- Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041061701
作品紹介・あらすじ
なんという目をした男だ――。吉之助の目を見た者は、誰もがそう呟いた。下級武士の家に生まれた西郷吉之助は、貧しいながらも家族や友に恵まれて育つ。のちに大久保利通となる正助とは、素読をし、相撲をとる郷中仲間だ。藩主・島津斉彬の雄姿を間近に見た吉之助は、いつの日かこのお方にお仕えしたいと焦がれるようになる。時は幕末。夢かない斉彬のお側仕えとなった吉之助は、名君と心を一にし、江戸に京都に飛び回るようになる。激動の青春編!
感想・レビュー・書評
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20240411
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2018.7.29
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'18大河ドラマ原作
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現在の大河ドラマの原作。TVと随分異なることは、想定をはるかに上回る。大男で、目が大きいこと、存在感があることは共通であるにしても、この書の中の人物がそんなに魅力的なのかな?という印象。TVの配役の鈴木恭平、渡辺謙、鹿賀丈史、北川景子のイメージが重なり、違う!ということが気になった。西郷家のあまりにも貧しい状況、そして最初の妻(橋本愛)に対する仕打ちの冷たさが印象に残り過ぎた。事実はどうだったのだろう。
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大河ドラマ「西郷どん」の原作本。ソフトカバー版とハードカバー版があるが、コスト面とデザイン性からソフトカバー版を選ぶ。
西郷が斉彬に仕え、江戸・京都で周旋活動を行い始める時期までのお話が上巻。1章~7章。
おばさん作家林さんだけあって、妙にロマンチックな生々しい描写も含まれてたりして、また違った西郷像を楽しむことができる。 -
西郷吉之助の幼き頃から、斉彬に認められてお側に仕える様になるまで。貧しさの中にも優しさを忘れず、人を魅了する吉之助。今後どう幕末の騒動の主役となっていくのか。
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詠みやすい。中と下を買わないと。
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「西郷どん(上)」林真理子著、角川書店、2017.11.01
158p ¥1,000 C0093 (2018.01.05読了)(2017.12.26購入)
大河ドラマで「翔ぶが如く」が放映されたのは、1990年、で28年前のことだそうです。司馬遼太郎の原作を読みながら見たのですが、ほとんど覚えていません。「篤姫」が放映されたのが、2008年、で10年前です。もうそんなに経つのか、という感じです。
幕末ものでは、どこかで西郷さんが登場するので、今度はだれが西郷さんをやって、どんな役回りになるのだろうと楽しみにしていますが、今回は、主役です。
大河ドラマで、幕末を舞台にしたものを拾ってみると、以下の10柵です。
1968年、「竜馬がゆく」
1974年、「勝海舟」
1977年、「花神」
1990年、「翔ぶが如く」
1998年、「徳川慶喜」
2004年、「新撰組」
2008年、「篤姫」
2010年、「龍馬伝」
2013年、「八重の桜」
2015年、「花燃ゆ」
物語は、明治三十七年十月、西郷隆盛の息子、西郷菊次郎が京都市長として赴任してくる場面から始まります。菊次郎が、父親のことを話すという形で、西郷隆盛の小さいころからの物語が始まります。
大河ドラマも、このように始まるのかと思っていましたが、1月7日の第一回の放映では、西郷隆盛の小さい時から始まりました。原作と、ドラマは同じところもあるけど、かなり違うようです。ドラマでは、糸さんが、一回目から出てきています。この本ではまだ出てきていなかったように思います。
上巻では、西郷隆盛の幼少期から島津斉彬の五十の賀までが記されています。
隆盛は、徐々に斉彬に認められ、斉彬のお供として、江戸にもついていき、水戸の藤田東湖などに学んでいます。篤姫の婚礼に当たっては、花嫁道具をそろえるのに奔走しています。
江戸へ行く前に婚礼を行っていますが、婚礼ののちに、祖父(龍右衛門)、父(吉兵衛)、母(満佐)が相次いで亡くなっています。江戸へ行くときには、弟に後を託してゆきます。借金のため、屋敷は売り払うことになってしまいます。
作者の林さんは、この本を泣きながら書いたとか言っていますが、確かにかなり悲惨な内容です。そんな中で、皆さんよく生き延びてこられたものです。亡くなられた方々も多いのですが。
【目次】(なし)
一 (郷中) 3頁
二 (座禅) 24頁
三 (鬼界島) 46頁
四 (婚礼) 64頁
五 (江戸へ) 83頁
六 (篤姫) 108頁
七 (写真機) 133頁
●肖像画(11頁)
「あれは本当の肖像画ではありませんよ」
「叔父たちの顔を参考に描いたものなのですよ。父(隆盛)は生涯に一度も写真や肖像画は残しませんでしたから」
●貧乏(44頁)
「貧乏は恥ずかしこっではなか。そいを恥ずかしかと思うこつが卑しいこっだと母上はおっしゃいもす。じゃっどん、祖父さま、貧しいというもんは、本当にせつなかもんごわす」
●楽しみ(110頁)
「酒もいかん、女も好かん。西郷さあはいったい何が楽しみで生きておっとでごわんそか」
「本があるじゃろが。」
●藤田東湖(120頁)
「天照大御神・神武天皇らによって、わが国の秩序が出来上がり、道に添って正しい政治が行われてきたのです。他に何もいりません。」
☆関連図書(既読)
「西郷隆盛 上」井上清著、中公新書、1970.07.25
「西郷隆盛 下」井上清著、中公新書、1970.08.25
「翔ぶが如く」全10巻、司馬遼太郎著、文春文庫、1980.01.25-1980.05.25
「目でみる日本史 「翔ぶが如く」と西郷隆盛」司馬遼太郎・山本七平著、文春文庫、1989.11.10
「史伝 西郷隆盛」海音寺潮五郎著、文春文庫、1989.09.10
「西郷と大久保と久光」海音寺潮五郎著、朝日文庫、1989.12.20
「島津斉彬」加藤惠著、PHP文庫、1998.10.15
「天璋院篤姫(上)」宮尾登美子著(済)、講談社文庫、2007.03.15
「天璋院篤姫(下)」宮尾登美子著(済)、講談社文庫、1987.11.15
「篤姫の生涯」宮尾登美子著、NHK出版、2007.11.25
(2018年1月9日・記)
(「BOOK」データベースより)amazon
なんという目をした男なのだ―。吉之助の目を見た者は誰もがそう呟いた。下級武士の家に生まれた西郷吉之助は、貧しいながら家族や友に恵まれて育つ。のちに大久保利通となる正助とは、素読をし、相撲を取る郷中仲間だ。島津斉彬の雄姿を間近に見た吉之助は、いつの日かこのお方にお仕えしたいと焦がれるようになる。時は幕末。夢かない、藩主・斉彬のお側仕えとなった吉之助は、名君と心を一にし、江戸に京都に飛び回るようになる。激動の青春編!