みずうみの妻たち 上 (角川文庫)

  • KADOKAWA (2018年9月22日発売)
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感想 : 20
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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784041061510

作品紹介・あらすじ

老舗和菓子店に嫁いだ朝子は、浮気に開き直る夫に望みを突きつけた。「フランス料理のレストランをやりたいの」。東京の建築家に店を依頼した朝子は、初めて会った男と共に、夫の浮気相手に遭遇してしまう。

感想・レビュー・書評

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  • バブル期の不倫小説かな?
    その当時読んでいたらもっと楽しめたかも。
    住む世界のちがう人達のお話。


  • 下巻でー

  • 湖のある街で老舗和菓子屋に嫁いだ朝子。浮気に開き直る夫に、朝子は告げた。「店を持ちたいの。本格的なフランス料理店を」。自分の野望に戸惑いながらも、東京の建築家・大和田に店舗設計を依頼した朝子。順調に滑り出すかと思われた矢先、大和田と訪れたレストランで夫の愛人に遭遇してしまう。揺れる朝子に、大和田は大胆に迫り、ついに二人は一歩踏み出してしまう。だが、地方の名家には周囲の目が張り巡らされていた…。

  • 鉄板ネタの林真理子、バブル期、不倫、軽く読める。
    お金持ちの奥さんっていいなあ。

  • 読み始めてすぐに、
    携帯電話が出てこないし、読んでいて不思議と懐かしい気分になるので
    なんだか変だなぁ・・・と思っていたのですが
    1990年に連載された新聞小説だったんですね。
    私が懐かしさを感じた要因の一つは、
    たぶん小説からあふれ出るバブル感。
    何十万円もするようなイタリア製のスーツに身を包み、グリーン車で東京に逢引きに出かける主人公の朝子。
    一流ホテルのスイートルームに泊まり
    愛車の自動車電話(!)で愛人と密会の約束を交わすのだ。
    まだネットもスマホもなかった時代に、
    自動車電話なんて持たないふつうの不倫カップルたちは
    一体どうやって連絡を取り合っていたんだろう・・・
    しばし現実を離れ、ゴージャスでキラキラした世界に浸り
    浮世の憂さをはらすにはぴったりの一冊でした。
    (いや、上下あるから二冊か・・・)

  • 学芸通信社の配信により1990年10月から92年3月の期間、『湖のある街』のタイトルで、中国新聞、大分合同新聞、新潟日報、長崎新聞、愛媛新聞、徳島新聞、北日本新聞、佐賀新聞、東奥日報、岐阜新聞、北海民友新聞、南日本新聞、日刊留萌新聞、日本海新聞、山形新聞、いわき民報、北米報知、山梨日日新聞など19紙に順次掲載したもの。

    不思議なことが二つ。
    なぜこのたび初めて書籍化されたのか。
    ていうか、なぜ今まで書籍にならなかったのか。
    そしてもう一つ、なぜ大都市圏の新聞では連載されなかったのか。

    それはさておき、林真理子さんがこの本を書いたのは結婚したばかりの36歳のとき。
    さすが一流作家だなー。

    とくに古臭い話ではないのですが、「携帯電話の無い時代」というのが、いろいろ考えさせられますね。
    「もしこの時代に携帯があれば…」と思う事件がたくさんで、だからこそ物語を面白くさせているのです。

  • 「いたいけな主婦」の物語。ある知識階層、地域階層、富裕階層の人たち(男性のみならず女性も含み)の、「(地方の)主婦を見る目」がわかったような気がして興味深い。少なくとも林真理子の周囲にいるような人たちの考え方はこんなふうなんだろうなーと思うと、いたいけな主婦の一人でもある私も複雑。

  • 今ふたつ

  • 90年代に『中国新聞』等に連載された作品の初書籍化。

    簡単に言えば、湖のある街で老舗和菓子屋に嫁いだ朝子の不倫ストーリー。

    浮気に開き直る夫に「フランス料理店を持ちたい」と告げ、東京の建築家・大和田に店舗設計を依頼したところから物語が展開して行く。

    地方の名家に嫁ぎ、地位も名誉もお金もある暮らしだけど、こんな夫は嫌だし、朝子の行動にも全く共感出来ない。

    いわゆる上流階級の人々がたくさん登場するが、その欲は尽きない。

    30年前の作品で、昨年発売された『愉楽にて』の元になった様な印象。

    サクサク読めるが上巻は意外性はない。

  • 2022 11/14

  • この手のものは林真理子さんかな。

  • 感想は下巻で。
    (図書館)

  • ある意味安定の、いつもの林真理子という感じ。世間知らずで田舎のお金持ちの奥様が、都会の男にクラっと恋して不倫する話。林さんの本で、何度もこういうの読んだな...という感じでまっっったく目新しくない。出てくる人物も田舎を卑下し、都会に憧れ、傲慢で俗っぽい人物ばかり。これもまたいつもどおり。読んでいて「どうでもええわい」とシラケながら読了。下巻は読もうか......悩むな。

  • 湖だけが観光資源の街。
    医者の家から老舗の和菓子屋に嫁いだ朝子は、その美しさもあって街の人々から常に見られる立場だ。
    ボンボンの夫は東京に愛人を作り、子どももおらず、店を切り盛りする立場でもない。そんな朝子がふと思いついたのは自分の店を作ることだった…。
    朝子のプライドの高さや選民意識、自分の力で、と言いながらも夫の実家の財力に結局はモノを言わせている行動の数々。それらにとにかく馴染めず一歩ひいて読むしかなかった。
    ドロドロするわけでもなく美化されるわけでもなく、といった不倫小説は魅力がないし、朝子の成長物語として読むには夫から自立したわけでもないので無理があるし…。
    ちょっと不発だった。

  • 林さんらしいというと上から目線になってしまいますが、女性の気持ちの揺れ具合がリアルでスルスルと読み進めました。
    下巻の展開は、予想通り?…

  • 林真理子さんの「本を読む女」を読み終わり、Kindleオススメで出てきたので衝動買い。
    林さんの女性を主人公にした小説がとても好きなので、迷いなく買いました。

    最後はどうなるのか、と気になり上下巻購入しましたが、最初から最後まで平凡でした。まるで主人公の、平凡な田舎の主婦の回顧録を読んだ気がします。後に何も残らない感は、もしかすると著者の狙い通りなのでしょうか。
    個人的には、一昔前の世界観で描かれていますが、「花探し」や「野ばら」などの主人公が華やかな女性達を描いた林さんの小説の方をオススメしたいです。

  • みずうみの近くにある地方都市の和菓子の老舗”香泉堂”の朝子が旦那が浮気した腹いせ?にフランス料理のレストランをやりたいと言い出し、その店の設計する東京の建築士、大和田と恋に落ちる(不倫)著者のお得意の分野。
    その地域のセレブな奥様たちで構成されてるみずうみの会、
    その中の元CAの文恵、こっちも大和田の友だちの小説家と不倫するんだけど、そのことは薄汚いって言って、なんかこの朝子にはちっとも共感できないんだけど、あまりにいとも簡単になびきすぎで。
    まっ、自分とかけ離れている世界を読むのは楽しいけど…
    下巻はいよいよ、本格的に始まる予感。

  • 林真理子×不倫×フランス料理は面白くないわけがない!!

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著者プロフィール

1954年山梨県生まれ。日本大学芸術学部を卒業後、コピーライターとして活躍する。1982年、エッセイ集『ルンルンを買っておうちに帰ろう』を刊行し、ベストセラーとなる。86年『最終便に間に合えば』『京都まで』で「直木賞」を受賞。95年『白蓮れんれん』で「柴田錬三郎賞」、98年『みんなの秘密』で「吉川英治文学賞」、13年『アスクレピオスの愛人』で「島清恋愛文学賞」を受賞する。18年『西郷どん!』がNHK大河ドラマ原作となり、同年「紫綬褒章」を受章する。その他著書に、『葡萄が目にしみる』『不機嫌な果実』『美女入門』『下流の宴』『野心のすすめ』『愉楽にて』『小説8050』『李王家の縁談』『奇跡』等がある。

林真理子の作品

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