- 本 ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041059470
作品紹介・あらすじ
不作の村から年貢免除の陳情が。だが、ぞんざいな藩の対応に不満が噴出、一揆も辞さない覚悟だという。藩の中間管理職・天野一角は農民と藩の板挟みの末、中老から、解決できなければ切腹せよと命じられる。
感想・レビュー・書評
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下野国、江戸から33里、奥州道中20番目の喜連川宿
此処を治める藩主の石高は5000石
しかし官位は四品であり国主クラス、将軍にも単独でお目見えでき、家格は10万石とされている(松前公もそうです)
家康が新田の出自を称したが、足利の血筋である喜連川家はなお権威づけされねばならない
故に、藩主を「御所様」と呼び、将軍家の一部にしか名乗ることのない称号を使うことができるのだ。
(城はなく、通常陣屋と言われる屋敷は「御所」と呼ぶ)
この小さくも誉れ高い家であるが、上司がのんびりで不誠実な者が多く、中間管理職で手を抜くことなく仕事を誠実にこなす天野一角の苦労たるや・・・
そんな天野が切腹を賭けて百姓騒動を治める事になるとは
やるせない会社組織の縮図が此れでもかと見せつけられる、定年まじかのkitanoにはツライ小説です(でもオモロイ)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
第四弾
今回は農民の窮状と身売りされた娘に横恋慕した藩士
例によって嫌な上役の妨害?
結果はやり過ぎて自滅、無事で万歳! -
2017年10月角川文庫刊。書下ろし。シリーズ4作目。いつもながら、一角さんは、苦労します。もう少し、報いがないと、寂しいです。
著者プロフィール
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