地獄の犬たち

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 124
レビュー : 17
  • Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041057230

作品紹介・あらすじ

警察官の俺に、人が殺せるのか!?
東京のやくざ組織・東鞘会に所属する兼高昭吾は、弟分の室岡と沖縄に飛び、ターゲットの喜納修三を殺害した。その夜、一人になった兼高は激しく嘔吐する。実は兼高は警視庁組対部に所属する潜入捜査官だったのだ。後継者問題をめぐり、東鞘会では血で血を洗う抗争が続いており、喜納殺害はその一環だった。兼高の最終任務は東鞘会会長である十朱の殺害。十朱は警視庁を揺るがす、ある“秘密”を握っていた。ボディガード役に抜擢された兼高は、身分が明かされた瞬間に死が迫る中、十朱への接近を図るが……。
『果てしなき渇き』『アウトバーン』の著者が挑む、ノンストップ・エンターテインメント!

感想・レビュー・書評

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  • 警視庁組対部に所属する兼高昭吾は、潜入捜査官として暴力団組織・東鞘会に潜り込む。殺人まで犯し組織内での評価を高め、若頭補佐にまで上り詰めた兼高。彼は最後に、警察庁に対し秘密を握っている会長・十朱の殺害を企てるが・・・
    ありえない話ではあるが、惹きこまれて読んだ。上司の阿内も半端ではないキャラクター。映像化したら面白そうな作品。

  • 暴力、暴力、暴力!読んでいてハラハラしっぱなし。超ド級のエンターテイメント作品。

    『ダブル』でその凄まじさにやられ、すっかりファンになってしまった深町秋生。今回も見事にやってくれました。

    刑事の出月梧郎は、ヤクザの世界に入り込んだ潜入捜査官。ヤクザ界のカリスマ会長、十朱義孝も元は潜入捜査官だったが、警察を裏切り、ヤクザ界のドンとして君臨していた。裏切り者の十朱の正体の証拠を手に入れるため、また、ヤクザを滅ぼすため梧郎はヤクザの世界に潜入し、殺しを専門に汚れ仕事をこなしていくことになる。

    潜入捜査官というのが、私にとったらどんぴしゃり。しかも、ヤクザの世界に潜入とあれば、いつ正体がバレないかと、ドキドキしながら読み進めた。目を覆いたくなるような描写もあるが、その暴力性もプラスに作用し、ハラハラドキドキ感が否が応でも増していきます。

    殺しを何とも思わない完全無欠のキラーである室岡。相棒であり、兄貴分である梧郎が警察と繋がっているのではないかと疑い、梧郎を逃がそうとしたところがグッときた。
    面白かったけど、体に悪い作品でした。

  • ここまでの暴力描写が必要でしょうか。
    潜入捜査ものは好きなのですが、これは合いませんでした。デビュー作を読んで、あまり好みでなく、その後この作者の作品は読んでいませんでしたが、この作品は評判が良いようだったので期待したのですが…。
    きっと暴力が好きな人向きなのでしょう。私にとってはイヤミスで、疲れました。

  • 極道の世界に潜入捜査をする警官の物語。とことんハードでとことんアウトローな読み心地ながら、どこかしら極道がカッコよく思えてしまうのがなんだか不思議。むしろ警察のほうがやり方が汚いんじゃないかと思えてくるような……特に家族まで犠牲にするあのやり方はさすがに賛同できません。
    警官としての意識を保ちながらも、極道の世界との間で葛藤に苦しむ主人公の姿がなんともつらいところ。極道といえども悪人だとは思えず、どちらの世界で生きるのが良いのかに明確な答えなどない気がしました。どちらも生きるには楽な世界とは思えませんけど、いったいどちらが人間らしいだろう。

  • やくざ。ラストまで一気読み。楽しめました。

  •  数えてみたら、この人の小説を読むのはもう10冊目である。
     10冊読んでの印象としては、「100点満点の小説は書かないが、着実に60点は超えてくる安定した打率のエンタメ作家」というもの。

     本作も、440ページを一気読みした程度には面白かった。
     警視庁を揺るがす「ある秘密」を握った、関東一の大暴力団の会長を抹殺するため、一人の潜入捜査官が顔も名前も変えて別人となり、その組織の一員となる。そして、殺しも辞さない激烈な仕事ぶりで急速に出世し、会長の護衛役に抜擢される。果たして、主人公は正体を覚られぬまま任務(=会長を殺すとともに、彼が握る「秘密」を消去する)を遂行できるのか?

     ……と、いうような話。荒唐無稽で劇画的ではあるが、細部までよく練られていて、読んでいる間は現実味のなさを意識させない。二転三転する展開で退屈しないし。

     著者の7年前の旧作『ダブル』は、一度は犯罪組織を追われた主人公が、整形手術で顔を変え、別人になりすまして組織に舞い戻り、組織のドンの命を狙う物語であった。骨子は本作に似ているのだが、比べてみれば本作のほうがはるかによくできている。エンタメ作家として、この7年間で着実に腕を上げたということだろう。

     ただ、つかの間の娯楽としてハイクオリティではあるが、「読み返したい」と思わせる魅力に乏しいのも、深町作品の特徴であるような……。文章は読みやすくてキビキビしているが、「独自の文体」と呼べるほどの魅力はないし。

  • ヤクザの組長に潜入警察官が座り、更に警察を裏切り本物のヤクザになってしまう。その設定がが驚愕で素晴らしかった。ヤクザ側に家族的な温かみがある一方で警察側は非情に徹底しており、ヤクザ側を応援してしまう自分もいた。主人公の心の葛藤が良く描写されており引き込まれた。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    東京のヤクザ組織・東鞘会に所属する兼高昭吾は、弟分の室岡と沖縄に飛び、ターゲットの喜納修三を殺害した。その夜、一人になった兼高は激しく嘔吐する。実は兼高は警視庁組対部に所属する潜入捜査官だったのだ。後継者問題をめぐり、東鞘会では血で血を洗う抗争が続いており、喜納殺害はその一環だった。兼高の最終任務は東鞘会会長である十朱の殺害。十朱は警察庁を揺るがす、ある“秘密”を握っていた。ボディガード役に抜擢された兼高は、身分が明かされた瞬間に死が迫る中、十朱への接近を図るが…。

    潜入してまごうことなきヤクザのヒットマンとなり、正義の為の信じて沢山の人たちを殺め、ヤクザの中でシンパシーを感じて、次第に自分が何者か分からなくなっていく姿が濃厚に描かれています。だんだんとヤクザ側を応援している自分にびっくりします。不思議な血のたぎりを感じる本です。表紙からしておどろおどろしいですが、期待をうらぎらないドロリとした感覚です。

  • 血煙損壊っぷりに引き込まれ心に刃その後諦観

  • ヤクザ社会に潜入した警官が、暴力と殺戮に染まって行く様を描いた作品。再読。
    そもそもがありえないストーリーだが、ダークファンタジーとして楽しめる。

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著者プロフィール

1975年山形県生まれ。2004年、『果てしなき渇き』で第3回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞してデビュー。2011年『アウトバーン 組織犯罪対策課 八神瑛子』が累計40万部を超え大ブレイク。2014年には『果てしなき渇き』が映画化され話題を呼ぶ。他の著書に『猫に知られるなかれ』『ショットガン・ロード』『PO警視庁組対三課・片桐美波』『ドッグ・メーカー』『地獄の犬たち』『死は望むところ』など。

「2018年 『卑怯者の流儀』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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