アノニム

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 175
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041059265

感想・レビュー・書評

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  • ちょっとオーシャンズ11ぽくもあり、ツッコミどころは多々あれど、あまり深く考えずに気軽に楽しむのがよろしいかと。

  • 美術を愛する謎の窃盗団、アノニム。彼らによって救われた絵画は何点も。彼らの今回の標的は、ジャクソン・ポロック幻の傑作「ナンバー・ゼロ」。オークションの裏で彼らが取った作戦は?そしてアートは世界を変えられるか?
    アート系作品ではあるが、今回はエンタメ度が高い。華麗な窃盗団、という話で最後までと思いきや、アートの力・魅力を打ち出すところは原田さんらしい。しかし、贋作の箇所はそれはいくらなんでも無理があるのではと感じざるを得ない。続編がありそうな設定なので楽しみ。

  • なかなか世界についていけなかったが、後半は一気に読めた。
    ポロックも現代美術もわからないけれど、何かこう、壮大な良い気分になる爽快感がある。
    良き。

  • 原田マハを読み始めたのは、「楽園のカンヴァス」から。古典的な美術を題材にした作品を好んで読んで来たが、今作はアメリカの新鋭画家ジャクソン・ポロックの作品を巡るエンターテイメント作品。
    盗まれた作品を取り戻し、しかも修復をして、持ち主に返すと言う謎の窃盗集団・アノニム。もう、その設定だけでワクワクなのに、読み始めたら、物語のほとんどはオークションの様子を描くと言う、何とも嬉しい裏切り。個性豊かなアノニムの活躍を、ほとんど楽しませることもなく、おあずけをされてる気分。
    でも、最後まで読むと、この作品で伝えたかったことも、ちゃんと伝わり、しかも、これだけじゃ終わらない感じが…まるで映画みたいな作品で、原田マハの新しい一面を発見した一冊。

  • 原田マハが書く正義の味方版オーシャンズ11みたいなエンターテイメント性バッチリなお話。
    盗まれた絵画を救うアノニムと言う謎の集団がミッションに暗躍するお話で、今までの絵画物と比べると、もっとアートの力を若い子達にも知ってもらおうと思って書いた感が伝わってくる。
    でも充分大人も楽しめて、読み終わる頃にはおなじみのテーマになった絵が見たくなる…今回はジャクソンポロックが見たい…凄く見たい!
    続編も書いてるみたいで、是非シリーズ物として読み続けたい。

  • 少し美術知識もかじりたい。
    そんな下心もあって読む原田マハ作品。
    今回はフィクションメインなので、エンタメとして割り切って…と読み進めたが、まんまとしてやられた感。
    世界を変える、概念を超える、自分一人で作品を見つめるだけでは感じ取れなかった熱量と思いがページから溢れ出てきて涙が出そうになった。
    画家の魂と作品の形に新しい形で出会える。
    原田マハ作品は本当に素敵な作品ばかりとの実感を新たにした。

  • 「たゆたえども沈まず」に続く原田さんのアート小説2冊目。
    文庫も出ているけど、待ちきれず図書館で借りてしまいました。。

    ※たゆたえども沈まず
    https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4344429729#comment

    全然テイストの違う小説で、こっちはよりカジュアルで
    ドキドキ・ハラハラを感じられる個人的には好きなタイプの小説。

    今回のテーマは、ジャクソン・ポロックという現代アーティストで、
    彼の作品は何かの本で読んだことがあったなぁ…くらい。
    まぁしかし、その彼の架空の作品(ナンバー・ゼロ)を設定して、
    スリル溢れる小説に仕上がっています。

    最初、少し登場人物が多くて、のめり込むに時間がかかったのと、
    どうせなら主人公グループに何度か活躍してもらった上で、
    「ナンバー・ゼロ」に繋げてほしかったような気もしますが、
    それでも面白かったです。

    ないんだろうけど、続編にも期待したい。。
    と思わせてくれるようなストーリー展開でした。

    メモ
    傑作が生まれたそのときがどんな時代だったのかを知ることは、アーティストや作品を理解するのに大いに役立つ。ちょっとした思い付きや偶然で生まれる作品の中にも優れたものはもちろんあるけれど、ほんとうの傑作には、アーティストが肌身に感じていた時代の空気が綿密に盛り込まれている。アーティストが何を感じ、どんなふうに考えて作品を創り出したのか、まずはアーティストの捜索した時代に思いを馳せて、作品に向かい合えば、よりいっそうそれが輝いて見えることだろう。

  • 美術品に無限大の可能性を信じる者達の奮闘を描いた作品。全ての挑戦者の心の支えになる一文が強烈に印象に残った。また、オークションでのやり取りを描いたシーンでは臨場感を味わえた。

  • 原田マハ作品らしくない、ラノベじたてのアクションミステリー。
    しかし、刻々とする展開には息を呑みました。
    が、筋立てとしては珍しくかなり荒っぽいものを感じ伏線の回収も中途半端。
    これは続く、のでしょうね。

  • 原田マハさんの美術にかかる造詣の深さはこれまで読んだ本ですごいなぁと思っていたので、今回もワクワクしつつ読みました。

    これまでのものとは少し違って、これはこれでありだと思いますが、個人的には美術に焦点が合っている方が読みごたえがありました。

    今作は、テンポよく進むなんていうか、ルパン?オーシャン11?そんな雰囲気を楽しめました。

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著者プロフィール

1962年東京都生まれ。関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部卒業。森美術館設立準備室勤務、MoMAへの派遣を経て独立。フリーのキュレーター、カルチャーライターとして活躍する。2005年『カフーを待ちわびて』で、「日本ラブストーリー大賞」を受賞し、小説家デビュー。12年『楽園のカンヴァス』で、「山本周五郎賞」を受賞。17年『リーチ先生』で、「新田次郎文学賞」を受賞する。その他著書に、『本日は、お日柄もよく』『キネマの神様』『常設展示室』『リボルバー』『黒い絵』等がある。

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