ハラサキ (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.05
  • (4)
  • (12)
  • (25)
  • (11)
  • (3)
本棚登録 : 229
感想 : 18
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041061558

作品紹介・あらすじ

百崎日向は結婚が決まり、十年ぶりに故郷の竹之山を訪ねようとしていた。日向には小学校卒業までの記憶がほとんどなかったが夕陽に照らされる雪景色だけは覚えていた。日向は駅のホームで親友だったと語る相原沙耶子と出会う。突然、電車内を暗闇が覆い、日向は気を失う。目覚めるといつの間にか夜の竹之山駅にいた。人がまったくいない、明らかに異世界の竹之山駅の外には雪が積もり始めた女性の死体があり、その手には謎の手紙が握られており、竹之山温泉へ向かうよう書かれていた。襲いかかってくる黒い影から逃げながら、この出られない世界からなんとか脱出しようと温泉街をさまよう。日向の婚約者である神原正樹は、消えた日向を探し始める。繰り返される残酷な悪夢、一体この町で何があったのか。失った記憶を取り戻したとき、真の恐怖が日向を襲う――。戦慄のノンストップホラー。涙なしには読めない衝撃のラスト!書店員様より「これは最高に怖い!」(TSUTAYA三軒茶屋店 栗俣力也氏)と大絶賛。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 短い作品だったけど恐怖がギュッと閉じ込められてる。夏にぴったりのホラー小説。闇堕ち前の沙耶子が好きです。

  • ホラーゲームのような小説……。

  • B級のホラー映画みたいだった。けど、最後が良かった!いい感じのバッドエンド!笑
    休憩本として◎

    途中まで主人公よく気絶するなーと思ってた。
    内容としては、おもしろい!

  • ホラーホラーしたほらーが読みたいなあ。

  •  2017年作。第24回日本ホラー小説大賞読者賞受賞作品。
     ストーリーはあまり陳腐なものでもなく、なかなか良かった。ラスト3分の1から、次々と明かされていく「真相」も意外性があり、ショッキングだった。
     が、文章力が弱い。グロテスクな場面もあるのだが、小林泰三さんのような明快さに欠け、そのように映像の描写が下手なために、どういう状態なのかよく分からないところが幾つもあった。
     今ひとつな文章をもっと上達させれば、本作は傑作になったのではないか。ストーリーが良かったので、惜しい感じだ。

  • #読了 序盤なかなか物語に入り込めず、場面転換も頻回でめまぐるしい。後半は慣れてきたのかそれに煩わされることもなく、日向の過去も判明してきて面白くなった。
    想像できた結末だったけれど、後味の悪さは良かった。

  • 初めましての作家さん。
    ハラサキ」という都市伝説ホラーかと思ったら、
    主人公のみが標的のピンポイントで異界から脱出する話?
    主人公の日向には幼い頃の記憶が抜け落ちている。
    それが少しずつ明らかになっていくのはいいんだけど、
    明らかになる記憶が最悪。
    主人公に感情移入できないって最悪ですよねぇ。
    読後感も最悪。
    惜しいというか、微妙というか(^◇^;)

  • 序盤は読んで居てもイメージが沸かなくて退屈でしたが、話が進むに連れていつの間にか夢中になっていました。
    特にラストは…参りました。

  • 二転三転しながらもドロドロとしたものを短い中にも凝縮して書き切った内容.

  • 日本ホラー小説大賞読者賞受賞作。婚約者と共に故郷を訪れた若い女性が怪異に巻き込まれるホラー。都市伝説めいた「ハラサキ」という言葉、彼女の失われた記憶、徐々にゲームステージをクリアするかのような異世界、とスリリングな要素が満載です。
    少しずつ明らかになっていく過去の事件の凄惨さと、それに見合う罪と罰。だけどこれって、いったい誰が悪かったんだろう……? 徐々に狂っていくようなヒロインの心境もなんだか不安に満ちていて、いったいどうなるのかと思っていましたが。……ああ、やっぱりこうなるかあ。やりきれない物語ではあるけれど、ホラー好きとしてはやはりこういうのは良いですねえ。

  • 手頃に一気読みできる作品。ホラーだけどミステリー。映画化してもドラマ化してもゲーム化してもいいんじゃないかな。

  • 竹之山温泉を故郷とする百崎日向が婚約者神原正樹と帰省して誰もいない故郷の異世界に引き込まれる。過去の事件の亡霊との繋がりが明らかになり、日向は自分の過去と向き合う。最後の結末は救いがない。

  • 現実と異世界を行き来する間に登場人物とともに混濁していく世界の終焉を見届ける間に没頭してしまっていた。目が離せずあっという間に終わってしまうほど面白い作品でした。

  • 故郷に埋もれた、忘れられた忌まわしい記憶を取り戻す夜。後味の悪さが良かった!

  • 角川ホラーの新刊、ハラサキについての感想。
    全体を通して文章が読みやすく風景や心情描写が丁寧。人間誰しもが抱えているどす黒い感情がしっかり表現されている。罪と罰、何が許されて何が許されないのか。クライマックスの後に待ち受ける強烈なラストシーン。私は安心した。貴方はどうだろうか?
    ちなみに本の帯は1回読み終わってから外すことをおすすめします。

全18件中 1 - 18件を表示

著者プロフィール

1989年、千葉県生まれ。千葉県立柏井高等学校卒業。第24回日本ホラー小説大賞読者賞受賞。

「2017年 『ハラサキ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

野城亮の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×