- Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041064405
作品紹介・あらすじ
迷路を抜け出し、砂漠を越え、ついにフレアと共存する理想郷に辿りついたトーマスたち。しかしそこで待ち受けていた現実とは……。最後まで目が離せない、大人気サバイバルアクション!
感想・レビュー・書評
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新しく進化した人類は旧い人類を滅ぼして発展するという、人類の歴史を繰り返したのがメイズランナーシリーズなのか?
読了後最初の感想はこれ。
映画もやってることはほぼ同じだけど、原作より希望があったな…映画オリジナルのニュートの手紙のおかげね。映画のラストはアメリカの創世記だったし。人種の多様性が予め保証されてて、しかもネイティブアメリカンがいないので搾取も迫害も無し。本当に理想的なアメリカの父祖たちの神話だった。心の片隅で白ける気持ちもあったけど、少年少女たちが苦しんだ旅路の末に辿り着いた希望のある新世界だから、美しいし胸をうたれた。希望のあるラストにしないと、3回もこの映画を観るために映画館へ行った観客は納得しないだろうし、映画はあれでよかったと思う。
読む前は表紙の女の子はテレサだと思ってたけど、多分ブレンダだよね…映画と違ってこの巻ではテレサの活躍がほぼ無くて悲しい。
ブレンダはテレサ以上にウィケッドとの繋がりが強そうなのに。トーマスはまた裏切られたと感じてズタボロになっちゃうんじゃないの?
そもそもウイルスの治療薬を作るために、どうして選りすぐりの人間を選別する必要があるんだ?ウイルスの治療薬って、ウイルスの働きを阻害する薬のことでしょ?ウイルスに対する免疫を持っている子どもを極限状態に置いて脳波をモニターすることが、ウイルス治療薬開発となんの関係があったんだ?
魔法じみているほど高度な技術のある世界だから、科学は残っているんだろうけど、医学はもしかしたら壊滅状態なのかも。そうでなければ、感染してなくても狂気に侵されてしまってたのかもね。
ウィキペディアによると陸上の脊椎動物の最小存続可能個体数は、最低で500体以上、望ましいのは1000体以上らしい。旧人類にもう煩わされることのないであろうトーマスたち新人類の前途もそれほど明るいとは思えない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
このタイミングで読んだことがさらに何かを煽るなぁ。背筋の寒さが増している。
あの一作目からこんな方向に投げ出されるとは。