- 本 ・マンガ (178ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041063958
作品紹介・あらすじ
強敵を倒した蜘蛛子は再び進化の機会を迎えた。今度は希少種に進化しステータスが大幅アップ!しかも新スキル「並列意思」の獲得で蜘蛛子の思考が二人分に!?新たなスキルを携えて中層攻略に挑む!
感想・レビュー・書評
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クラス丸ごと異世界転生とかだと、反目したり協力したりってのが結構おおいパターンだと思うんですが、全く誰にも会わないしかも時間軸もずれてるかもしれないってのは、そもそもクラス丸ごと転生させた意味あったんかいな?と思ってしまうが、どうなることやら。
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蜘蛛子さん1人芸が進化してる…
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面白いけど、情報量が多くて読むのが以前に比べてゆっくりになりました。
管理者Dというのがすごく気になるなぁ。 -
この辺までは文句なく面白い。
知恵と工夫と、どんどんレベル上がって行く面白さと。
この先スケールがでかくなっていくと、ぜんぜんジャンルの違うお話になっちゃうんだよなあ。 -
真実があるとして、この深く熱い海の奥底でないことだけは、確かだ。
三巻に引き続き、マグマの大海に挑む四巻です。足を踏み外したら即死という緊迫感は相変わらず。
かといって常に張りつめているというわけではありませんよ。
主人公も新要素としてスキル「並列意思」を取得。相変わらずぼっち生存競争をしつつ、今度からはひとりボケツッコミな自分漫才を繰り広げます。読者もふっ、と頬を緩ませることでしょう。
マンガの古典的手法に心の中で、良い心と悪い心が「天使」と「悪魔」と擬人化されて小銭を拾う拾わないって葛藤を繰り広げるってのがありますが、絵面としては似たような感じと受け取っていただければです。
もっとも対立するのではなくて協同するので、話としてはがっつり加わってくるわけですが。
複数の“私”が同時並行で違ったアプローチから「敵」に挑むわけなんです。
身体は一つなんですが、戦闘の中で同時進行して「魔法」やら「索敵」やらを行えると考えれば、疑似的に連携とかを再現できたりするわけですよ。
独りということは変わらないはずなんですが、それを忘れさせます。
小説で散々繰り返されて僕らを和ませた心の声での掛け合いというか自問自答の魅力を再認識しました。
文から絵に媒体が移ることで可視化され、同じ根っこでも違った顔を見せてくれたってことで漫画の心強さを感じましたね。
この辺、シリアスとコミカルが混在となって切り離せないという『蜘蛛ですが、なにか?』ってコンテンツの特徴なのかもしれません。
この並列意思たちがかわいいのなんの。
「体担当」「情報担当」「魔法担当」、あなたはどの子が一番好きですか?
好きと言えば、この巻で「ゾア・エレ」に進化を成し遂げました。蜘蛛のフォルムを崩さないまま今までと同様に装飾が追加されてっています。
今までやりたいなーって思っていた魔法その他諸々も使えるようになりました。
ここからの展開も私は好きです。
やれることが増え、実ステータスも増強されることで、今までのザコがザコじゃねえ! って状況が徐々に過去のものになっていきます。
雑魚のことを文字通りザコとして扱えるようになり、本当の強敵との間に対等の勝負ができるようになっていくのですね。
かと思えば、いつも以上に調子に乗りまくってる主人公に冷水を浴びせかけるような回も待っています。
ゲーム的な世界観でがんばって強くなって、遊び気分もどこか生まれてきた中で「本当に遊んでいるプレイヤーは誰なのか?」って演出はゾッときました。
なお、今回も書き下ろしとして卵の中の人のその後が引き続き明らかになる漫画『もう一人の「転生者」』が6P収録されています。
何気に人間の「目」が書かれたのはこれが初めてだったりします。これは大きなことだと思っています。
なぜなら、先に述べた演出も加えて物語が転回する準備が整ってきたように感じるからです。
小説で先を読ませていただいている私でも、漫画で描くところの物語がどう描かれていくのか気になって仕方が無いのですよ。「見る」ことが先立つ漫画だからこその感想と受け取っていただければ幸いです。
ぜいたくを言えば原作の最後まで描いてほしいのですが、せめて主人公の晴れ姿を見てみたいと、小説書籍版七巻が発売された今、思うのでした。
漫画も案外先が読めませんね。上を目指す、それだけはわかってしまうから安心はしてますけどね。
余談ですが、この巻で一コマだけ出てくる怪生物「エルローデベギアード」が気になって仕方ありません。
どこか、多分東方見聞録とかで見たことあるフォルムなんですが、微妙に取っかかって口から出てこない謎っぷりに頭悩ませたところで、一番の謎生物っぷりを見せているのは他ならぬ主人公であることに気づきました。
そんなわけで五巻に思いを馳せつつレビューを終わるとします。
かかし朝浩の作品





