- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041064320
感想・レビュー・書評
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とある宇宙生物のせいで、得た安息の日常を守る1人と、失った日常を取り戻そうと戦う人々のお話。
最初の章は、あまりにも絵本的な世界で違和感しかなかったですが、2章以降から一方こちらではと地上について語られるのでだんだん面白くなっていきました。
どちらの立場にしろ、自分と自分の大切な人の幸せ以外を大切に思うことは難しい。
その想いのぶつかり合いがめちゃくちゃ切なくて好き。
成功してもしなくても命を失う、という設定もやるせなくてとても好き。
鈴上氏の立場を考えると、色々同情の余地があるんだけど、本人の性格が悪すぎてラストの章とか同情しきれない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
★2018年7月30日読了『滅びの国』恒川光太郎著 評価B+
スタープレーヤー、ヘブンメーカーに続く、時代不明の無国籍未来SF作品。
我々の世代で言えば、無国籍、時代性のない物語のテイストは、星新一に近い。
鈴上誠一という30代のサラリーマンが朝の通勤時に気がついたら異界へ飛び出していたところから物語が始まる。
宇宙からの未知なるもの、プーニーにとりつかれた地球、人類は、次々に感染症のようにして死んでいく。
人類の中で特別にこのプーニーへの抵抗力が優れたメンバーを募って、
鈴木誠一が捕らわれる未知なるもの、異界へ攻撃を仕掛け、ついには異界を破壊、プーニーを消滅させる。
異界は、鈴上誠一の希望、願いだったのか?何だったのかも分からず物語は終わり、読者それぞれの想像に任される。 -
現実世界から大きく乖離した話だから、普通だったら中盤まで入っていけないはず。なのに、説明が上手いからか序盤からスルスルと話が入ってきて面白かった。
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2018/7/16(月曜日)