透明カメレオン (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.55
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本棚登録 : 302
レビュー : 34
  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041063521

作品紹介・あらすじ

ラジオパーソナリティの恭太郎は、素敵な声と冴えない容姿の持ち主。バー「if」に集まる仲間たちの話を面白おかしくつくり変え、リスナーに届けていた。大雨の夜、びしょ濡れの美女がバーに迷い込み、彼らは「ある殺害計画」を手伝わされることに。意図不明の指示に振り回され、一緒の時間を過ごすうち、恭太郎は彼女に心惹かれていく。「僕はこの人が大好きなのだ」。秘められた想いが胸を打つ、感涙必至のエンタメ小説。

感想・レビュー・書評

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  • ラジオパーソナリティーの桐畑恭太郎が通うバーifに三梶恵が入ってきて、恭太郎が騙したことで彼女の問題に巻き込まれる。仲良しの個性的なバーのメンバーも恵のために協力して、騒動を巻き起こす。嘘と真実を織り混ぜた楽しく聞かせるラジオ放送の陰に救われない真実が隠されている。

  • 角川夏フェアでタイトルと表紙に惹かれて購入。

    魅力的な声を武器に仕事はしっかりこなすが、見た目も中身もイマイチな主人公。
    何故かいつも常連しか来ないバー。
    職業も性格もバラバラなのにやたら仲の良い、癖のある常連達。

    突然の来客。不自然な発言に振る舞い。
    巻き込まれる主人公達。

    全貌が明かされない不自然な殺人計画。
    これどうなるの?と釈然としないまま終盤へ

    そして終盤の怒涛の伏線回収。
    どんでん返しというわけではないけれど、最後まで読み終ってガラッと印象が変わる作品。


    ただ残念に思うのは、恭太郎のラジオの露骨なわざとらしさ、恵の余りにも世間知らずで身勝手な振る舞い、稚拙な殺人計画。
    途中で挫折しそうになってしまいましたが、最後の伏線回収が鮮やかなので、途中で諦めなくて良かったなと思います(笑)
    上記の点も伏線で敢えてなのは分かるのですが…

  • 単行本で出たときに気になっていたので、ようやく文庫で読めた。
    もっとポップなミステリーかと思っていたけれど、、「笑うハーレキン」を思い出す切なさ。
    奥に抱えた悲しみを表に出ないように振る舞ってはいるけれど、いつかどこかで溢れちゃうというか、抑えきれなくなる感じ。
    道尾さんってそういう色の作家さんなんだろうか。また気になる作品を読んでみようと思う。

  • 初めて道尾さんの本を読んだ。

    振り回される主人公が、優し過ぎるなぁと思っていたけど、読み進むうちに応援したくなった。

    心がぎゅっとなって切ないけど、優しい本でした。

  • ラストまでは基本的に可もなく不可もなく進む。
    帯に書かれた「手が止められないほどのめりこむ」というのはなかった。ただ、結末気になるし最後まで読むか…ぐらい。
    ラストになってようやく伏線だと思っていなかった伏線が急に回収され、まとまりを得た。
    悪くはないが、また読むかと聞かれると微妙。
    一度寝かせておいて相当暇になったら読もうかなと。

  • ※※作品Disとかじゃなく、めちゃくちゃ個人的な感想です。※※


    話のつくりとドタバタ感は面白いんだけどヒロインの恵が周り振り回しまくってて、最後まで心底気に入らなかった(笑)
    謝罪はしてるし、そうせざるを得なかったのかもしれないけどどこまでもそれはエゴだし悪いとは思っても行動に移せるタイプなところにすげー引いてしまって、逐一イライラしちゃって読み切るのにめちゃくちゃ時間かかった。


    恵、おそらく単純に私がめちゃくちゃ嫌いなタイプの女だ…

  • 残念ながら今まで刺さるもののなかった道尾秀介作品。でも表紙がファンタジックで素敵だったので買ってみた。

    声が異様に魅力的なラジオDJの主人公・恭太郎と、行きつけのバーの常連たち、そしてヒロイン三梶恵を中心としたお話し。恭太郎のセリフまわしが思わせぶりで、やはりこの作者苦手かも…と思いつつ最後まで読み進めたら、ラストで泣きそうになった。
    ドタバタコメディだったんじゃない、ドタバタコメディを一生懸命演じていたんだね。つらい過去から立ち直るため、嘘の世界をつくって、そこで一生懸命あがいていた登場人物たち。そして恭太郎の「弱くても不完全でもいい」という言葉。透明カメレオンというタイトル。
    恭太郎が泣きながら思った、「何かがほしかった」という感情が、喪失感をシンプルに表していて胸を打たれた。

    恭太郎が恵の嘘に気付いたのが都合よすぎだし、恵は最後までいまいち魅力を感じないけど、ラストが良かったから読後感も良かった。

  • 2018.7.11

  • 三梶恵登場シーンあたりはミステリアスでサスペンス感があるものの、荒唐無稽に感じるところがチラホラ。そのためかドタバタ喜劇っぽい印象を受け、最後まで冷めた気持ちのままで話にのめり込めなかった気がしています。

    唯一、自分の中で盛り上がったのは奥多摩で絶体絶命のピンチに陥った状況から大逆転する場面。桐畑がラジオのパーソナリティをやっていることや、ラジオ作りが趣味という要素がガッチリ噛み合っての逆転劇は、力押しじゃない納得感があって感嘆しました。

    ただ、裏表紙にある「感涙必至の〜」というほどには至らず。感情移入していたら、ラストの桐畑と三梶恵の会話に感動したかもですが、そうでななかった自分は「ちょっと青臭いかなぁ」くらいの感想しか抱けませんでした。

  • 2018/06/01

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著者プロフィール

道尾 秀介(みちお しゅうすけ)
1975年、兵庫県生まれの小説家。玉川大学農学部卒業。会社員生活を続けながら小説を執筆しており、2004年『背の眼』で第5回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞しデビュー。
2007年『シャドウ』で第7回本格ミステリ大賞(小説部門)受賞。2009年『カラスの親指』で第62回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)受賞。2010年、『龍神の雨』で第12回大藪春彦賞受賞。『光媒の花』で第23回山本周五郎賞受賞。2011年、『月と蟹』で第144回直木賞受賞。直木賞にはこの作品で5回連続のノミネートだった。
その他代表作として『向日葵の咲かない夏』があり、文庫版は100万部を超えるベストセラーになった。『カラスの親指』は映画化された。
ほか、横溝正史ミステリ大賞、新潮ミステリー大賞の選考委員を務める。

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