AX アックス

著者 :
  • KADOKAWA
4.09
  • (442)
  • (599)
  • (259)
  • (20)
  • (7)
本棚登録 : 3922
レビュー : 578
  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041059463

作品紹介・あらすじ

【伊坂幸太郎史上最強のエンタメ小説<殺し屋シリーズ>、『グラスホッパー』『マリアビートル』に連なる、待望の最新作!】

最強の殺し屋は――恐妻家。

物騒な奴がまた現れた!
新たなエンタメの可能性を切り開く、娯楽小説の最高峰!

「兜」は超一流の殺し屋だが、家では妻に頭が上がらない。
一人息子の克巳もあきれるほどだ。
兜がこの仕事を辞めたい、と考えはじめたのは、克巳が生まれた頃だった。
引退に必要な金を稼ぐため、仕方なく仕事を続けていたある日、爆弾職人を軽々と始末した兜は、意外な人物から襲撃を受ける。

こんな物騒な仕事をしていることは、家族はもちろん、知らない。

書き下ろし2篇を加えた計5篇。シリーズ初の連作集!

感想・レビュー・書評

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  • R2.4.27 読了。

     グラスホッパー、マリアビートルが良かったので、期待していたが残念。
    連作短編の前半は恐妻の対応がほとんどでしたが、後半2篇は殺し屋らしさが垣間見れて、良かった。
    ラストは予想外でした。

    • kurapapaさん
      参考になります!ありがとうございます!
      参考になります!ありがとうございます!
      2020/05/31
  • 伊坂幸太郎の殺し屋シリーズ、第3弾。
    殺し屋の話なのに、こんなに後味がいいなんて!
    しかも、主人公が……な話なのに?

    最強の殺し屋と知る人ぞ知る「兜」。
    文具の営業を表の仕事とし、高校生の一人息子がいる父親でもあります。
    そして、ものすごい恐妻家。
    妻の一挙手一投足に気をつかい、おびえているように見えるほど。ちょっとしたエピソードの真剣さで笑わせてくれます。
    息子にも呆れられるのですが~
    妻を愛してるんですよねえ。

    一見普通の人のような家庭生活、殺し屋の仕事のほうも、連絡は淡々と事務的に行われている様子に、乾いたユーモアが漂います。
    この仕事はやめたいと、子供が生まれたころから申し出ているのだが、やめるにはお金も必要だと引き止められていました。

    殺し屋になどなるには、普通の育ち方をしているわけがない。
    そんな暗さがちらりと垣間見えます。
    腕は立つのだが、心は純粋といってもいいぐらい素直な部分を残している。
    そんな「兜」の選んだ道は…?

    10年後に、父に何があったかをたどる息子。
    父が欲しくて得られなかった「友達」の存在は…
    思いがけない展開と、伊坂さんならではの伏線の拾い方。
    楽しませていただきました☆

    読んだのはだいぶ前ですが、お気に入りでおすすめなので、アップします。

  • あぁ、まさかこのシリーズで涙する日が来ようとは…。

    主人公・兜。
    息子・克己がカップ麺を食べているのを見て、「そんなものばかり食べるな」と言いたいのはヤマヤマ。
    でもうっかりそう言えば、妻に「ちゃんとした食事を作れ」という裏メッセージに聞こえるかもしれない。
    そうやって、いつも妻の顔色を伺いながら生きる彼の裏の顔は、凄腕の殺し屋。

    そんな兜の願いは、仕事から引退し人生をやり直すこと。
    今までさんざん人の命を奪ってきたのに、過去をリセットして、「はい、やり直します」なんて許されていいはずないし…
    でも…でもね、できるならやり直させてあげたいと思ってしまうのです。

    父が母に怯えて暮す姿を見て「親父は人生をやり直せるとしたらおふくろとは結婚しないでしょ?」と問う克己に、
    「まったく同じであってほしいよ。」と…
    「そしてまたお前が生まれて来るだろう。」と…
    「理解されないとわかっていても、いいことのほうがたくさんあったんだ。」と答える兜。
    あぁ…泣ける。

    やれるだけのことしか人はできないんだから、
    やれるだけやって、無理なものは仕方がない。
    人事を尽くして天命を待つ。
    立派にやり遂げた兜。
    殺し屋だったけど、奥さんを心から愛していた兜。
    最高にかっこいいお父さんだった。
    そして、殺し屋シリーズをこれほど温かな親子の物語にしてくれた伊坂さんも最高です!

    それにしても「なのちゃんクリーニング」にはまったく気づかなかった!
    ちなみに、兜曰く、
    深夜に帰宅して、奥さんを起こさぬよう音を立てずに食べられるおススメは「魚肉ソーセージ」だそうです。

    • けいたんさん
      今日何度目かのこんにちは(^-^)/

      凄い高評価だね!
      私も兜の話としては好き。
      兜もまた愛おしいよね。
      兜の奥さんへの愛の深...
      今日何度目かのこんにちは(^-^)/

      凄い高評価だね!
      私も兜の話としては好き。
      兜もまた愛おしいよね。
      兜の奥さんへの愛の深さは他人にはわかりづらいよね。
      熟年夫婦になるとわかってくるような(笑)
      とても素敵な愛だよね。

      殺し屋って色んな事を割り切って生きていかないといけない職業なのかな、哀しいよね。
      次はどんな殺し屋に会えるかな。楽しみだね♪
      2018/04/08
    • 杜のうさこさん
      私も今日何度目かのこんばんは~(^^♪

      >凄い高評価だね!
      そうだね、今読み返してそう思った(笑)

      大好きな殺し屋シリーズとい...
      私も今日何度目かのこんばんは~(^^♪

      >凄い高評価だね!
      そうだね、今読み返してそう思った(笑)

      大好きな殺し屋シリーズというのもあるけれど、
      もうね、こういう話弱いわ~
      兜もそうなんだけど、克己がね~
      ぶっきらぼうなんだけどいい息子で、たまらない。

      そっか、兜の奥さんへのわかりづらい愛(笑)、
      熟年ならではというのもあるんだね。納得!
      でも、旦那様♡♡のけいちゃんから聞くと、妙に新鮮なカンジ(#^^#)

      殺し屋って、本当にいるのかな?って時々考えるけど、
      伊坂さんの作品の殺し屋は、つい「さん」付けしたくなるくらい愉快だよね!
      楽しみ♪

      では、またね~(^^)/
      2018/04/09
  • 伊坂さん、長らく読んでなかったなぁ ....
    これ、シリーズ物らしいけれど、なんの続きだっけ?というくらい忘れてる。

    父は 実は殺し屋だったのです〜 ピロリロリーン♪ みたいな軽めのノリかと思いきや、負い目を負って生きる男の胸の内が赤裸々に。
    それが、大事な大事な一人息子の 学校面談とか、家の庭にできたスズメバチの巣などなど、日常の詳しい描写と一緒に絡めて語られるんで、なにかすごく質感がリアル。
    ありえない話なのにw
    相変わらず、上手いです。

    上手いですが、父親の心情があまりに切なくて 茶化しちゃいけないんだろうなって思ってしまう。
    オー!ファーザー!だっけ? あれは4人もいる父親がそりゃもう愛情深くて 贅沢の極みだったけれど、AX=蟷螂の斧でも、家族を守りきりたいという兜の真摯さも 愛の極みか。

    ああそうだ、グラスホッパーのシリーズだ。。
    最初から読み直したくなるな。

  • 2018.2.14読了
    恐妻家をもつ殺し屋のお話
    今まで読んだことのない話の展開だった
    人がこんなに淡々といなくなり、主人公までもが物語の途中で無くなる
    話終わっちゃったと思ったら、伊坂流どんでん返しの展開
    まるでいろんな短編小説を読んでるような感覚だった!
    克己、兜、奥さん、3人のキャラクターがすきだった
    家族に対する愛情の深さが物語を読み進めるにつれて深まっていった
    スズメバチとの攻防もうすこしみたかった

    フェアであること
    やれるだけやりなさい、それでだめなら仕方ない

  • 前半部分はなかなか読み進めなかったが後半一気に読むことができた。ラストの一歩手前で「えっ!?」って思わせるけど家族愛に満ちたお話だった。次作が楽しみ!

  • 久しぶりの伊坂さん。
    しかもあの「殺し屋シリーズ」の新作。
    クスッと笑えてホロリと泣かされてスカッとして、と大満足の作品だった。

    幼い頃からいつも暗いぬかるみの中を歩き、俯きながら裏道を歩いていた兜。
    そんな兜にとって明るい光を注いでくれた家族の存在は大きく、他の何にも代えることのできない宝物。
    最強の殺し屋と恐れられている反面、一人息子が呆れる位の恐妻家で、いつも妻の顔色を窺う兜が、夜中にこっそりと魚肉ソーセージを無言で食べる姿は微笑ましくもあり、読了後に思い起こすと切なくて泣けてくる。
    何よりも自分の家族を愛し守った兜。
    妻の口癖「やれるだけのことはやりなさい」に対してこれだけは堂々と胸を張って言える。
    兜はしっかりやり遂げました!

  • 超一流の殺し屋「兜」・・・家では妻に頭が上がらない恐妻家。
    一人息子の克巳もあきれてるw

    こんな物騒な仕事をしているなんて、家族はもちろん、知らない。

    殺し屋なのに!凄腕なのに!なんて愛しいやつ!www

    でもね、でもね・・・もう~~、泣いちゃいました!
    そこで、いったん読めなくなりました!
    なんで?なんで!?って思って。

    でも、大好きな伊坂作品・・・また、手に取って読み進めました。

    哀しかった涙、切なかった涙が、温かい涙に変わりました。

    もう、もう、号泣・・・とまではいかないけど、気持ちはそんな感じ。

    最高の伊坂作品なんじゃないかな?と思う次第。

    最初の3作と後の2作で感じが変わったな、と思ったら
    間がずいぶん開いたみたいですね。

    兜も、奥さんも、克巳も、周りの殺し屋たちも、あのクソ医者以外は、みんな素敵。

    殺し屋シリーズ、読み返したくなっちゃったなぁ。

    いや、その前に、再読しちゃう気がする、なーw

  • 殺し屋は恐妻家というユニークな設定が面白い作品。
    妻を必要以上に恐れる、殺し屋兜の一挙一動が微笑ましい。
    単に妻を恐れるだけではなくて、息子のことも思いやる家族思いなお父さんだけど、幼い頃から社会の闇に揉まれてきたからか、やることなすこと、ちょっと人とは違う。
    そんな自分のことを振り返ってみて、友達がいないことを気にしていたり、殺し屋をしている自分の行先についても悩む姿がだんだんと愛おしくなってしまう。

    このまま、殺し屋兜の日常が続くのかと思えば、意外なところでストーリーが急展開し、ミステリ的な要素も出てきて飽きさせません。

    読み終わった頃には不思議な幸福感に包まれています。
    間違いなく家族をテーマにしています。

    男女間の認識のズレと、息子がその間に入って取り繕うとするところと、そのトライアングルにクスッと微笑まずにいられない。
    殺し屋であることを隠し通し、なによりも妻のことを恐れる夫、夫の真実の姿に気づかない妻、父親が母親に気を遣すう姿を見守り、ときに助け舟を出す出来た息子。
    決して腹の中まで分かり合えない家族だけど、この家族の間に流れる空気が不思議と心地よかったです。

  • 恐妻家の暗殺者エピソードが中盤までとにかく長かった。
    世の中に暗殺者がどれだけ存在する設定?そしてそれらが家庭を持ち、父になるとみんな愛に溢れた善人になる設定?がなかなか受け入れられなかった。
    が、後半の怒濤の畳み掛けは面白かった。
    親子で一矢報いることができて、スッキリ。
    予備知識なしで読んだら、予想に反してハードボイルド系ではなく、がっつり人情ものだった。

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著者プロフィール

伊坂 幸太郎(いさか こうたろう)
1971年千葉県生まれの作家。東北大学法学部卒業後、SEとして働きながら文学賞応募し、2000年『オーデュボンの祈り』で新潮ミステリー倶楽部賞受賞、デビュー作となる。その後作家専業となり、宮城県仙台市に在住しながら執筆を続けている。2004年『アヒルと鴨のコインロッカー』で第25回吉川英治文学新人賞、同年『死神の精度』で第57回日本推理作家協会賞短編部門、2006年平成17年度宮城県芸術選奨文芸部門、2008年『ゴールデンスランバー』で第5回本屋大賞、第21回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。同作で直木賞の選考対象となることを辞退したことも話題になった。上記受賞作のほか、『重力ピエロ』、『バイバイ、ブラックバード』、『アイネクライネナハトムジーク』など話題となる作品は多い。代表作も殆どが映画化されている。最新作に『フーガはユーガ』。

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