ウォーター&ビスケットのテーマ コンビニを巡る戦争 (1) (角川スニーカー文庫)
- KADOKAWA (2017年9月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041060308
作品紹介・あらすじ
8月をループする街・カミサキ。この街に迷い込んだ人は特殊能力を与えられ、限られた食糧を巡る戦争に身を投じる――だが《臆病者》の高校生・香屋と幼馴染み・秋穂は、戦闘に全く役立たない能力を選んで……?
感想・レビュー・書評
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臆病者を自称する高校生・香屋と幼馴染の秋穂は
8月をループする街【架見崎】に招かれる。
まるでゲーム世界のような陣取り合戦が勃発する架見崎において,
人々は自分に特殊能力を設定できる。
攻撃,護身,情報収集…,
しかし臆病者の香屋はその中のどれでもなく,
まさに”「世界」と戦うための能力”を手に入れた。
「臆病者の準備に,過剰なんて言葉はない」
たとえどんな理由があろうと自分が死ぬには足りない。
自分の身に降りかかる全ての恐怖がかえって彼を大胆にさせる。
そんな例外的な能力を持つ彼は,闘うよりも護られることを選んだ。
「ヒーローになるつもりですか?」
「違う。僕はお姫様になりたい」
本書の帯にある言葉に,読み終えてから深く納得する。
「ゲームに勝つためには,ルールに精通しなければならない。
しかし,『世界』と戦うには,ルールの向こう側に辿り着かねばならない」詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
図書館で。
異世界転生モノなんだけれども、能力が限定されていたり食物が潤沢にある訳でもなく割とシビアな世界。
特殊能力を利用したバトルとかこの作者にはピッタリな感じ。で、物凄い不穏な所で終わっているから続きはよって借りようと思ったらウチの市、2巻入ってなかった…
仕方ないから続きは自力で買うか… -
サクラダリセットを彷彿とする異能系ですが、今作はバトル小説にメーターを振ってあるように思いました。
流れるような言葉の応酬は健在です。詩的なうつくしく哲学っぽさもある表現もいつもどおりで心地よく読めます。
ギミックもトリックも多くちょっと混乱しますがおもしろいです。謎がまだまだたくさんあるので、どうやって解いて行くのか楽しみです。
まだまだ続きそうなので続きが気になります。 -
作者と絵師のせいもあるけどサクラダリセットの臭いがする軍師系の話。
最後のトーマはずるいなぁ。まさかそういう話になるとは。
なんか続くみたいだし。
…続くのか?これで? -
ゲームにおいて最強の人物は誰か。言うまでもなく、ルールを作る人間だ。だが最強がいつも勝つとは限らない。ルールの外にいる人物をプレイヤーにしまった時、最強は最強から転げ落ちる(かもしれない)。
なんか禅問答のような感想だけど、そんなロジカルふうなことを口にしたくなる作品。異世界らしきところでゲームに参加させられる主人公たちは、そのルールを乗り越えようとしてくる。やや説明が難しい点もあるが、その穴をつくスタイルは痛快。そして、作中作の台詞がいちいちカッコいいのも良い。 -
どこかサクラダリセットを彷彿とさせながらも、違う世界設定、人物。早く続きが読みたい!