- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041058671
作品紹介・あらすじ
平成29年7月、千葉県船橋市の休耕地で、ブルーシートが掛けられた幼女の遺体が発見された。捜査に乗り出した船橋署の香山は、7年前に起きた<田宮事件>と遺体の状況が酷似していることに気づく。<田宮事件>では不可解な経緯から証拠が見つかり、犯人とされた男は冤罪を主張したまま刑務所内で自殺していた。やがて、捜査を進める香山の前で、ふたつの事件をつなぐ新たな証拠が見つかって――。
感想・レビュー・書評
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幼女誘拐殺人事件という重たいテーマ、、、警察の苦悩。
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元々WOWOWで放送されてた「真犯人」が面白かったので、別の作品を読んでみようと購入しました。
一つの殺人事件だけでなく、様々な大小ある事件が、入り混ざっていて、それが回収されていく過程は、読んでいて面白かったです。
特に後半の犯人と刑事の取調べシーンが印象的でした。お互いの心理戦が、第三者から見ると、緊迫感はあるものの、軽快でグイグイ引き込まれました。
冤罪など重いテーマが含まれてはいましたが、そんなに重くなく、サラッと読めました。
でも、刑事たちの解決に向けての情熱が伝わってきて、緊迫感ある警察ミステリーとして楽しめました。 -
船橋署捜一巡査部長、香山を中心に、
三宅、増岡の刑事コンビ、
入江係長…。
刑事、一人一人が主人公、
そんな警察小説である。
曲者ぞろいだが、気合が入った刑事の物語は、
読み進めば進むほど、深く深く引き込まれていく。
警察のメンツよりも、上層部の思惑よりも、
警察官であるための信義、正義感を選ぶ刑事たち。
現場の熱が、じわじわと伝わってくる。
船橋市でブルーシートをかぶせられた
幼女の死体が発見される。
いたずらされ、絞殺されていた。
香山は、七年前に発生した連続少女殺害事件、
いわゆる「田宮事件」と酷似していることに
気づく。
犯人として逮捕された田宮龍司は、
拘留期限ギリギリで発見された証拠を
突きつけられ、自供してしまう。
だが、田宮はその後、無実を主張するが、
死刑の判決が下る。
そして、拘置所内で自殺してしまうのだ。
七年前の事件は冤罪だったのか、
船橋の幼女殺害は模倣犯の仕業なのか。
真実はどこにあるのか、
刑事たちの追求が始まる…。 -
初めての翔田さんの小説。
はじめ取っ掛かりですんなりいけず。
自分との相性がわるいかもと思いながらも我慢しながら読み進めた。
下品な記述に何点か引っかかったが、中盤から意外な展開が面白く一気に読んだ。 -
千葉県船橋市の休耕地で発見された幼女の遺体は、7年前の連続幼女殺害事件と状況が酷似していた。7年前の事件で犯人とされた男は無罪を訴え獄中死した。過去の事件を照らし合わせながら捜査が展開していく。冤罪だったのか、警察は証拠を捏造したのか…面白かった。
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以前読んだ「誘拐児」がとってもおもしろかったので、また別の本も読みたいと思っていた。
「誘拐児」はドラマチックで大変印象に残っている本だけど、読んでいる途中で登場人物が多すぎて混乱してきたので、紙に書き出したらなんと30人以上登場人物がいて驚いたのもよく覚えている。
今回もまず題名からして、「冤罪犯」…「冤罪」、「犯」と、おかしな言葉に、これまたややこしそうな話だと思って、頭をまっさらにして覚悟して読み始めたが、こちらはシンプルな設計で、話がストーンと入ってきた。
容疑者との対峙というよりは、警察官同士のやりとり、駆け引きにドキドキして、まさに臨場感あふれる作品だった。想定外を想定する警察官は、大変な仕事だ。 -
メインの誘拐殺人に加え、冤罪かもしれないという疑惑がどう解決するのか最後まで目が離せなかった。警察官の仕事の矜持も人それぞれ。
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ふむふむ、なるほど! 警察モノならでは。