奇奇奇譚編集部 ホラー作家はおばけが怖い (角川ホラー文庫)
- KADOKAWA (2017年9月23日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041061374
作品紹介・あらすじ
霊の見える新人ホラー作家の熊野惣介は、怪奇小説雑誌『奇奇奇譚』の編集者・善知鳥とともに、新作のネタを探していた。心霊スポットを取材するなかで、姿はさまざまだが、同じ不気味な音を発する霊と立て続けに遭遇する。共通点を調べるうち、ふたりはある人物にたどり着く。霊たちはいったい何を伝えようとしているのか?
怖がり作家と最恐編集者のコンビが怪音声の謎に挑む、第24回日本ホラー小説大賞・優秀賞受賞作!
感想・レビュー・書評
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題や表紙から最初感じたエンタメホラーな印象より、登場人物の心情に寄り添った、ホラーらしくもありホラーらしくもない話で、面白かったです。
主人公コンビの掛け合いがくすりと面白いし、ホラーなシーンもぞくりと背筋に来るものがあって、楽しめました。細かくはどれもネタバレになってしまうのですが、怪奇(幽霊?)現象の解釈や文字・音に関するネタが物語を深くさせていて、怖いだけじゃない物語の結末が印象的。
難点は、私の記憶力が悪いのか、時間の都合でぶつぎりで読んだのが悪いのか、主人公コンビの珍苗字の読みが最後まで覚えられずに…。2人の能力に意味があるのかなと考えながら読んでいたのですが、本筋とはあまり関係がなかったのね。
次があるなら、そこも絡んでくるのかな。
そんな所を含めても続きを読んでみたい作品でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
第24回日本ホラー小説大賞優秀賞受賞作品。
ホラー大賞…なのか?全然怖くなかった。登場人物はものすごく怖がっているけど、その怪異がもしかしたら自分の前に現れるかも…!というような怖さは全くなく、さらっと読了。
作中の二人が目指す「斬新で、誰も見たことがなくて、それでいて腹の底を揺さぶるような、究極の恐怖たる作品」には程遠いと感じました。 -
2編収録されているが後のほうの弱い作家と強い編集者との出会いを書いたエピソードのほうが面白く読めた。ただホラー小説としてはあまり怖くはなかったので今後シリーズ化されたら期待。
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20240505
オカルトミステリー?
解説風な台詞がちょっと興をそぐかな -
新人ホラー作家は霊が見え、担当は霊を寄せ付けない。
王道のようなコンビです。
そして目の前にネタが転がっているうえに
断らなくても大丈夫、という状態なら
そのまま書いても問題なし、な気がします。
そのネタが被ったら? というのは問題ですが
ネタのはずの幽霊(?)が出てきたら? な状態。
ミステリーホラー、の分類なのでしょうか。
当然の事ながら、思いもよならない真相で
若干の拍子抜け、はありました。 -
幽霊が見えてその幽霊が怖いホラー作家と幽霊に強い編集者コンビが小説のネタを得るために怪異を調査するというお話。
ホラー小説と言いながらあまり怖くないのが残念だった。 -
『娯楽』★★★★☆ 8
【詩情】★★★★☆ 12
【整合】★★★☆☆ 9
『意外』★★★☆☆ 6
「人物」★★★☆☆ 3
「可読」★★★★☆ 4
「作家」★★☆☆☆ 2
【尖鋭】★★★☆☆ 9
『奥行』★★★★☆ 8
『印象』★★★☆☆ 6
《総合》67 C+