生きがい 戯作者南風 余命つづり (角川文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041057445

作品紹介・あらすじ

自らも癌を患い、闘病の末に克服した作家・沖田正午にしか書き得なかった、
葛藤と決意が胸を打つ傑作時代小説!

人気にかげりが見えてきた戯作者・浮世月南風は、ある日、名医・杉田玄白から突如「もってあと一年の命」と宣告される。
肝の臓に、悪性の腫瘍が出来ているというのだ。
このまま朽ちるのを待つかと自暴自棄になるが、昔から世話になっていた版元の一声により奮い立ち、一世一代の傑作を執筆することを決意する。
そこで浮かんだのは、かつて愛し、しかし去っていった女が残した一言だった。
「あなたには『****』が足りないの――」
自分に足りない物とは、果たしてなんだったのか。
その言葉を聞き直すため、そして愛しい女に再び出会うため、南風は命がけの旅に出る――!

感想・レビュー・書評

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  • テンポのよい人情時代物が身上の沖田正午さん「生きがい」(2017.7)、一息に読了しました。余命一年と宣告された戯作者の己を知るための旅立ちと、それを支える人たちの人情。「我武者羅になる」ことの大切さ、尊さがひしひしと伝わってきました。

  • 「あと一年の命」と告げられた戯作者・浮世月南風が、一世一代の傑作を執筆するため、かつて愛した女が言った一言を聞き直すため、旅に出る。
    「生きがい」という言葉は、ともすると軽く扱われて好きではないのだけれど、この本に描かれた、残りの命をどう使うか、命を懸けてもやることが、まさしく「生きがい」と納得させられた。

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著者プロフィール

1949年、現さいたま市生まれ。埼玉県立与野高校卒業。人情味あふれる筆致と笑いのエッセンスを時代小説に取り込んだ作品群で多くの読者を獲得。

「2023年 『博徒大名伊丹一家』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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