過ぎ去りし王国の城 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 207
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041064344

感想・レビュー・書評

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  • ファンタジーorアドベンチャー系かと思わせて、
    密接に現代社会とリンクしており
    予想を裏切りながらも読んで良かった救われたと感じた。

  • 父に借りて読んだ。
    のめり込んで読むことができた。
    正解がない問題に対しそれぞれの選択をしていて
    それまでの過程や得られた結果が真、タマちゃん、パクさんをプラスに成長させていた。
    私も他人に任せてばかりでなくしっかり自分で考えて判断してゆこうと思えた。

  • この人の文章ってほんとに素敵だと思う。でもわたしの読解力が落ちたか、状況がのみ込めません。糸音さんと糸音ちゃんの絡繰りが良く解りません。メルヘンです。
    真と珠美が良い雰囲気になっていくの分かりました。ハッピーエンドでなにより、なにより

  • 中学3年の尾垣真が拾った中世ヨーロッパの古城のデッサン。分身を描き込むと絵の世界に入り込めることを知った真は、同級生で美術部員の珠美に制作を依頼。絵の世界にいたのは、塔に閉じ込められたひとりの少女だった。彼女は誰か。何故この世界は描かれたのか。同じ探索者で大人のパクさんと謎を追う中、3人は10年前に現実の世界で起きた失踪事件が関係していることを知る。現実を生きるあなたに贈る、宮部みゆき渾身の冒険小説!

  • ラスト一気読み

  • 思っていた以上に重い読後感があり、「うーん」といった感想。

  • 主人公の真は家庭環境に恵まれているものの、それが当たり前になっていて恵まれていることに恩恵を感じていないどこにでもいそうな普通な少年。ヒロインの城田は家庭環境は複雑で、家にも学校にも居場所がない自称「不幸」な少女。はじめはお互いに干渉することを避けていた二人が、古城のデッサンの謎を解き明かすしていくうちに最後にはあだ名で呼び合う仲になっていく。話の背景には城田の家庭環境含め現代社会の重たいテーマがあるけれど、話しの最後になってもそれ自体が解決することはない。でも、始めは自分のことしか見えなかった二人が、古城のデッサンを通して外の世界にも目を向けられるようになっていったように思う。現実の自分たちにとって過去や世界がまるごとひっくり返るなんてことはないけれど、内側からなら少しずつ変わっていくことが出来る。城田が最後に言った「人生は永いって思ってなきゃ、半日だってやり過ごせない」というのは、裏を返せば「半日がどんなに辛くても、生きてればきっと良いこともある」という明るいメッセージなのかなと思った。

  • わたしはたぶん、変えないことを選ぶと思う。わたしは今のわたしもすきだ。中学1年生のときに初めて宮部みゆきさんの作品を読みました。手にしたのは「ブレイブ・ストーリー」で、分厚い上下巻だったけど、最後にたどり着くのが惜しいくらい夢中になった。

    たしか主人公のワタルは、幻界で叶えられるたった一つの願いごとを、本来叶えるはずだったものとは違う叶え方をし、何も変わらない現界へと帰って行ったんだった。わたしはその結末がとてもすきで、何も変わらない現実と、確かに変わったワタルのその後を思った気がする。
    この作品も、何も変えられなかった3人の人生と、ほんの少しのきっかけで変わった9歳の女の子の人生が、いつか重なればいいのにな。

    個人的には文庫版の解説にとても共感してしまって、わたしも本がすきな子どもでよかったなって思います。

  • 20201204

  • とある絵を通して、本来なら出会わなかった3人がそれぞれの思いを抱いて、ある事件の解決に挑む。

    冒頭は正直、現実離れしすぎているようでなかなかどういうラストなのか見えず、読み進められなかったが、
    中盤から様々な解釈が入ってきて、ラストまでは一気に読めました。
    ぜひ中盤まで読み進めるのがおすすめです!

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著者プロフィール

1960年東京都生まれ。87年『我らが隣人の犯罪』で、「オール讀物推理小説新人賞」を受賞し、デビュー。92年『龍は眠る』で「日本推理作家協会賞」、『本所深川ふしぎ草紙』で「吉川英治文学新人賞」を受賞。93年『火車』で「山本周五郎賞」、99年『理由』で「直木賞」を受賞する。その他著書に、『おそろし』『あんじゅう』『泣き童子』『三鬼』『あやかし草紙』『黒武御神火御殿』「三島屋」シリーズ等がある。

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