青年市長は“司法の闇”と闘った 美濃加茂市長事件における驚愕の展開

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 44
レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041058138

作品紹介・あらすじ

2014年6月、全国最年少市長、藤井浩人岐阜県美濃加茂市長を襲った、身に覚えのない浄水プラント収賄疑惑。贈賄を供述したのは、融資詐欺で取り調べ中の男だった。4億円近くの詐欺の余罪が不問にされており、警察、検察とのヤミ司法取引が裁判の焦点になった。一審では、贈賄供述者に虚偽供述の動機があったとして無罪判決。しかし、二審ではまさかの逆転有罪判決が下った。この国の司法はどうなっているのか。市長とともに司法の闇に挑んだ弁護士の熱き記録。

感想・レビュー・書評

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  • 【「警察」と「検察」という権力機関が、市民によって選ばれ、市政を担う市長を、その職から引きずりおろそうとしたのが今回の事件であった。そのような権力に、美濃加茂市民は屈することなく、一貫して市長の潔白・無実を信じ、支持・支援を続けた】(文中より引用)

    当選当時には最年少市長の誕生として注目を集めながらも、事前収賄などの罪に問われ、2017年には最高裁において有罪と刑が確定した藤井浩人・元美濃加茂市長。同元市長の無実を訴え続けてきた弁護人が、事件の経過について解説を加えるとともに、司法システムの問題点を指摘した作品です。著者は、本事件の弁護人を務め、コンプライアンスに関する第一人者としても知られる郷原信郎。

    逮捕が大々的に報じられたにもかかわらず、藤井元市長に対する市民の支持は引き続き強いというニュースを目にしたことがあったのですが、それも宜なるかなと思わせる内容。本書で描かれるのは現実の出来事なんですが、どこかカフカのシュールな小説を思い起こさせるものがありました。

    弁護人による手記ということを踏まえても☆5つ

  • 事件のあとの「識者コメント」で出てくる郷原氏の「出世作」とも言える美濃加茂市長の事件の本です。

    事件といっても、あまりにも事件にするのがいい加減な事件。

    ターゲットにされた市長が、とてもまともな人だったこと、そして、よい弁護士がついたこと、いろんな偶然がないかぎり、「はめられた」結果になっていたことは想像に難くありません。

    根っからの詐欺師、根っからの反社会的行動者は、確かに存在します。
    まさかと思った瞬間、もうだまされているのかもしれません。それくらい巧妙な作り話を作ることができる人たちがいます。

    テレビや週刊誌だけ見て真実を知ったような口をきいてはいけません。

    そのことをしっかり気がつかせてくれる一冊になるでしょう。

  • その後最高裁の上告棄却により、有罪確定とのこと。

  • 判決そのものをこれから読んでみようと思います。。

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著者プロフィール

郷原 信郎(ゴウハラ ノブオ)
郷原総合コンプライアンス法律事務所 代表
1977年東京大学理学部卒業。83年検事任官、公正取引委員会事務局審査部付検事、東京地検検事、広島地検特別刑事部長、法務省法務総合研究所研究官、長崎地検次席検事、法務省法務総合研究所総括研究官兼教官などを経て、05年桐蔭横浜大学法科大学院教授、06年弁護士登録、08年郷原総合法律事務所(現・郷原総合コンプライアンス法律事務所)開設。09年名城大学教授。2012年関西大学特任教授。
『青年市長は司法の闇と闘った』(KADOKAWA、2017年)、『告発の正義』(ちくま新書、2015年)、『検察崩壊~失われた正義』(毎日新聞社、2012年)、『第三者委員会は企業を変えられるか~九州電力「やらせメール」問題の深層』(毎日新聞社、2012年)、『組織の思考が止まるとき~「法令遵守」から「ルールの創造」へ』(毎日新聞社、2011年)、『特捜検察の終焉』(飛鳥新社、2010年)、『検察が危ない』(ベスト新書、2010年)ほか著書多数。

「2019年 『初級 ビジネスコンプライアンス 第2版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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