季節はうつる、メリーゴーランドのように (1) (角川文庫)
- KADOKAWA (2017年9月23日発売)
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感想 : 21件
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784041058367
作品紹介・あらすじ
夏樹と冬子は、高校時代、男女だけれど「親友」だった。
お互い、日常の謎を解くことを趣味として、一緒に居て誰よりも心地良い存在だったあの頃。
やがて社会人となった夏樹は、冬子に会いに神戸を訪れる。
町を散策しながら、昔と同じく、冬子と日常の謎ときを楽しむ夏樹だが、
夏樹には心に秘めた想いがあった。
冬子への恋心。もう、ごまかせない。
けれど冬子はなかなか、夏樹の想いを伝えるチャンスをくれなくて……。
もどかしくも、季節はうつる。夏樹の焦り、冬子の戸惑いをのせて。
そして……。
それは、最高で最低の片想い……。
優しく穏やかなな日常の謎ときから一転、驚愕のエンディングに、誰もがきっと目を瞠る。
青春ミステリの名手、岡崎琢磨が送る、究極の青春恋愛ミステリ。
みんなの感想まとめ
切なさと青春の葛藤が織りなす物語は、男女の友情と恋愛の微妙な関係を描いています。高校時代からの親友である夏樹と冬子は、日常の謎解きを通じて深い絆を築いてきましたが、社会人になった夏樹は冬子への秘めた想...
感想・レビュー・書評
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あらすじに書かれてる「切なさ最大級の青春片恋ミステリ」というがまさに的を得てる。物語はどちらかというとミステリ要素が強い。各章,思わせぶりな主人公の呟きに最後まで一気読み必至。そしてラストは誰しも経験するあの不条理な想いを思い出すだろう。そしてそれこそが恋愛なのだと古傷が痛むかもしれない。
あらすじ(背表紙より)
男女だけど「親友」の夏樹と冬子。高校時代、日常の謎解きという共通の趣味で、2人は誰よりもわかり合えていた。ただ、夏樹が密かに、冬子に片想いしていたことを除いて…。そして今、社会人になった夏樹は、冬子に会いに神戸を訪れる。今度こそ、想いを伝えると決めて。けれど冬子は、なぜかかたくなにチャンスをくれなくて…。ウィットに富んだ日常の謎から、誰もが目を瞠る驚きのラストへ。切なさ最大級の青春片恋ミステリ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
何回も読み直しちゃう。
個人的に冬になると読みたくなる -
いまいち面白みがない上に後味が良くない。提示される謎もさほど魅力的ではないし、あれだけじれったい話につきあわせておいてこのオチかって感じだし。正直残念な作品だなぁ。
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帰宅中、読み終わってから最寄り駅までの時間、男女の友情ってなんなんだろう、と考えてしまった。友達を好きな夏樹、友達に好かれる冬子、どちらの立場にもなったことがあるからこそ、二人の噛み合わない心境を痛いほど理解してしまってずっと切ない。
この作品のミステリー要素である「キセツ」は、奇妙なことに説明をつけるという、二人を結びつける内輪ノリのような、小さな秘密のようなもの。こういった友人同士をつなぐ言葉、もしくは場所や音楽などは、親しい間柄の中に必ず存在する気がする。男女間の友情でもそれは例外ではないが、お互いにパートナーができ関係性が変わってしまうと、その共通項は二人の思い出の中にしまうことを余儀なくされる。そういった男女の友情の儚さを美しく、生々しい表現で捉えている作品だった。 -
小市民シリーズの様は雰囲気だが読み進めるにつれ2人の不誠実さが気になる。
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かなり好きな本。
美しくも現実的で残酷なお話。
夏樹の心情も、冬子の心情も推して知るべし。
後書きの「日常がいかに不安定で、言葉にして記憶に定着させなければどんどん風化していってしまうということをこの作品は読者に語り掛けてくる。決して止めることのできない時の流れの残酷さと共に。」という最後の文章にもすごく考えさせられた。大切な思い出を思い起こすと共に、きちんと文字で残しておきたいと思えた。 -
『タレーラン』の名前は知ってるけど読んだことがなくて、同じ作家さんの作品でシリーズになってないこちらを。なんか、腹立つ話だった。器がちっさいのかな。。
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「奇妙な出来事には、説明をつけてやらないとな」
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岡崎さんの作品の中の日常に転がる謎を解き明かしていく設定が好き。この作品は更に、それが伏線になっていてある事実が分かった時どの台詞も取り零せないなとなり、読み返したくなった。
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"キセツ"するっていう2人だけの共通言語もあり、色んな謎を解いてきて関係性も育まれていく中でのある結末に唸ってしまった。
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『娯楽』★★★☆☆ 6
【詩情】★★★★☆ 12
【整合】★★★★☆ 12
『意外』★★★★☆ 8
「人物」★★★☆☆ 3
「可読」★★★☆☆ 3
「作家」★★★★★ 5
【尖鋭】★★★☆☆ 9
『奥行』★★★★☆ 8
『印象』★★★★☆ 8
《総合》74 B -
頭の悪い人は着いてけない感じの作品(^ ^;
一応ミステリに分類したが、
もしや主題は「うまくいかない男女の機微」か(^ ^;
一年間の季節の移ろいを描く連作短編集で、
思いは現在と過去とを行きつ戻りつしながら、
主人公二人のビミョーな「駆け引き」が垣間見える。
主人公二人の「いい人でない部分」が抉り出され、
とてもリアルな姿が徐々に浮き上がる。
そのため、完全に感情移入しきれない印象だが、
それだけリアルな人間像が描かれていると言えるか(^ ^;
クライマックスで、物語冒頭からの様々なナゾや
「引っ張り」が綺麗に一本の線につながる様が見事。
セリフ的にはやや説明くさいが(^ ^;
どんな細かな伏線も見逃してはならず、
ちょっとした物言いなども覚えてなければならんので、
「頭の悪い人」は置いてけぼりになる(^ ^;
最初から最後まで、漂う緊張感がたまらない(^ ^
文章でしか表せない叙述トリックも心地よい(^ ^
最後の最後の「静かな修羅場」の先が怖い(^ ^;
盛り沢山な内容だが、随所に散りばめられた
叙情的な心象表現でほっと息をつけ、
リーダビリティは高い(^ ^
じっくり腰を据えて「一気読み」がオススメです(^ ^ -
キセキの推理も恋物語の行方も、何もかもが中途半端でモヤモヤした作品でした。
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高校で隣の席になった事で友達になった夏樹と冬子。
日常の気になる出来事を『キセツ』と称して、推理するのだけど、夏樹には別の想いが。
過去と現在が交差した二人の恋の行方は?
せつない。 -
昔好きだった彼女に想いを伝えようとするのだけど、なかなか伝えられない主人公…。恋愛ものかな~と思いつつ、いやでも…と思いながら読んでいたら、まさかの最後数ページで予想していた以上に物語がひっくりかえってビックリ!
いや、え!?え!? -
日常の謎を道具に,高校時代から続く男女二人の友達以上恋人未満の世界観を物語る.残念ながら,主人公達2人の人間的な魅力が描かれないので,惹かれて行動するという物語の根底を司る動機が理解できず,物語に入っていけない.初期作品だから力量が足りない,ということでもなく,本著者の著作に共通した不足点に感じる.
著者プロフィール
岡崎琢磨の作品
