遺譜 浅見光彦最後の事件 下 (2) (角川文庫)

  • KADOKAWA (2017年9月23日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784041059388

作品紹介・あらすじ

ドイツと日本、二つの国で次々に見つかる新事実、「遺譜」に記されていた内容とは? 第二次世界大戦当時から現代へと綿々と続く「盟約」を護り続ける者と、それを狙う者。浅見光彦が迎える史上最大の危機!

感想・レビュー・書評

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  • 最後の事件と銘打っただけに、大変壮大なミステリーが仕掛けられていました。
    戦前のドイツ、ヒトラーユーゲント、退廃芸術に、偽札と偽札で買った財宝。
    ヒトラーから隠した芸術と財宝たちはどこへ?それは誰が?
    主に歴史的謎を追って、途中でいくつか起きた殺人の謎解きはちょっと簡単すぎのきらいもあり。この作品で死んだ人は過去の被害者に比べて扱いが軽くて、なんだかちょっと気の毒でした。
    とはいえ、長年の浅見ファンには、割と納得の、最後の事件だったのでは、ないでしょうか。
    少なくとも私は良いと思ってます。

  • 内田康夫『遺譜 浅見光彦最後の事件 下』角川文庫。

    上巻ではヴェングラーの楽譜を預かっていた忌部という人物が何者かに殺害され、挙げ句に楽譜まで何者かに盗まれる。どうやら戦時中のドイツと日本の秘密めいたことが一連の事件に関連しているようだ。

    読み終えれば、年月の長さだけを感じる大したことのない事件で、退屈な時間を費やした虚しさだけが残った。やはり、このようなソフトボイルド探偵小説は性に合わないのだとあらためて思った。

    本体価格680円(貰い物0円)
    ★★★

  • 相変わらず、歴史的な話のどこからどこまでがホントだか解んない造り。誰か、光彦坊っちゃんと佐和さんの子供が探偵になったスピンオフでも書いてくれないかな。

  • 2025/6/17 読了

    ドイツから帰国して、「絵画」をどうするのか?というのに振り回されるお話し。

    脚本ありきの誕生会、来日公演、佐和さんの就職って仕込みが大きすぎて、光彦が気づけなかった感じなんですかね。
    なんだか、34歳の事件簿もありそうに感じました。

  • これまで西村京太郎ばかり読んできたけど、内田康夫もよいのかもしれない。

  • フルトヴェングラーの楽譜、音楽家から見るとひどいものだったが、浅見はそれが暗号と推理.ドイツから日本に密かに送られた退廃芸術の絵画のリストと判明.一連の動きに浅見の祖父が関与している事実もあり、忌部は光彦に惚れ込んで自分の余命も勘案して、その後のことを託す.光彦がドイツで会った上野が全体像を把握していることが次第にあからさまになる過程が楽しめた.それにしてもドイツ、神戸、篠山と素晴らしい舞台の上で、ラインバッハ家、浅見家の面々が仕掛ける工作が、長い時間を含めたなかで明らかになる筋書きは素晴らしいと感じた.

  • 背ラベル:913.6-ウ-2

  • 頭を使うが、浅見さんが大きな秘密に巻き込まれていく過程がとても面白かった。

  • これを読み終え、浅見光彦シリーズは孤道を残すのみ。
    読んでしまうと本当に終わってしまう気がするから、中々孤道には手を出せない。

    この「遺譜」の方が最後の事件だ!というレビューが多いようなので、ここで止めても良いかなぁ・・・。

    また一から読み直したくなりました。

  • 浅見光彦は最後まで、周囲から「旅をつづけなさい」と勧められる。これは筆者が読者の代弁をしてくれたのだと思う。
    ノイズの少ないすらりとした容姿に圧の少ない、パーソナリティ。浅見光彦にはスムーズに没入できる。非日常の旅・ロケーションに非日常のミステリー、深入りする一歩前の恋愛。みんなに愛され続ける浅見光彦の旅が続いていくよいエンディングだと思った。

    年代の近い?西村京太郎先生の後期の作品とも類似するが、キーパーソンとなる老人が登場して、若い人が真剣に話を聞くという場面が本作にも多く見られた気がする。
    年齢を重ねた姿は、年齢を重ねてみないと感得できないと聞くが、見て見ないふりをしているだけなのかもしれない。
    ラスト(かもしれない)・メッセージをキャラクターに重ねて語るとしたら、自分は何を語るのだろうか。

  • いや~、なんというか・・・微妙。謎解き自体は面白かったですが、大きな流れに流される光彦さんが微妙。
    でもこれはこれでいいかなと思います。

    風の噂に「結婚した」と聞いていましたが、正しくは「結婚しようと決めた」。
    平家伝説の話覚えてないんですが、佐和さんが高知の人で嬉しい。たぶん光彦さんは誰かが強烈に後押ししない限り結婚話は進まないだろうし。
    でも相手20歳とかしばらく会ってなかったのにとかまだプロポーズもしてないのにとかちょっと、ていうか結構引きました。
    しかし私的にはもしかすると結婚しないかもしれないなというラストでした。
    まあでもあとがきでタブーを破ると書いてたんですが・・・辞めると言いつつ、光彦さんのことだから案外最後の事件かどうかも怪しいなと思いました。
    生まれ変わったといっても結局今までの経験があっての自分ですからね。

  • このところ多忙につき、読感を書いている時間がない。
    とりあえず、読みましたということで、読了日と評価のみ記載。

  • レビューは上巻に纏めて書かせていただきました。

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著者プロフィール

1934年東京都北区生まれ。1980年に自費出版した『死者の木霊』で衝撃的デビュー。主人公の信濃のコロンボこと竹村警部が活躍する作品に加え、1982年に刊行された『後鳥羽伝説殺人事件』で初登場した浅見光彦を主人公にしたミステリー作品は大ベストセラーに。映像化作品も多数。2018年逝去。

「2022年 『箸墓幻想』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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