サハラの薔薇

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 273
感想 : 42
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041057476

作品紹介・あらすじ

エジプトで発掘調査を行う考古学者の峰の乗るフランス行きの飛行機が墜落。機内から脱出するとそこはサハラ砂漠だった。生き残った6名はオアシスを目指して沙漠を進み始めるが、食料や進路をめぐる争いが生じ……。

感想・レビュー・書評

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  • マンガ的というか、アメリカ映画的というか大味な感じのエンタメ小説。
    棺桶から真新しいミイラ→発掘者が謎の強盗に突然襲われる→国外に出発した飛行機がハイジャック後にあい、サハラ砂漠に墜落。そこから、サバイバル小説になっていくが、登場人物が主人公も含めて怪しさ満点で信頼のおけない人物たち。
    おっ、この後どうなるんだ?という引き、特に導入部の旨さは作者らしいが、この小説はこれがしつこすぎるため、ややしんどい印象。また、放射性廃棄物質という隠されたテーマから、やや後半説教臭く感じた。 

  • ここ最近追いかけている作家さん。

    エジプトの考古学者が主人公という何とも魅力的な設定。
    主人公の峰が乗った飛行機が砂漠で墜落する。
    究極の選択の連続で何だかバトルブックを読んでいるよう。(実際はバトルブックを読んだことはないけれど…)
    生存者の誰が敵で味方なのか分からない中、オアシスへと向かい砂漠の中を彷徨う一団。
    核問題なども絡んできて、想像していた以上に大きな話になって終盤へと。

    読んでいる最中、やたらと喉が渇き水分必須な一冊。

  • 考古学者の峰は、エジプト遺跡発掘中にミイラが入った石棺を見つける。これを機に何者かに襲われ、その後パリへと向かう飛行機が砂漠に墜落。命を狙われている日本人永井、妖艶なベリーダンサー、ビジネスマン、盗賊、不気味な呪術師らと共に、徒歩でオアシスを目指すが・・・
    テンポ良く進むも、多少めまぐるしさも。極限状態の追い込みのシーンが多すぎたのかもしれない。社会的な問題も絡んでいるが、実際どうなのだろう。それにしても喉が渇く作品。

  • エジプトで発掘された謎のミイラの秘密を巡るミステリ。の部分があるにはあるけれど。大半はサバイバルサスペンスかなあ。手に汗を握る展開の連続で、はらはらどきどきしっぱなしでした。たまらず一気読み。でもこれ、冬に読んでもすごくしんどそうだったので……真夏に読むのは、お勧めしないかも(苦笑)。
    飛行機が墜落してなんとか命は助かったと思いきや、そこはサハラのど真ん中。照りつける太陽、果てのない砂漠、わずかな水と食料。留まるも地獄、進むも地獄。でもわずかな望みをかけて砂漠を突破しようとする一行に襲い掛かるさまざまな苦難と、そして裏切り。ああ、こんな極限状況嫌だ。嫌すぎる。
    そんな中で徐々に明らかになる謎の人物の素性と、裏で巡らされた陰謀。これもまた怖い話なんだよなあ。読後感は決して悪いわけではないのだけれど。ちょっと嫌なものが残ります。

  • 友達の好評価に惹かれて手に取りました。著者さん初読みです。これは面白い。一気読みできないのがもどかしくて3日に分けて読んだけど「続きー!」ってなってました。サハラの真ん中からの生還。正直、主人公にはあまり魅力を感じないんだけど、殺人やアクションなど本当に飽きさせない展開でした。道を誤った考古学者だったはずなのに、終盤はどこぞの美女が付き物のあの映画を彷彿とさせる変貌ぶり。永井の使命?に比べれば峰の贖罪がちょっと軽い気がするのはおいといて。核のゴミの問題は切実。後世に押し付けてるのは私達。難しい問題です。

  • 考古学者・峰はエジプトで石棺を発見。しかしそれは死後数ヶ月のミイラで、そこから峰はトラブルに巻き込まれる。襲撃、飛行機墜落、砂漠を歩いてオアシスへ。誰が敵で事の真相は…。テンポよく進めることができたけれど、もう少し奥深さが欲しかったかな。どうもビシッと来るものがなく(ぼやけイメージ)。軽く楽しめました。

  • さくさく進むエンターテインメント。
    エピローグの行動が現実的かどうかは別にして、正しい行動をとりたいと思いながらも言い訳や逃げ道を用意する当然のズルさが感じられて、決意の具合がその人らしいと思った。

  • 読み応えがあった。
    考古学者の峰が乗った飛行機が砂漠のど真ん中に墜落する。
    そこからの脱出行は手に汗を握る。
    そして最後に待ち受けているのは、放射性廃棄物の最終処分という途轍もないお話。

  • 遺跡発掘から飛行機墜落、砂漠での遭難、ゲリラからの追跡、真相とハラハラしながらの一気読み

  • エジプトを飛び立った飛行機が墜落し、そこからオアシスを目指す日本人を含めた一行の冒険譚。主人公は全くヒーローではなく、等身大の1人の男。ハラハラさせる展開で、その先には陰謀が待ち構える。一気読み。

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著者プロフィール

1981年、京都府生まれ。2014年に『闇に香る噓』で第60回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。同作は「週刊文春ミステリーベスト10 2014年」国内部門2位、「このミステリーがすごい! 2015年版」国内編3位と高い評価を受ける。著書に『生還者』『難民調査官』『真実の檻』『失踪者』『告白の余白』『緑の窓口 樹木トラブル解決します』『サハラの薔薇』『法の雨』『黙過』『同姓同名』『ヴィクトリアン・ホテル』『悲願花』『白医』『刑事の慟哭』『アルテミスの涙』『絶声』『情熱の砂を踏む女』『コープス・ハント』『ロスト・スピーシーズ』などがある。

「2023年 『ガウディの遺言』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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