アノニム

著者 :
  • KADOKAWA
3.42
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  • (7)
本棚登録 : 830
レビュー : 123
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041059265

作品紹介・あらすじ

ジャクソン・ポロック幻の傑作が香港でオークションにかけられることになり、真矢美里は七人の仲間とある計画に挑む。一方アーティスト志望の高校生・張英才のもとには謎の集団「アノニム」からコンタクトがあり!?

感想・レビュー・書評

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  • 「君の家のドアの外に、丸めたカンヴァスと絵の具一式が置いてある。それを使って、「ナンバー・ゼロ」を描いてみてほしい。そして、もし君がこのリクエストに応えてくれたなら。「ナンバーゼロ」を君のもとに届けよう。本物のポロック、見てみたくないか?」
    というメッセージが香港の難読症(デイスレタシア)の高校生の張英才に、<アノニム>から届けられます。

    <アノニム>とはボスの<ジェット>他7名からなる各国のアート界の各分野のエキスパートからなる窃盗集団です。
    本物の絵画を元の持ち主に返し、贋作とすりかえるということをミッションにしているグループです。
    8名の人物には名前のほかにニックネームがあり、覚えにくいと思ったのですが、巻頭にキャラクター表があり似顔絵がついているので、親切です。

    張英才の描いた贋作と本物のジャクソン・ポロックの「ナンバー・ゼロ」をすりかえるのは、香港のオークション会場。その前の数日間と当日、数年後の物語です。

    「オーシャンズ11」とレビューされている方が何方かいらっしゃいましたが、私はその作品は知らず、「ルパン三世」みたいだ!と思いました。とてもスタイリッシュでワクワクするストーリーでした。

    最後に<ジェット>から英才へのメッツセージ。
    「アートには世界を変える力はないかもしれない。けれど、ひょっとすると、アートで世界を変えられるかもしれないと思うことが大切なんだ。ピカソもポロックもその思いを胸に描いた。その思いがカンヴァスを通して、世界じゅうの人々に届いたんだ。
    君には何もない。だからこそ、君にはすべてがある。君は可能性のかたまりなんだ。叫べ、英才。叫んでみろ。描け。進め。そして生きろ。きっと君の目の前で、世界へのドアが開くはずだ」
    これは、そっくりそのまま、作者の原田マハさんからの読者へのメッセージだと思いました。

    そして、最後に、これだけ面白いメンバーが揃っているのですから、『アノニム』のシリーズ化を期待します。

    • kanegon69 さん
      ほんとですよね。続編が欲しい!ゼウスの逆襲編とか 笑い
      ほんとですよね。続編が欲しい!ゼウスの逆襲編とか 笑い
      2019/06/14
    • kanegon69 さん
      ノンアートなら、次のオススメは「総理の夫」か、「旅屋おかえり」 アート系なら、「デトロイト美術館の奇跡」なんかどうかな。
      ノンアートなら、次のオススメは「総理の夫」か、「旅屋おかえり」 アート系なら、「デトロイト美術館の奇跡」なんかどうかな。
      2019/06/14
    • まことさん
      ゼウスの逆襲編っ!!ちょっとそれは、・・・。
      オススメ本ありがとうございます。
      なんと、ちょうどぴったり、その三冊が今手元にありま~す(...
      ゼウスの逆襲編っ!!ちょっとそれは、・・・。
      オススメ本ありがとうございます。
      なんと、ちょうどぴったり、その三冊が今手元にありま~す(^^♪
      2019/06/14
  • ジャクソン・ポロック、また新しい画家さんが私の脳内にインプットされる。ピカソを越えようと、あの大きな壁を破ろうと必死でもがいていたアメリカ人のそんな画家がいたとは、、マハさんのおかげでアートの世界がごく自然に自分に吸収されていく。これまた自分の財産になってしまった。

    この本が他のマハさんの美術小説と違うのは、エンタメ要素をかなり強くしている点。ただしロマンシェのようなラブコメではなく、オーシャンズ11のような、各分野のエキスパートが集まった窃盗集団の話。盗まれた美術品を盗み返し、元の持ち主に返す優しき人達。そしてアートを愛してやまない人達の話。

    なんと言っても、ジャクソン・ポロック作品のオークションのシーンが、まさしくライブ中継されてるかのようにドキドキハラハラしました!そして、張英才のスピーチ、かっこよかったですね〜。「アートには世界を変える力はないかもしれない。けれど、ひょっとすると、アートで世界を変えられるかも知れないと思うことが大切なんだ」。これはマハさんの心の声ではないかと思います。

    登場人物がみんなクールでカッコいい!エンタメとしても十分楽しめました。

    • まことさん
      『アノニム』読了しました!
      ご紹介ありがとうございます!
      とってもカッコよくて好みでした(^^♪
      続編の予定とか、ないのでしょうかねえ...
      『アノニム』読了しました!
      ご紹介ありがとうございます!
      とってもカッコよくて好みでした(^^♪
      続編の予定とか、ないのでしょうかねえ?
      マハさんの新刊も、図書館で予約1番♪でもうすぐ入るので、とっても楽しみです♡
      2019/06/14
  • 今まで読んだマハさんのアート関連の作品で一番エンタメ度が高かった。アートで世界を変えたいとボスのジェットの元に集まったアノニムのメンバー7人はそれぞれの分野での第一人者のスペシャリストだけあって優秀。オークションの裏側を覗けたようで楽しかったけど、優秀で有能なメンバーが、007ばりの小道具まで使うものだからミッションが順調すぎてこの手のエンタメ小説に求めたいハラハラ度やワクワク感といった成分が足りなかった。今回の敵である<ゼウス>側が敵として物足りなく、あっさりとした幕切れ。シリーズものらしいので、これからもっと盛り上がっていくことに期待したい。

  • 美術を愛する謎の窃盗団、アノニム。彼らによって救われた絵画は何点も。彼らの今回の標的は、ジャクソン・ポロック幻の傑作「ナンバー・ゼロ」。オークションの裏で彼らが取った作戦は?そしてアートは世界を変えられるか?
    アート系作品ではあるが、今回はエンタメ度が高い。華麗な窃盗団、という話で最後までと思いきや、アートの力・魅力を打ち出すところは原田さんらしい。しかし、贋作の箇所はそれはいくらなんでも無理があるのではと感じざるを得ない。続編がありそうな設定なので楽しみ。

  • 原田マハが書く正義の味方版オーシャンズ11みたいなエンターテイメント性バッチリなお話。
    盗まれた絵画を救うアノニムと言う謎の集団がミッションに暗躍するお話で、今までの絵画物と比べると、もっとアートの力を若い子達にも知ってもらおうと思って書いた感が伝わってくる。
    でも充分大人も楽しめて、読み終わる頃にはおなじみのテーマになった絵が見たくなる…今回はジャクソンポロックが見たい…凄く見たい!
    続編も書いてるみたいで、是非シリーズ物として読み続けたい。

  • マハさんお得意のアートもの。小説としての面白さは「楽園のカンヴァス」には全く及ばないが、エンタメ的な面白さがある。それにしても一枚の絵・一人の画家の作品を実際に観てみたいと思わせる筆力は流石。でもエンタメ的小説は程々にして「楽園のカンヴァス」「暗幕のゲルニカ」「リーチ先生」のような作品がマハさんの真骨頂だと思うので、取り組んでほしい。個人的に好きな浮世絵を題材になんて如何でしょうか。
    最後にひとつ。本の冒頭に登場人物紹介があり、こんな雰囲気だろう個々人の絵が描いてあるがこういうのは止めてほしい。漫画を読みたいのではないので自分の中のイメージが崩れてしまう。

  • これは映像向きな作品。アノニムのメンバーがそれぞれ個性的でかっこいいからもっと活躍を見たかったなぁ。映像になったら面白いエンタメになりそう。

    ニューヨークで見たポロックの絵を思い出しました。
    あの時はポロックについての知識が浅くて、なんじゃこりゃ!って思ったけど、こんなに熱い思いを秘めた男の作品だったのね。ふむふむ。
    また見たいなぁ。モダンアートって見るたびに解釈が変わるから面白い。

    個人的には英才少年のスピーチ好きだな。

    なにもない。だからこそすべてがある。可能性のかたまり。

    世界のドアはわたしの前でも開いてくれるかしら。

  • 原田マハ作品らしくない、ラノベじたてのアクションミステリー。
    しかし、刻々とする展開には息を呑みました。
    が、筋立てとしては珍しくかなり荒っぽいものを感じ伏線の回収も中途半端。
    これは続く、のでしょうね。

  • …まさかのオーシャンズ11設定。無理があり過ぎ。適当に読み飛ばしたから見落としてるのかもしれないけど、そもそも最初の修道院の絵の段階でゼウスのリアクションどうだった訳?贋作どう用意したかも書かれてたっけ?色々残念。

  • 原田マハの中では好きなマハとそうでないマハがあり、こちらは後者。軽めの読物かな。いまいち入り込めないタイプだった。

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著者プロフィール

原田マハ(はらだ まは)
1962年東京都生まれ。小6から高校卒業まで岡山で育つ。関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部美術史学専修卒業。馬里邑美術館、伊藤忠商事株式会社、森美術館設立準備室、ニューヨーク近代美術館での勤務を経て、2002年よりフリーのキュレーターとなる。2005年小説化デビュー作の『カフーを待ちわびて』で第1回日本ラブストーリー大賞を受賞。2012年『楽園のカンヴァス』で第25回山本周五郎賞、『キネマの神様』で第8回酒飲み書店員大賞をそれぞれ受賞。2013年には『ジヴェルニーの食卓』で第149回直木賞候補、2016年『暗幕のゲルニカ』で第155回直木賞候補となる。2017年『リーチ先生』で第36回新田次郎文学賞受賞。2019年『美しき愚かものたちのタブロー』で第161回直木賞候補に。

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