札幌アンダーソング ラスト・ソング (3) (角川文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041064436

作品紹介・あらすじ

駆け出し刑事の僕こと仲野久は、天才変態少年・春くんと出会って以来、怪しい事件に振り回されっぱなしだ。その上、今回の容疑者はなんと「僕」で……!? 人気シリーズ第三巻にして最終巻!!

感想・レビュー・書評

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  • 202101/全3巻まとめて。バンドワゴンシリーズ等、好きな作品もあるけど、これは私にはあわなかった。

  • これで完結?間奏曲の後続けて読んだが、物足りなさそのまま。キュウちゃんが嫌な感じにピンチ、と思ったら最悪の予測は提示されるものの、事態は進行せずに尻すぼみな感じ。裏であれこれやってました、はいおしまい、て。なんじゃそりゃ。山森は藪をつつかなければ良かったのかな?あと「変態」を雑に蔑称として使わないでほしい。変態でもちゃんと性癖コントロールして他人に迷惑かけず犯罪も犯さない善良な変態がいるんだからさ。その辺フォローしてるようで時々すごい見下してる感が漂ってきて辛かった、一変態として。

  • 三部作ということでこれで本当に終わりなのかなぁという気持ちです。
    帯に「じゃあ、またね!」とあって、またということはアンコールとかあるのかなとか。

    2巻目が1番テンポもストーリーも面白かっただけに3巻ラストはあっけなさすぎて驚きました。
    引っ張るだけ引っ張って、最後が自殺……?
    それも確定的ではない。
    キュウや根来先輩ではないですが、
    もやもやザラザラした気持ちです。

    警察ものでよく聞きますが、犯人の自死が1番タブーというか、そうはさせないとみんなちゃんと捕まえることを目的とするのに、山森は心がないサイコパスだから死ぬことをなんとも思わないし仕方ない、なんて屁理屈にしか聞こえないなぁと。

    秘密の部屋も探すところまではよかったですけど、
    探したあとどうなるわけでもなくフェードアウト。
    たしかに春がいうようにそれを暴露したとて、というのがあるのかもしれませんが、
    腑に落ちないというか、スッキリしない感じがあります。

    シリーズものとして見ると物足りない最終巻でした。
    志村家の秘密もわからぬままなので。
    4巻目、あるといいなぁと思いつつ、このまま広がりは見せないのかなぁとも。
    あとやっぱり語尾、語り口調の
    「〜なんだ」多様問題は私の中では解消されませんでした。

  • 三冊通して楽しく読めました。自分の地元だってのもあるとおもいますが。
    3部作でなければもしかしたら納得したかもしれませんが、3部作です。これまでの人物像、状況などわかった上でサクサク読み進められたのですが、終わりがあっさりしすぎているかなと。
    伏線の回収もなんというか、、、楽しく読んでいただけにちょっと残念な終わり方でした。

  • 札幌アンダーソング、最終話!
    3冊目になるとだんだん登場人物たちへの自分の距離感が近く感じる
    なんだか昔から知っている人たちのような感覚で話を見ていくことができるから不思議
    だからこそ死んでほしくないなとか、ストーリー的につまらなくても何も事件が起こらないといいなとか思ってしまう(笑)

    事件はキュウの友人の自殺とキュウそっくりの人物による妻の殺害事件から始まる。
    容疑者は依然行方不明な上、素性もほとんど不明でキュウに疑いの目が向く。
    これが山森の仕業と睨んで、これまで以上に警戒しながら作戦を練り、これまでの確執に決着をつける日が来た。
    最後は山森が例の秘密クラブのトップにいられる理由とも言える秘密の部屋を暴き、山森が自殺をして幕を閉じる。
    ただ、死んだのは本当に山森だったのか、謎を残したまま。
    そして先代からの記憶を永遠に引き継ぐこの力は呪いとして、もう子孫は残さないと心に決めている春とその家族の描写で締めくくっている。…

    個人的にはもっといろんなストーリーが読みたかったなあって気持ちで終わった
    山森はいなくなったとしても、いろんな事件があるだろうし、いろんな頭の良い犯人はいるだろうし…とは思いつつ。

    合理的に考えながらストーリーが展開してくから、読んでてスッキリする。
    よくある探偵ものも好きなんだけど、感情的なものがあまりにも多すぎて、???ってなることがしばしばあるけど…
    これは、普通こうなったらこうなるよね、って言うのを順を追って紐解いていくから、納得感がある

    そんな春くんの推理をまた見たいと思う

    2020.11.29読了

  • 多くの人が感想に書いている通り、あまりに呆気ない幕切れだった。
    緊張感のある攻防の末に組織が壊滅して「めでたし、めでたし」となる結末を期待していたんだけどな。
    おまけに幾つもある伏線らしき要素も殆ど放ったらかしで終わってしまったし、とにかく不完全燃焼です。
    実はまだ先に続くのだろうか。

  • 「僕」を陥れる仕組み。大々的な割に大したことがない。札幌、また日本の政財界にも網の目があるといいながら、することが大したことがない小銭稼ぎ。日本の政治を実はこう動かしていたとか、クラーク博士も実は・・とか、「鐡」の子孫が志村家で、木村五兵衛の作った組織が山森まで来ているとかが、はっきり回収されていない。札幌の近代史において、志村一族と秘密組織のたびたびの抗争があって・・という壮大な歴史を期待しただけに、ちょっと肩透かしで、あっけなく山森が死んで、組織を春が引き継げて・・なんかしっくりしない。

  • これで終わり?
    なんという尻すぼみな…

    大人の事情でもあったのか?それとも山森篇がとりあえず終了ということなのか?

    この1冊だけとっても、広げた風呂敷が畳めていない感、甚だしくて残念。

  • 結構大きく事件を広げた割にはラストがあっさりしてて拍子抜け。
    春の問題も何も解決してなくて、事件が通り抜けて終わっちゃった感じ。

  • で、最終巻。
    ここまでの二冊で色々な伏線があり、複雑な人間関係があり、天才と変態の紙一重差がありでどう収拾するのかなと期待していたが、「あれ?」って感じ。

    たぶん、一冊目の売れ行きで「これって、キャラクターが立っているからシリーズ化しても売れるんじゃないか?」という出版社の大人の事情でもあったのではと勘繰ってしまう展開。

    まあ、とりあえずしっかりと完結してはいるけれどね、なんかモヤモヤモヤモヤ。

    なんかこの感じ、どっかであったなと思ったら、岩井俊二の『花とアリス』だ。
    キットカット連続キャンペーンのおまけDVDで終わるはずが、途中から映画にシフトしちゃったからDVDがぐだぐたになったやつ。

    まあ、続くんだろうなぁ。回収されてない伏線も多いし。
    帯も「じゃあ、またね!」だし。
    しかし、「守るのだ!」は無いだろう…。

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著者プロフィール

1961年、北海道生まれ。広告制作会社勤務などを経て、2002年に『空を見上げる古い歌を口ずさむ pulp-town fiction』で、第29回メフィスト賞を受賞して翌年デビュー。温かい筆致と優しい目線で描かれた作品は、ミステリから青春小説、家族小説など多岐にわたる。2013年、代表作である「東京バンドワゴン」シリーズがテレビドラマ化される。おもな著書に、「マイ・ディア・ポリスマン」「花咲小路」「駐在日記」「御挨拶」「国道食堂」「蘆野原偲郷」「すべての神様の十月」シリーズ、『明日は結婚式』(祥伝社)、『素晴らしき国 Great Place』(角川春樹事務所)、『東京カウガール』『ロング・ロング・ホリディ』(以上、PHP文芸文庫)などがある。

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