ヘブンメイカー (角川文庫)

  • KADOKAWA (2017年10月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (576ページ) / ISBN・EAN: 9784041061640

作品紹介・あらすじ

気が付くと殺風景な部屋にいた高校二年生の鐘松孝平。彼は横須賀にむかってバイクを飛ばしている最中に、トラックに幅寄せされ……その後の記憶はなかった。建物の外には他にも多くの人々がおり、それぞれ別の時代と場所から、「死者の町」と名付けられたこの地にたどり着いたという。彼らは探検隊を結成し、町の外に足を踏み出す。一方、片思いの相手を亡くし自暴自棄になった大学生の佐伯逸輝は、藤沢市の砂浜を歩いていたところ奇妙な男に勧められクジを引くと――いつのまにか見知らぬ地に立ち、“10の願い"を叶えることができるスターボードという板を手渡された。佐伯は己の理想の世界を思い描き、異世界を駆け巡ってゆく……。興奮と感動をよぶ、渾身のファンタジー長編!

みんなの感想まとめ

冒険心を掻き立てるスケールアップした物語が展開され、主人公たちが異世界での試練を通じて成長していく様子が描かれています。前作の登場人物も登場し、シリーズを通しての深い人間ドラマが感じられるのが魅力です...

感想・レビュー・書評

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  • スタープレイヤーⅡことヘブンメイカー。

    スタープレイヤーでもちょこっと言及されたある街にまつわるお話。前作は少しずつ世界が広がっていく感じだったけど、今作は世界の広さを感じさせる。多種多様な人や国との出会いがあり、感情の動きがあり、それらが織りなすこの世界の歴史が感じられて面白かった。
    願いの叶え方も工夫したものが多くみられて、そんなことも出来るのか!のオンパレード。改めてチート。

    終盤、前作とリンクするところに胸が熱くなりました。

  • 地図を見た途端、うわぁ、ファンタジーだったか!!と頭を抱えたが、なんとか読み切った。言いたいことはなんとなくわかった。

    孝平はトラックに幅寄せされたところで記憶が途絶えていて、日本どころか世界のどこにも見えない場所で目覚めた。死者の国だという。

    孝平の友達の佐伯は大学に行き、法学部に入る。佐伯が華屋律子に交際を申し込んだ翌日殺された。佐伯は大学を休学。砂浜で妙な男の差し出したクジをひき、スタープレイヤーという世界に放り込まれる。10個の願いを叶えてくれるらしい。家とオアシスを作り、華屋律子を生き返らせることも可能らしい。華屋律子と藤沢市を召喚する。

    孝平、智美、新文、瑠璃は街の探検を始める。葉山を名乗る暴走族と小学生みたいな子供たちにも出会う。釣りをして魚やエビを手に入れた。孝平は魚を捌く。仲間もだんだん増える。みんな徐々にホテルを出ていく。孝平も一人暮らしを試してみる。自殺者が出る。世界の地図を作る探検隊に志願する。

    佐伯と華屋の世界にヘリコプターに乗ったフランス人3人がくるが、英語が通じない。2日後に出発。この旅でもし死んでも、記憶があり復活するようプログラムをかけておく。ヘリはロデムに着く。ここではレゾナ島のレオナルドがスタープレイヤーであるようだ。そこでいろんなスタープレイヤーの夢の楽園についての話を聞く。レゾナ島では2000人が住んでいて、訓練さえ受ければヘリを使える。2人はリゾナ島に滞在することに決めた。

    孝平たちの住む街はヘブンと名づけられた。孝平は葉山と組んで野生生活している。ヘブン暦ができた。ヘブンニュースも作られる。日刊ではない。崖に階段があったので登ってみたら、ヘブンは盆地だとわかった。獣に襲われる。葉山が足をやられる。葉山を背負っていくとアスファルトとデパートにぶちあたる。

    佐伯たちはフランス語を習う。佐伯がスタープレイヤーであり、華屋律子をこの世界に呼んだことがバレたのに、なおも隠そうとしたために喧嘩になり華屋は出て行った。一時休戦してイストレイヤのフランス語家庭教師の旅についていくことになった。奴隷市場でフランス人の子を救出するが、東洋人は見捨てられる。華屋には自分を殺した元彼の記憶がない。佐伯は真実の証明ができない。喧嘩は続く。華屋とイリヤがつきあいはじめ、イリヤが佐伯を殺しにくる。撃退して逮捕する。佐伯は島を去ることにする。

    孝平はデパートからお米とカレーを取ってきて作る。亀の甲羅を背負って這っているニッカと出会う。何か知っていそうだ。ニッカは死者ではないらしい。

    佐伯は奴隷のレビを買う。旅をする。宗教都市のギーナにくる。ラーナ教徒にならないと、聖人には会えないようだ。いきなり信徒になって聖人に加えられる。サージイッキという称号を得て、シェーンヒメルのマキオに会いにいくことになる。

    ニッカはバベルの塔で智美の姉の美幸といた。美幸も亀だった。智美が復活すると聞いて美幸は死を望んで殺された。ニッカは智美に会いにいく。

    サージイッキはマキオに会いにいく。溺れて死にかけるが、レビのおかげで助かる。

    ヘブンから探索隊が自転車に乗っていくと、藤沢市に行き当たる。

  • 個人的には前作の方が好きでしたが、それでも今作のスケールアップした物語は冒険心をくすぐられっ放しでした
    そして、より人間らしい醜さ・愚かさを感じました
    前作の登場人物も出てくるので、やはり読む順番は刊行順に読む方がより楽しめるはずです

    この謎の世界の続編を読んでみたい!

  • 5段階評価しかないから難しいけど、3.8くらい。
    中盤に来るまで2つの世界が中々繋がらずちょっとだれてしまった。
    中盤越えると繋がってきて一気に面白い。

    すごく創造性のある世界。
    さすが恒川光太郎さん。
    ファンタジーと残酷さと人間性。
    独特です。

    1作目のスタープレイヤーが面白くて続編楽しみにしてたけど、全然タイプが違う。
    こちらの方がスケールが大きい感じします。

  • どんな願いもかなえることができる世界において最初は全て自分のために願いを使っていたが、さまざまな人と出会う中で青年は成長し、人を助けるために願いを使えるようになったのは心に響きました。

  • 大変面白かった。
    人間はどこまでいっても欲深い。どんな力を獲得しても、それを止めることはできない。
    コロナ禍の今もそれは顕になっている。

  • 前作『スタープレイヤー』は個人的にはあまり好きではなかったのですが、今作の口コミが良かったのと、マキオがまた出てくるみたいなので読んでみました。

    読後の感想としては、面白かったです!
    交互に展開する2つの物語が徐々に交わっていき、先が気になって読み進む手が止まりませんでした。
    最後の締めくくりも綺麗で、個人的には納得のいく終わり方でした。
    後半の人種間での争いはあまり好きではありませんでしたが、まさかカインクロウがソリア人の女の子に生まれ変わるとは…!サージイッキ様の発想には驚きました(゚ω゚)

    続編が出るとしたら、今度はフルムメアが主人公とかですかね…?
    楽しみに待ってます(๑•̀ - •́)و✧

  • ある日突然見知らぬ土地に呼び出された人々。そこには誰も住んでいない新しい街があった。誰が作ったのか?自分たちはなぜそこにいるのか?
    開拓しながら街を発展させつつ、その謎に迫っていく。
    1作目のスタープレイヤーで描かれなかった呼び出された側の状況や心情も詳細に書いてありこちらも楽しく読めた。私も一緒に見知らぬ街、世界を探検している気持ちになりドキドキハラハラ一喜一憂あり大冒険した気分になった。

  • 欲の無い人間はいない。
    それが本能的なものなのか、自分の中にあるものなのか、外にあるものなのか。
    それぞれ意図は違えど欲には変わりない。
    欲は強い。
    個人が願う細やかな欲でもバタフライ効果が起こるのだから、よっぽど慎重であるべきだ。
    が、欲は暴走しがちだ。
    誰もが全員満足する願いは無い。
    だからこそ、協力や努力という過程が必要。
    結果を得たければ、面倒事は避けて通れない。
    改めて考えるきっかけをもらえた。
    面白かった。

  • はい素晴らしい。
    ある要素においては、綺麗に主人公の気持ちを追体験させられた。
    全ての物語に一作分の面白さが詰め込まれてるのにそれすら物語の一部で、濃厚さがすごい。
    それに初めて味わった、すっきりしてる…よな?というような読後感。(全く不快ではないです)
    とにかくめちゃくちゃ面白い。
    間違いなく読むべき。
    前作のスタープレイヤーは読まなくても良いし読んでたら一瞬面白いかな?くらいです。

  • 1作目の方が個人的には好みだったかな。
    でも、とても面白く読めた。
    1作目もだったけど、なんでも叶えられる特典を与えられた人間は、いずれ達観・悠然・虚無とでもいうのか、そういう状態になるのかって思ったw
    フリーレン的なw

    前作の登場人物もちゃんと出てきたりして、良かったな。個人的には「幽さん」を出してほしかった。
    マキオにしても幽さんにしても、いろんなキャラクターにスポットライトを当てると、それだけで1作の物語が描けてしまいそう。続編が楽しみです。

  • 1年程前に読んだ本作。拙いながらも、記憶を辿りながら感想を書いてみようと思う。
    最近読んだ前作(スタープレイヤー)を経て改めて思ったが、2つの別々の物語が繋がるシーンは圧巻だったと感じる。最後の方はページを捲る手が止まらなくなったのを覚えている。
    本作のメッセージとして、(どんな力を得たとしても、人間は結局過ちを犯す生き物)であることを示唆したかったのではないか。
    自分は本をエンタメとして捉えているので、あまり深く考えることはなかったのだが、今作は否が応にも考えさせられる部分があった。

  • マキオじゃないか!えっ…そうか…
    ヘブン第一世代が胸熱すぎる

  • 本気で3作目でるのを期待してます

  • 前作『スタープレイヤー』が面白かったので読んでみたが、面白かった。
    やっぱり読みやすいし、読んでいて疲れにくい。
    主に2人の視点で話が展開されるけど、特に佐伯の方は、人間らしい黒い部分だったりが見えたりして、個人的に共感できるところもある一方、物語を通して成長も見られ、なかなか良いキャラクターだなと思った。(人としてではなくて、あくまでキャラとして良いという意味です)
    設定は前作と同じなので二番煎じにならないかなと思ったけど、同じようにワクワクさせられたし、この先どうなるんだろう、と展開に適度な刺激もあり引き込まれた。
    終盤では「そうきたかー!」と言う展開もいくつかあり、最初から最後までずーっと面白い作品でした。
    疲れないし面白いし、この方の他の作品を一通り読んでみたくなった。

  • 面白かった!昔やったRPGを思い出す。自分が行ったところは地図が更新されるなんて、まさにそのものじゃないか。
    『スタープレイヤー』よりもずっと楽しかったので、本の分厚さがうれしくて。

    フィールドが広くなったのと、2つの世界の物語が交錯することによって、話に深みが出たと思う。
    1つ目の世界は前作同様、白くて大きな男のくじ引きにより、スタープレイヤーとしてやってきた男の話。
    2つ目の世界は、死んだ人たちが何故か生き返って、でも元の場所ではない違う世界で新たな歴史を作っていく話。
    どちらの話も面白いし、もちろんこの2つの世界は物語の後半、意外な繋がりがあることが分かるのだが、それもなかなかいい。

    前回は女性だったスタープレイヤーは今回は男性で、わたしの苦手なタイプだ、嫌いだなと思いながら読んでいた。でも、彼の気持ちもやってしまったことも、痛いくらいよく分かるけど。
    スターを10個全部使ったって、愛する人の心は操れない。

    『スタープレイヤー』を読んでから、こちらを読むのが絶対にいい。スタープレイヤーの基礎知識を仕入れてからのほうが、断然読みやすいと思う。
    具体的な願いであれば大抵のことが叶う。ひとつのスターで、複数の異なる種類の願いを一度にすることができてしまう。でもそれは数に限りがあって、10個使ってしまったらお終いだ。
    わたしだったらどんなことを願うか。そして、他人のためにいくつスターを使うことができるか。元の世界に戻るためにそれを使うか。
    色々なことを考える。真剣に考える。そんな世界、決して存在しないと知っているのに。

  • 日本の普通の日常から、場面は滑らかに幻想空間へ。
    願いがいくらでも膨らませられるという壮大な設定の中で、どんな世界を構築するのか。
    とても面白かった。
    亀パートは少しきつかったけど。

  • これぞファンタジーの王道。架空の街、架空の人物、全てが作者の創造物で溢れている。何でもできるけど、非現実的にならず、リアリティを失っていない。スタープレイヤー同様、存分に楽しめた。

  •  あらすじだけを見ると、いかにも使い古された陳腐なこの設定を、ここまで込み入って深い話に昇華出来るのが流石の一言。ただの冒険とは違う、「開拓」ファンタジーというワクワクした要素も持ちつつ、要所要所では恒川さんらしい、幻想ホラーのうすら寒いような怖さが滲みます。
     「スタープレイヤー」視点に一貫していた第一作目とは違い、今回は「呼び出された人」や「最初からこの世界にいる人」の視線でも話が展開され、それらが終盤にはきっちりと一つの話に集約されていくので、それがまた新鮮でした。
     このシリーズの楽しみの一つが、「何でもできる」登場人物たちが願いを叶える時のアイデアや工夫。今回ならば願いの保険や条件付け、スターボードの機能拡張など、本当に十人十色で面白いです。
     そして今作も前作と同じく、「自分だったらどうやってスターを使うか」と考え出すとキリがありません(笑)

  • 恒川光太郎さんの「ヘブンメイカー」読了。高校2年の孝平と逸輝による物語。バイクで事故にあった孝平は気がつくと見知らぬ場所に。そこには「ようこそ、死者の町へ」とのプレートが。。前作「スタープレイヤー」の続編です。今回は逸輝にあの男が籤(くじ)を引かせます。細かい内容には触れませんが、面白かったです。やっぱり好きなんですよね。こういう物語♪解説から一言だけ抜粋「この本は、ある意味、十の願いを通じて人間について学んでいく物語である」。前作で登場したあの人も登場します。どうぞお楽しみに。オススメします。

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著者プロフィール

1973年東京都生まれ。2005年、「夜市」で日本ホラー小説大賞を受賞してデビュー。直木賞候補となる。さらに『雷の季節の終わりに』『草祭』『金色の獣、彼方に向かう』(後に『異神千夜』に改題)は山本周五郎賞候補、『秋の牢獄』『金色機械』は吉川英治文学新人賞候補、『滅びの園』は山田風太郎賞候補となる。14年『金色機械』で日本推理作家協会賞を受賞。その他の作品に、『南の子供が夜いくところ』『月夜の島渡り』『スタープレイヤー』『ヘブンメイカー』『無貌の神』『白昼夢の森の少女』『真夜中のたずねびと』『化物園』など。

「2022年 『箱庭の巡礼者たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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