お引っ越し (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.34
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本棚登録 : 97
レビュー : 15
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041061657

作品紹介・あらすじ

これを読んだら、今晩、家の扉をひらくのが怖くなる、かもしれない――

内見したマンションはおしゃれな街のおしゃれな造り、環境も間取りも条件も申し分ない。ここに決めてしまおうか? 
しかし白い壁に小さな穴を見つけたキヨコは、そこからじわじわと“イヤな感じ”が広がっていくのを感じるのだった……。
片付かない荷物、届かない段ボール、ヤバい引っ越し業者、とんでもない隣人――
きっとアナタも身に覚えがある引っ越しにまつわる6つの恐怖。
ベストセラー『殺人鬼フジコの衝動』の著者にして“イヤミスの女王”、真梨幸子が
引っ越しにまつわる不気味さと、じわじわくる恐怖を描いた出色のサイコミステリ!

感想・レビュー・書評

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  • 真梨幸子『お引っ越し』角川文庫。

    引っ越しをテーマにしたイヤミス連作短編集。いずれの短編にも通行人的な役回りで登場するアオシマさんが解説で、短編の裏側にあるものを詳しく紹介してくれている。そして、明かされるアオシマさんの正体とは…このアオシマさんの解説も真梨幸子の仕掛けの1つなのだろう。

    いずれの短編も嫌なテイストであり、引っ越しを経験した者や、これから引っ越しをしようとしている者にとっては背中が寒くなるような作品ばかりであった。

    『扉』『棚』『机』『箱』『壁』『紐』『解説』の7編を収録。

  • 引っ越しは人生の一大イベントの一つだ。
    その空間は自分の心身を休める場所であり、様々な要因があって初めて快適な空間となりうるからだ。

    しかし、自分が帰ってくる場所が、「何か嫌な感じ」だったとしたら?
    隣人トラブルは誰しも少なからず経験があるに違いない。
    上階から聞こえてくる子供の足音、なんてものはありがち。
    大抵の場合は仕方ないと我慢したり、謝罪しに行ったり、来てもらったり。
    ひどくなればどちらかが引っ越す、という具合に解決の方法を探るものだが......。

    本書を読んだ後は、非常口の場所、操作方法、その他諸々を確認したくなる。
    恐ろしげなり、恐ろしきかな!

    私は記憶にある限り、4回ほど引っ越している。
    そのほとんどが新築への引っ越しだ(賃貸であっても!)。
    幸いにしてこの世ならぬものを見たことはない。
    だから本書も怖い怖いと思いながら、想像の域を出ない。
    繰り返しになるが、「幸いながら」。

    家とは念がたまりやすい場所であるという。
    オカルティック、スピリチュアルな話ではあるが、それでも家選びに慎重になるのは人の常。
    さて、その家、本当に大丈夫ですか?
    それから......「解説」を先に読むなどゆめゆめ無きよう心からお願いいたします......。

  • ホラーじゃないけど、ホラーのようでもあり。ゾクゾクして何が起こるのかというワクワク感があり面白しろかった。引っ越しにまつわる連作短編集。意外なラストで驚いた「机」。職場のレイアウト変更でのいじめが陰湿な「箱」が特に印象に残った。アオシマさんがこの本の鍵を握るんですね。タイトルが一作品を除き漢字一文字なのがいいな。登場人物がすべてカタカナなのも何か意味がある?そんな事も考えながら読んだ(わからなかったけど)。真梨さんの作品は好みのものと、そうじゃないものな分かれるから、よくよく選んでまた読んでみたい。

  • お引っ越しにまつわる怪談。本当にありそうな怖い話の短編集。

  • 引っ越しにまつわる短編集。短編だからなのか、いつもの真梨さんの小説よりも盛り上がりにかける気がした。
    でもイヤな感じは健在。

  • ★3.5
    全6編が収録された、ホラー要素高めの短編集。全てに共通しているのは、引っ越しと中年男性のアオシマさん。本書を読んでしまったら、引っ越し自体がトラウマとなり既築マンションには住めないし、住み慣れた今のマンションですら扉や壁や非常口が気になってしまう。中でも「扉」は、ゲジゲジの悪夢と追い詰められ感がかなりキツイ。そして、気付けばそこに居るアオシマさんは、巻末の解説を読んで妙に納得した。また、この解説が作品のひとつと言えるくらい、読み物として楽しめる。ただ、全国のアオシマさんがちょっと可哀相な気も。

  • 楽しいはずの新しい生活が
    恐怖の空間になるかもしれない
    壁一枚向こうの人を信じるって
    本当は 世にもめでたい
    お人好しなのかもしれませんね

  • 引越しをテーマにした連作ホラー短編集。

    コンビニにある実話系怪談雑誌に書いてありそうな話をふくらませて小説にした印象。
    悪く言えばありがちな話だけど、ありがちさのディティールを積み重ねることによってリアルさがより増長され、夜中に読んだら非常に怖かったです。

    ホラーテイストが強く、いつもの真梨幸子のイヤミス小説とはまた別の怖さに満ちています。

    避難口(非常扉)に入ると中からは出られないとか、隣人の騒音を通報したら報復にあったとか、本当に経験するかも、と誰もが感じてしまう恐怖の煽りのテクニックが巧み。
    登場人物たちは脈絡も無くいきなり(もしくはじわじわと)恐怖のどん底に落とされるのですが、「理由も無く」「避けられない」っていう点がほんと怖いんだよねえ。

    ダイナミックやカタルシスを楽しむという観点からはほど遠い小説ですが、ちょこっと現実から逃避したい時にお勧めです。

  • 帯とカバー裏にサイコミステリと書いてあったから『殺戮にいたる病』的な?と思って読んだらガッツリホラーやんか‥

  • 最後の書き下ろしまで気が抜けない真梨幸子おそるべし。

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プロフィール

真梨 幸子(まり ゆきこ)
1964年、宮崎県生まれ。多摩芸術学園映画科卒業。2005年『孤虫症』で第32回メフィスト賞を受賞しデビュー。2011年『殺人鬼フジコの衝動』がシリーズ累計50万部を超えるベストセラーになり、舞台化・ラジオドラマ化、代表作の一つと目される。2015年、『人生相談。』で第28回山本周五郎賞候補。
他の代表作に、TVドラマ化された『5人のジュンコ』、『祝言島』など。

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