- 本 ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041057216
作品紹介・あらすじ
「大作映画のようだ。困るなー。俺より面白いんじゃないか?」と今野敏氏も驚愕!
伝説の元刑事とイマドキ刑事、執念の捜査行。
パイルドライバーの異名をとる元刑事久井重吾の元に訃報が届いた。元上司が残酷な手口で殺害されたというのだ。しかも十三年前の未解決少女殺害事件の手口と酷似していた。イマドキの刑事中戸川俊介とコンビを組み、アドバイザーとして捜査を開始した久井。やがて、元上司が引退後も追っていた未解決事件の裏に、不法滞在中国人の存在が浮かび上がり、県警警備部も事件を追っていることが判明。直後、第二の殺人が。謎が謎を呼ぶ事件の犯人の正体は。
進化を遂げた警察ミステリー!
感想・レビュー・書評
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難しかったけど、うまく読み進められる書き方だなと思った。浦沢直樹と一緒に仕事をした編集者だったと知り、作調になぜか納得。
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パイルドライバーの異名を持つ刑事OBの久井重吉と中戸川俊介巡査部長が中心になって,以前の事件と良く似た方法で殺害された元刑事諸富幸太郎の案件を捜査する話だが,警察組織の複雑さ,冤罪問題,中国の秘密組織などが複雑に絡んで進行するので,メモを取りながら読んだ.久井の捜査方法と俊介の行動が上手く絡んで,次第に核心に到達する過程が楽しめた.以前の事件で誤認逮捕された吉本強,その弁護を担当した持田・猪瀬弁護士など気になる人物が次々と登場するが,久井がヒントを得るために読むウェールズ伝説の「マビノギオン」が面白い.それと中国の秘密組織・帮についての解説も面白かった.最終的に久井が犯人たちの戦略に気づき,危機一髪で被害を回避する最後の場面が楽しめた.それでもしっくりこない久井の最後の一手も素晴らしい.ファーストクラスのキャビンで久井が娘と会う場面.微笑ましい.
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9月-10。3.0点。
新米刑事と退職刑事のコンビ、第二弾。
元刑事が、ビニル袋をあたまに被され、窒息死させられる。
その手口は、冤罪事件となった幼女殺害と同手口。
幼女殺害と同時期に残留孤児夫婦が、惨殺されていた。
公安も口を出し、捜査が複雑に。
まあまあかな。途中に挿入される哲学書の文章が、難解で理解できず。必要だったのかな。
謎解きはそれなりに面白かった。 -
「マビノギオン」のカタカナ名前に疲れた
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冤罪を起こしてしまった未解決事件と、在日中国人二世が惨殺された未解決事件の真相がクロスしていく物語。主人公の中戸川、もうちょっと幸せになってもらいたい。
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21伏線がかなりややこしいけど、中国の歴史に絡める必要があったのかな。関係ない人がたくさん亡くなるお話しは悲しいですね。OB の出番はまたあるのか?
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動機などは前作と比べて荒唐無稽と思わせつつ、整ったものでありその背後にある各登場人物たちの思惑、憎悪、悪意が複雑に絡み合う様子は読みごたえがあった。それに主人公の一人が読んでいるイギリスの古い伝説集「マビノギオン」と関わらせて事件の背後にいる人間の謎を解いていくのは意外だった。あと事件と動機がしっくりというかイジメと悪意、そして悪意は輪廻するという部分が印象的でした。
著者プロフィール
長崎尚志の作品





