- Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041059371
作品紹介・あらすじ
知らない間に企画された34歳の誕生日パーティに際し、ドイツ出身の美人バイオリニストに頼まれともに丹波篠山へ赴いた浅見光彦。祖母が託した「遺譜」はどこにあるのか――史上最大スケールの難事件!
感想・レビュー・書評
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内田康夫『遺譜 浅見光彦最後の事件 上』角川文庫。
浅見光彦シリーズは数作しか読んでいないのだが、いきなり浅見光彦最後の事件を読むことになった。貰い物の文庫本である。上下巻をまとめて貰ったので、読まない訳にはいかないのだ。
実は浅見光彦シリーズは全体的にふわりとした雰囲気で、浅見光彦の余りのマザコンぶりと、テレビドラマを意識したと思われるような観光地巡りが必ず登場するので好みではない。ハードボイルドの対極にあるソフトボイルド探偵小説と呼べば良いのだろうか。
プロローグに1994年にオーストリアで起きた日本人殺害事件が描かれ、浅見光彦の兄が警視庁の課長という肩書で登場する。このプロローグは本編とどのように関わるのか……
本編は現代。軽井沢で開催された浅見光彦34歳の誕生日。過去の事件で関わりのあった女性が多数集う中、浅見は初恋の女性からドイツから来日した美貌の女性ヴァイオリニスト、アリシア・ライヘンバッハの日本滞在中のボディガードを依頼される。また、アリシアは公演の傍ら、60年前に祖母がインヴェという謎の人物に預けたフルトヴェングラーの楽譜を受け取ることを望んでいたのだが……
作中には浅見光彦シリーズのこの作品に登場した人物だとかエピソードだとか注釈が多く、シリーズ総集編という意味合いもあるのかと考えたりもする。
本体価格680円(貰い物0円)
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永遠の33歳だった浅見光彦さんがついに34歳のお誕生日を迎えました。
軽井沢で豪華なパーティ開催、過去作でご登場の華やかな女性たち…
などなど。
まずはトプリッツ湖の事件が起きてましたよ、とその辺を記憶して、下巻へ行きましょう。 -
光彦坊っちゃんのご母堂のご実家が、音声的には僕と同じ名字と知って驚いた!
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背ラベル:913.6-ウ-1
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このところ多忙につき、読感を書いている時間がない。
とりあえず、読みましたということで、読了日と評価のみ記載。 -
下巻まだ読んでないので話としてはまだ半ばも半ばですが、今のところ下巻へのわくわく感は充分。
久々の光彦さんです。
過去にお知り合いになった女性がいっぱい出て来ますが、正直誰がどの人だかまったく覚えてないので過去作品を読み返したくなります。
しかし・・・高校生から読み始めてはや幾年・・・私はいつの間にやら光彦さんの年齢に追いついてしまったようで・・・ちょっとショックです・・・ -
(上下巻合わせたレビューです)
本の帯に「浅見光彦 最後の事件」とあるように、下巻のラストで「もう、探偵業から足を洗う」的な内容で締め括られていました。
キーワードは、光彦34歳のお祝い、フルトヴェングラーの楽譜、ヒトラーユーゲント、過去のヒロインたち等々、往年の浅見光彦ファンの心を擽ります。
上下巻それぞれに、事件の舞台となるドイツ・オーストリアの地図、丹波篠山の地図、それに浅見家の家系図があり、ありがたいです。
光彦も、いよいよ年貢の納め時か?(笑)