モリアーティ (1) (角川文庫)

  • KADOKAWA (2018年4月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (464ページ) / ISBN・EAN: 9784041058749

作品紹介・あらすじ

コナン・ドイル財団が初めて公式作品認定をした八十数年ぶりの名探偵シャーロック・ホームズ新作『シャーロック・ホームズ 絹の家』に続く第二弾(とはいえ、前作の続きでは無く、独立した物語として楽しめる)。「今、一番おもしろいミステリ作家」として名高いアンソニー・ホロヴィッツが贈る再読必至のミステリ大作! 

本作の書名「モリアーティ」とは、世紀の名探偵ホームズに匹敵する知能を持った悪の権化であり、BBCのドラマ『シャーロック』等でも有名になったホームズの宿敵の名前(映画『ヤング・シャーロック ピラミッドの謎』の最後の最後にも登場)。この邪悪な天才こそが裏で糸を引く形で、ロンドンで起こる犯罪の半分が発生していたのだ(第二短編集『シャーロック・ホームズの回想』内の「最後の事件」より)

一八九一年に起こった、ホームズとモリアーティ教授の対決である「最後の事件」の5日後、その現場を、二人の男が訪れる――ピンカートン探偵社調査員のチェイスと、スコットランド・ヤードのジョーンズ警部だ。彼らは、情報交換の末、モリアーティ教授への接触を試みていたアメリカ裏社会の首領を共に追うことにする。ライヘンバッハ川から上がった死体が隠し持っていた奇妙な紙を手がかりに、捜査が始まるが……めくるめく推理劇の果てに、かつてない衝撃の結末が訪れる!

解説「期待に応え、予想を裏切る」:有栖川有栖

【アンソニー・ホロヴィッツ】
1955年生まれのイギリスの作家、脚本家。1900万部「アレックス・ライダー」シリーズなど多数の著書がある一方、脚本家として『名探偵ポアロ』『バーナビー警部』等の数多くのテレビ・ドラマ作品も手がけている。他に、『007 逆襲のトリガー』も執筆。他に『カササギ殺人事件』『メインテーマは殺人』等

感想・レビュー・書評

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  • フォロワーさんが本棚登録されているのを拝見して知った本です。ありがとうございます。

    本作は、コナン・ドイル財団が初めて公認したホームズ譚の続編『シャーロック・ホームズ 絹の家』に続く第二弾で作者は同じくアンソニー・ホロヴィッツですが、前作の続きではありません。

    『モリアーティ』というタイトルは、シャーロック・ホームズの宿敵の名前で有名だそうですが、私は今回初めて知りました。
    「最後の事件」でホームズとモリアーティが滝壺に転落した(と思われる)直後、アメリカのピーンカートン探偵社のフレデリック・チェイスと、ロンドンから同じくやってきた、アセルニー・ジョーンズ警部が顔を合わせ、ジョーンズがホームズ役を、チェイスがワトスン役として物語は進んでいきます。
    ジョーンズ警部は熱心なホームズの信者です。
    そして、二人が追っていた少年の出入りしていた家から、家人全員の惨殺死体が発見されます。
    一体、誰が、何のために。
    その後も爆発事件や、ジョーンズ警部の娘の誘拐事件が起こりますが真相は最後の最後まで全くわかりません。

    犯人の残忍さと狡猾さはまれにみるものだと思いました。見事に騙されました。
    再読必至の意味も、最後にすべてわかります。

    番外編で、ジョーンズ警部が登場する『三つのヴィクトリア女王象』の短編付きです。

  • 絹の家からの第2弾の作品というこです。

    そもそも、なんで題名が「モリアーティ」なのか。モリアーティもホームズも冒頭で死んでるし登場しないではないか。なんて思いながら読んでましたが。。。
    (最後にホームズの短編的なものがありました)
    推理小説は最後の方に種明かしがありますが。なるほどそういうことか。
    でもジョーンズ警部は可哀そうだよ。

  • アンソニー•ホロヴィッツ が書いた、シャーロック・ホームズ小説第二弾

    コナン・ドイルへのリスペクトを感じるし、雰囲気も当時のままで、でも「え〜そういう事!」と言いたくなる様などんでん返しも有り、最後まで満足できる物語でした。

    何重にも凄いな

  • アンソニー・ホロヴィッツが手掛けるホームズ譚、第2弾。
    …といっても、本作の主役はホームズではありません。
    ホームズがライヘンバッハの滝で、宿敵・モリアーティ教授と対決し、2人とも消息がわからなくなった5日後、本書の探偵役となるバディが出会います。
    1人はピンカートン探偵社の調査員・チェイス。
    もう1人はスコットランド・ヤードの警部・ジョーンズ。
    彼らは共にアメリカの裏社会を牛耳る男を追うことになりますが…

    終盤の展開、まんまとやられすぎて、悔しいを通り越して気持ちいいくらいでした。
    詰めが甘いのでは…とか、それは危ないのでは…とか、思ってしまう場面が時々あってひやひやしていたのですが、「そういうことだったか!」と腑に落ちました。

    本書に登場するジョーンズ警部は、本家の『四つの署名』でホームズと事件の捜査をしていた警察官と同一人物、というファンには嬉しい演出もあり。
    彼だけでなく、スコットランド・ヤードでの会議シーンでは、コナン・ドイルのホームズ作品に登場した警察の面々が顔を揃えていて、「この人、本家ではどんな風に描かれていたかな?」と再読欲が搔き立てられました。

  • まんまとやられましたわ。

    ホームズとモリアーティによるライヘンバッハの滝での死闘。滝壺へ落ち、両者死亡という形でホームズとモリアーティの物語はそれで終わったかのように見えていたが...

    実はモリアーティ、ライヘンバッハでの死闘が繰り広げられる前にアメリカの犯罪王、クラレンス・デヴァルーと密かに連絡を取り、協力して勢力を拡げようと目論んでいたらしい。デヴァルーはモリアーティ亡き後これ幸いとばかりにイギリスでも自分の勢力を好き放題拡げ始める。そしてデヴァルー本人は全く表舞台に現れない...。このまま野放しにはできないとデヴァルーを追ってピンカートン探偵社の調査員、フレデリック・チェイスはイギリスへ赴き、スコットランド・ヤードの警部、アセルニー・ジョーンズと協力関係になる。

    ジョーンズはホームズに心酔しており、ホームズが出版した論文、記事などを片っ端から熟読しており、第二のホームズにならんとしている。チェイスにもホームズ式の推理を展開させチェイスを驚愕させる。

    少ない手がかりを頼りに徐々にデヴァルーに肉薄していく二人、しかし相手の反撃も厳しく調査している周りの人間、スコットランド・ヤードの警察官にも死傷者が出てしまう。自らの命を危険にさらしながら二人はデヴァルーを捕まえることができるのか?

    ホームズほどスマートではないが第二のホームズにならんとするジョーンズの活躍や、表舞台に出てこない不気味な犯罪王などの描写がよかった。デヴァルー唯一の弱点だと噂されるとある病気...。この設定も面白かった。著者がライヘンバッハでの考察を展開しうまいこと話が繋がるようにしたなぁ。とただただ感心。

  • 違和感を覚えながらも、間抜けな人なんだな〜と流した私が間抜けだった。
    ワトソン氏が描く彼とは違った、でもちゃんと同じ人間だと思わせてくれる描写がよかった。
    最後を寂しいと感じたのは、協力し合いながら乗り越えてきた冒険譚が、魅力的だったから。
    旦那が考えているより百倍聡明で肝も据わっている奥様が好き。

  • やられた!
    シャーロックホームズが好きで、全巻読み終えてから読んでよかった。読んでからじゃないとにやりとできないシーンが多すぎた。
    KADOKAWAの駒月さんで読んだから、それもおんなじでむちゃくちゃホームズ感あった。
    そしてシャーロックホームズはなんでアレだけ。。?不思議
    もっと出しておくれ。。
    でも最後のホームズとワトソン回はご褒美感あって最高だった。

  • アニメ『憂国のモリアーティ』を見て、『シャーロックホームズの冒険』を読んで、『モリアーティ』を読んだ。

    話が頭に入ってきにくい場面がいくつかあった。
    反対に面白い場面もいくつかあった。

    この本では最初にシャーロック・ホームズとモリアーティが死んだところから話が始まる。2人は出てこないからタイトルと何も関係なくて読むのをやめようかと何回か思った。けど最後の最後で。。『え、』と言ってしまうほどに

    読むのやめなくてよかった。

  • なんてこったー。あのページをポテチ食べながら読むんじゃなかったわ。指をくわえてしまった。やっぱ のり塩よねー。

  • パロディは元ネタを知ってないと完全に味わい尽くせない。
    ホームズ正典を全部読んで、満を持して挑んで正解でした。

  • ホロヴィッツのホームズのバスティーシュ。アメリカからピンカートンの探偵がとある犯罪者を追いかけ、イギリスにやって来た。その男はかのモリアーティと接触しようとしており、モリアーティが死んだときき遺体を確認すると、遺体の服装から暗号文を見つける。彼は同じく調査に来ていたスコットランドヤードの刑事と共同て調査を始める。
     最後まて気づかなかったので、読んでいて衝撃を受けた。驚いたが後味は悪い。これを公認にしていいのかと思う。ホームズ本編はあまり読んでいないので、読んでいればもっと楽しめたのだと思うが、
    十分楽しめた。

  • おもしろい。
    そして、してやられた感。

    あくまでコナン・ドイル調と思って読んでいたら、きちんとアンソニー・ホロヴィッツだった。

  • 『シャーロック・ホームズ 絹の家』に次ぐ
    ホロヴィッツ氏のホームズ作品です。

    語り手はフレデリック・チェイスという
    アメリカから来た調査員なので、
    ホームズが活躍する前作とは少し違う
    角度からのホームズ作品となっています。

    かの有名なライヘンバッハ事件から
    物語はスタートします。

    『モリアーティ』というタイトルから、
    ライヘンバッハでのホームズと
    モリアーティが描かれているのかと
    想像していましたが、違いました。

    ですが、なるほど。
    大胆なタイトルでした。

    読み直し必至な本です。
    全て理解した上で読み直したい。


    付属の短編「三つのヴィクトリア女王像」は
    ワトスンが書いたホームズの物語です。
    短編ですが本格ミステリー。

    本編でモリアーティに無慈悲に殺されてしまった
    ジョーンズ警部が出てくるので、
    少し悲しい気持ちにもなりました。

    さすがホロヴィッツ氏。
    どちらとも面白かった。

  • 終盤で意外な展開に驚いた。
    そういうことだったのかと思ってしまい、騙されてしまった。
    面白かったし、「絹の家」の前にモリアーティの方を先に読んだので、シャーロック・ホームズの小説も読んでみようと思う。

  • ホロヴィッツは、初めて。スピード、バランス、密度、流れのスムーズさ、大きな構造と細部の相互関係、どれも揃っているという感想を持った。ホームズを読み返さなくてはなるまい。

  • アンソニー・ホロヴィッツが描くコナン・ドイルの世界。コナン・ドイル財団公認。

    物語は、シャーロック・ホームズとモリアーティがライヘンバッハの滝で行方不明になった「最後の事件」の直後から始まる。

    アメリカの犯罪組織とモリアーティが手を組もうとしているという情報を追ってヨーロッパにやってきたアメリカの探偵社のフレデリック・チェイスと、スコットランド・ヤードの警部アセルニー・ジョーンズ(コナン・ドイルの小説「四つの署名」に登場している警部)が、ライヘンバッハの滝で出会い、モリアーティが手を組もうとしているアメリカ犯罪組織の正体を暴こうと奮闘する物語。

    ホームズに心酔し、スマートな暗号解読や推理を披露するジョーンズ警部をホームズ役、アメリカ人探偵者の調査員チェイスがワトソン役(小説上の一人称)となって、事件を追っていくのだけれど、ようやく突き止めた証人や容疑者が次々に殺され、自分たちも命の危険にさらされる、手に汗握る展開は、まるで本物のコナン・ドイルの小説を読んでいるかのよう!


    さて、ちょっと冷静になって、その小説を読んでいる私は、というと、直前に読んだ「カササギ殺人事件」と比べながら読んでいました。「カササギ殺人事件」は、アンソニー・ホロヴィッツが描くアガサ・クリスティーの世界。どっちの世界観が好きかと考えたら、アガサ・クリスティーの描く静かな世界のほうが好きかもなぁー、ホームズは好きだけど小説で読むとグロいんだよなぁー、なんて考えてました。

    そんなわけで、「面白いんだけど、そもそもコナン・ドイルの小説のスタイルを私は好きなのかな?ホームズって変なやつ過ぎるよねぇ」と、ちょっと懐疑的な気持ちで読み進めていたんですが、最後の最後のどんでん返しで

    「してやられたっ!」

    と、ニヤニヤが止まらない状態に!
    うわー、またこれ、最初から読み返さないといけないパターンではないですか!
    途中、いろいろなキャラクターに疑いを向けてはいたんですが、そう来るとはっ。言われてみれば彼が一番怪しいですよね。うんうん。やられたわ。


    そんなわけで、ミステリー好きで、ホームズとワトソンとモリアーティというキャラクターが大体わかっている人にはおすすめです。シャーロキアンから見た感想はどうなのかな?


    私が、グロいシーンや、あまりにも痛すぎるシーンが好きではないので、最初の方が読み進まなかったぶんを差し引いて★4。でも、頑張って読んだだけの報酬はある小説でした。

  • 解説で有栖川有栖氏も触れているが、いわば"やっつけ"で作られたキャラクターであるモリアーティを「こう肉付けしたか」というのが読後の最大印象。

    「絹の家」や巻末に収められた掌編と違い、本編はいわゆるパスティーシュとは一線を画する。
    ライヘンバッハの滝での戦いの後日談として、ヨーロッパとアメリカを股に掛けた犯罪組織の暗躍を軸に発展させた独自の物語と言える。
    もちろん時代背景を始め、正典のいくつかから引いてきたモチーフ等に、"ホームズものらしさ"は感じられるけれど。

    娯楽小説を書く作家としては無論、優れた技術を持っているのは確かなので、今作も面白く最後まで読むことはできるが、そこそこの長編にも拘わらず、結末ですべての伏線がきれいに回収される、ということはなく、形が微妙に合わない枠に何かの物体を力づくで押し込めたような、そんな纏め方に感じられた。

    "隣の部屋で咳込む男"は一体何だったのか?

  • 2025年5月15日、グラビティの読書の星で紹介してる男性がいた。

    「読了
    アンソニー・ホロヴィッツさすがだなぁ
    冒頭から不穏な感じはしてたけど
    いやぁ良いモリアーティでした
    絹の家も読まな」

  • ホームズが出てこないホームズ作品。ホームズの世界観の中での別作品くらいに思って読んだほうが楽しめるか。

    ホームズ作品で言うところのワトソン役(物語の語り手)であるチェイスが実はモリアーティだった訳だが、叙述トリックとして、納得できない人も多いだろう。

    帯より:
    ホームズとモリアーティ教授の対決である「最後の事件」の5日後、その現場を、二人の男が訪れる――ピンカートン探偵社調査員のチェイスと、スコットランド・ヤードのジョーンズ警部だ。彼らは、情報交換の末、モリアーティ教授への接触を試みていたアメリカ裏社会の首領を共に追うことにする。

  • シャーロックホームズの最大のライバルモリアーティ教授を主役にした物語

    ホームズとモリアーティ教授の対決である「最後の対決」から5日後
    二人の男がアメリカ裏社会を追っていく推理劇

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著者プロフィール

Anthony Horowitz
イギリスの作家。1979年、冒険小説『Enter Frederick K. Bower』でデビューし、YA(ヤングアダルト)作品「女王陛下の少年スパイ!アレックス」シリーズ(集英社)がベストセラーとなる。ドラマ『刑事フォイル』の脚本、コナン・ドイル財団公認の「シャーロック・ホームズ」シリーズの新作『シャーロック・ホームズ 絹の家』(KADOKAWA)なども手掛ける。アガサ・クリスティへのオマージュ作『カササギ殺人事件』は、日本でも「このミステリーがすごい!」「本屋大賞〈翻訳小説部門〉」の1位に選ばれるなど、史上初の7冠に輝く。続く『メインテーマは殺人』『その裁きは死』『ヨルガオ殺人事件』(以上、東京創元社)も主要ミステリランキングで首位を取り、4年連続制覇を達成した。


「2022年 『ホロヴィッツ ホラー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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