いい部屋あります。 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 170
レビュー : 13
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041061633

作品紹介・あらすじ

大学進学のために上京した鳥貝一弥17歳。東京でのアパート探しに行き詰まっていたところ、
いい部屋があると薦められて訪ねた先は高級住宅街の奥に佇む洋館だった。条件つきだが家賃も破格の男子寮だという。共同生活を営んでいるのは揃ってクセのある男たちばかり。先輩たちに翻弄されながら戸惑いつつも、幼い頃の優しい記憶の断片を甦らせ、自らの生い立ちと向き合っていく鳥貝。艶っぽくて甘酸っぱい極上の青春小説!

感想・レビュー・書評

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  • アプリコットタルトとオムレツ食べたいな

  • 18.2/28 読了

  • 長野まゆみのいい部屋ありますを読みました。

    長野まゆみの小説というと、美男子がたくさん登場してボーイズラブのにおいのする、少女向けコミックのような小説というイメージがあります。
    今回の作品もそのような小説に見せかけていますが、ストーリーのほうはちょっとひねりが入っていて面白く読みました。

    主人公の鳥貝一弥は希望する大学に合格して下宿先を探しますが、予算に見合うアパートが見つかりません。
    大学の学友クラブに顔を出すと、大学には寮があるが入寮審査がきびしいということを聞きます。
    しかし、なぜか大学の寮へ案内された鳥貝は個性的な入居者たちに驚きます。
    一癖も二癖もある入居者たちは、しかし鳥貝に隠している秘密があったのでした。

  • 素直な鳥貝と曲者揃いの寮生たちの絡みが良い。
    百合子というトリッキーな人物がかき回すせいで、鳥貝じゃなくても騙されます。
    後半になるにつれて暖かく優しく物語が変化して行って、満足の溜息と共に読み終えられます。

  • 2度読みをおすすめしたい本のひとつ

    結末(というよりは主人公の外側の経緯)を知ってから読み返すことで言葉選びの繊細さ(例え勘違いはさせても けして嘘はないこと)に気づかされるし
    指環のエピソードは その仕掛けが紐解けたときにもう顔を覆うしか術がない……

  • 僕はひつじ、道に迷い、誰かに導かれ。

    ああああ、ってなる。すごく長野まゆみ。なぜか西炯子の絵で脳内のキャラクターが動き出す。クセのある人ばかり。でもみんな哀しいほどに優しい。ちょっと周囲の人間関係にご都合主義すぎないか、と思いつつも、それがこういうフィクションのいいところじゃないかと。この鳥貝と百合子(百合子は名字という、これもなんだか長野まゆみ的)がどうなるのか、想像が捗ります。百合子は不器用すぎて、もはやかわいい。洋館の寮ということで、恩田陸『ネバーランド』を思い出しもしました。

    鳥貝を象徴するのが「白いひつじ」であること。守られる存在、好奇心、ふわふわ、安心感、さまざまに解釈できそうですが、意外と一人で歩いていけそうな感じもする。まあ、聖書的には、一人で歩いていってしまうと迷子になって、羊飼いが探しに来るんですけど。だから、どうしても守られる存在という感触が強いかもしれない。

    単行本では『白いひつじ』というタイトルだったそうですが、正直その方が内容をがっつり表していていいと思いました。

  • とにかく百合子くんがかわいい、すっごくかわいい。

    百合子千里(ゆりこ ゆきさと)は男性。なんと“百合子”は苗字。
    主人公の名前は鳥貝一弥(とりがい たかはる)で、他にも安羅(やすら)さん、白熊(はぐま)さん、多飛本(たびもと)さんと長野まゆみさんらしいネーミングセンスの人たちが沢山登場してくれて嬉しい!

    春から大学生として一人暮らしをするために上京し、学生寮に応募していたものの、抽選に外れ、他の近辺にある物件を探すがどれも残り物の物件であり、高額or劣悪条件ばかり。
    部屋探しに途方にくれる中、学生クラブの会長に勧められ、学生が運営・管理している物件を紹介される。価格もお手頃、環境、部屋の状態も最高。しかし、その物件に入居するためにはある条件が課せられていて……。

    作中で主人公も少し察して警戒していたような、歳上の男たちに囲まれながら総攻めハーレム的な寮生活を送らされるのではないか…という展開は無く。「左近の桜シリーズ」のような雰囲気とは違い、どちらかというと凄くほのぼのとしていて、心が温かくなるお話でした。周りの人たちがみんな良い人ばかり。
    食べ物も美味しそう!細かく章が区切られているので、短編みたいで読みやすかったです。



  • 長野まゆみらしさから始まり、
    期待したが、後半はよくある話に。
    長野まゆみ作品に母親は合わない。

    キャラクターの名前とその読み方の説明が秀逸。

  • どこか、あやしい感じのする登場人物ばかりで、高校を卒業したばかりの男の子の純粋さが際立つ。

  • 泣かされヒロイン鳥貝と、ひねくれヒロイン百合子。
    そして不思議な男子寮の面々。
    どことなく漂うえろす!と思ったけど、ただただ切なくてやさしい物語だった。
    家族と、愛のワンシーン。
    オムレツ食べたい。食べて泣きたい。

    指輪のくだりものすごい好きなんですけど、言葉にはできまい。

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著者プロフィール

長野まゆみ(ながの まゆみ)
1959年東京生まれの小説家。女子美術大学卒業。1988年『少年アリス』で文藝賞を受賞。2015年、『冥途あり』で泉鏡花文学賞、野間文芸賞を受賞する。『新世界』『となりの姉妹』『箪笥のなか』『よろづ春夏冬中』『メルカトル』『カルトローレ』『45°』『ささみみささめ』『兄と弟、あるいは書物と燃える石』『フランダースの帽子』『左近の桜』シリーズなど著書多数。

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