいいのにって思う。

    猫は癒し。

  • 猫への愛が伝わってきます。猫にも色々な性格があると思うので、このエッセイ読んで猫ってこうなんだ!とは思わない方が良いかな。まあ、私も猫飼った訳じゃないけど。生き物を飼うのは、本当に生活が一変することだと思う。

  • 生後3ヶ月で角田家にやって来たアメリカンショートヘアのトト。初めて猫と暮らす角田さんの感動の日々を綴るエッセイ集。
    なんてかわいくて愛らしいのだろう。絶対的に愛くるしい写真に、角田さんのトトを想う文章が読み手側にも同居感を伝える。愛猫家にはたまらない一冊であり、納得のタイトルは秀逸。

  • 猫ってかわいいんだ…。知っていた気はするけど、本書を読んで改めて感じた。写真を見て、さらにかわいいなと思う。
    猫好きは世界の猫を愛するっていうのは、周囲を見ていても納得。
    BC(Before Cat)とAC(After Cat)という表現が好き。

    ただただ飼い猫の自慢話ではなく、トトちゃんを軸に筆者の気づきが書かれていて読みやすかった。
    が、同じエピソードが繰り返される(来客があると一旦隠れて出てくる、台にのぼる、自分も家族の一員として参加する、などなど)がさすがに多すぎるので星は減らしています。

著者プロフィール

1967年神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部文芸科卒業。90年『幸福な遊戯』で「海燕新人文学賞」を受賞し、デビュー。96年『まどろむ夜のUFO』で、「野間文芸新人賞」、2003年『空中庭園』で「婦人公論文芸賞」、05年『対岸の彼女』で「直木賞」、07年『八日目の蝉』で「中央公論文芸賞」、11年『ツリーハウス』で「伊藤整文学賞」、12年『かなたの子』で「泉鏡花文学賞」、『紙の月』で「柴田錬三郎賞」、14年『私のなかの彼女』で「河合隼雄物語賞」、21年『源氏物語』の完全新訳で「読売文学賞」を受賞する。他の著書に、『月と雷』『坂の途中の家』『銀の夜』『タラント』、エッセイ集『世界は終わりそうにない』『月夜の散歩』等がある。

角田光代の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×