オリエント急行殺人事件 (角川文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041064511

作品紹介・あらすじ

高給寝台特急で起きた殺人事件の容疑者は、目的地以外は共通点のない乗客たち。世界一の探偵、エルキュール・ポアロが導き出した真実とは――。”ミステリーの女王”の代表作が読みやすい新訳で登場!

感想・レビュー・書評

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  • 『そして誰もいなくなった』と双璧をなすアガサ・クリスティの最高傑作。吹雪の列車に閉じ込められた乗客たち。その中でポアロへ依頼した依頼人が殺害された。癖の強い乗客達がポアロの前に立ちはだかる。そこで明らかになる事実、そしてそこから見えてきた真実とは?
    こちらも『そして誰もいなくなった』と同じく有名なオチ・ラストを迎える作品である。私は三谷幸喜版のドラマでこの作品の事を内容を知ったのだが、アレンジ元を知るというのはこんなにも面白い物なのだと思った。デブナムとフリーボディ(原作)と高田と馬場(三谷版)のような思わず笑えるような所もキチンと用意していてとても面白かったです。最後のオチも『そして誰もいなくなった』と違う意味での意外な物で、犯罪を見逃すという所も意外で面白かったです。
    最近のミステリー作品も面白いけれども、昔のミステリーも面白いなぁと、このミステリーに憧れて多くの面白い作品が誕生したんだなぁと思うととても胸が熱くなりました。

    この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。
    エルキュール・ポアロ:三木眞一郎
    サミュエル・エドワード・ラチェット:平田広明
    ヘクター・マックイーン:中村悠一
    エドワード・ヘンリー・マスターマン:速水奨
    アーバスノット大佐:杉田智和
    メアリー・デブナム:沢城みゆき
    ドラゴミロフ公爵夫人:一城みゆ希
    ヒルデガルデ・シュミット:甲斐田裕子
    ハバード夫人:くじら
    グレタ・オールソン:島本須美
    アンドレニ伯爵:小野賢章
    アンドレニ伯爵夫人:花澤香菜
    サイラス・ハードマン:福山潤
    アントニオ・フォスカレリ:安元洋貴
    ピエール・ポール・ミシェル:土師孝也
    ブーク:茶風林
    コンスタンティン博士:大塚芳忠

  • 大変読みやすいのですが、やや回りくどい印象が最後まで拭えませんでした。結末はなるほどそう来たかといい意味で裏切られました。

  • 学生時代に一度読んだことはあったんですが、家族が購入したものを貸してもらって約20年ぶり?に再読〜

    だいたいの結末は覚えていたので、どうかな?と思いましたが楽しめました!

    アガサ・クリスティーは人物描写がうまいですよね〜。
    決してくどくど書いてるわけではなくとも、持ち物や動作、ちょっとした台詞なんかで、その人がどういう人物なのかがスッと入ってくる。

    あと台詞にユーモアがあって、くすっと笑えるところもたくさん。

    国籍や時代、文化、言語などいろいろ異なる私が読んでも笑えるのってなんかすごい。
    どんぴしゃな人が読んだらきっともっと面白いんやろなー。

    なんて考えながらあっという間に読み終わりました。

    次は『そして誰もいなくなった』を読もうかな。
    こっちも再読だけど、ほとんど記憶に残ってないので楽しみ!

  • アガサ・クリスティ作品2作目(そして誰もいなくなった、を読んでた)。

    全員が犯人ってそんなんありかい!笑
    あえてポアロが初めに誤った推理を披露したところが素敵。

  • 名前だけは聞いたことがあったが、内容に関しては全然知らなかった。ミステリーとしてはとても面白く、どんでん返しというような精密に描かれていた。
    しかしやっぱり海外の作品ということで、文化、思想、感性の部分で私には完全に理解することはできなかった。本や勉強をしながら理解を深めたい。

  • インターネットで検索すると、ネタバレが書かれているので、未読者は検索しない方がいい。

  • 有名なイギリスの推理作家、アガサクリスティの代表作ということで手に取ってみました。

    いい意味で期待を裏切られた最高傑作です。
    「犯人は1人、もしくは誰も犯人ではない」のどちらかの結末だろう、と思い込みで読み進めてましたが、まさかの全員関係者。

    とても善良な人々が、法律で捌けない悪に遭遇した時、何を考え、どうするのか、とても考えさせられました。

    普段から本はあまり読み切るタイプではありませんでしたが、久々に一気に読み切った作品。
    本を読むのが苦手な方にもぜひ。


  • 有名だけど内容を知らなかったので、読んでみました。

    読むうちに登場人物の個性が分かってきて、どんどんのめり込んで読んでいきました。

    なんとなく想像しながら読んでいたけど、誰が殺したのかは分からなかったし、大胆に想像を裏切れた。

    どストレートに面白かったです。

  • 先日映画で「ナイル川殺人事件」を鑑賞したので、遅ればせながら積読していたアガサ・クリスティ氏の代表作を読了。
    ミステリーはあまり読まないのですが、続きが気になってすぐに読み終わりました。慣れていないのでアリバイも楽しめました。

    有栖川氏の後書きによると、車両内で完結するミステリーは珍しいんですね。

    他のクリスティ氏の作品も読んでみたいと思います。

  • やっぱり登場人物が多いのに自然と誰が誰だか段々とわかってくるのはすごいと思う。犯人は誰だ誰だとページを繰る手が止まらず、面白かった。ただ、「驚愕のトリック」とストーリーには書いてほしくないなあ…。そういう想定で読んでしまうので、「騙された!」感が薄かった…。作者は悪くないです。

    • pean1269さん
      そういうことしてもらったことないので、是非選書してほしいです!
      エッセイか小説でお願いします。
      そういうことしてもらったことないので、是非選書してほしいです!
      エッセイか小説でお願いします。
      2021/08/11
    • pean1269さん
      ありがとうございます。今度読んでみようかと思います。
      ありがとうございます。今度読んでみようかと思います。
      2021/08/12
  • 動機は早々に判明したが、犯人は?トリックは?とページを捲る手が止まらなかった。
    まさか、あんなラストだったとは。
    確かに真相を知ってから思い返せば納得する。
    ただ、医者と重役が全然気付かないのに笑った。
    まぁ、私も気付かなかったのだが。

    面白い絵本を読んだ時のような、あのワクワク感。
    久し振りにこんな楽しい気持ちになった。

  • ミステリー部分は感嘆しましたが、「〇〇人は〜だ」みたいな描写が多かったのが受け入れにくかったです。
    書籍が書かれた時代を考慮すると仕方のないことと思いますが私にはあまり合わなかったです。

  • 海外作品特有の文章に馴染めず、
    読み終わるまで時間がかかってしまいました。
    アメリカ人やイギリス人と表されると咄嗟に誰か分からなくなり登場人物表に戻って…と苦労しました。
    内容自体は面白かったです!

  • 悲しい話だった。
    ポアロシリーズは初めて読んだが、ラストの展開に驚いた。

    あんまり犯人を見逃す探偵って見たことないので「えっ?それでいいの?」と声を出してしまった。

    トリックや犯人の正体も含めてなかなかお目にかかれない展開で凄く楽しめた。

    他のポアロ作品も読みたい。

  • 初読時、(ネタバレは知っていたにもかかわらず)謎解き場面の一気に全てが収束していく感覚に背筋が震えた。「ミステリの女王」クリスティ女史の有名な代表作。

  • はじめての海外ミステリに有名タイトルを選びました。本文へのリスペクト?があると思うので日本の文として決して読みやすいとは言えませんでしたが、それが美学と言われれば仕方ない。
    真相には気付けなかったですし、ミステリ作品として面白いのは間違いないです。
    ただ、自分の中の海外への苦手さが…なかなか読むのに時間を要してしまいました。

  • アガサ作品、やっぱり読み馴染むまでが長いわ‥‥。
    あと、これは好みの問題なのだと思うけれども訳の文章に馴染むのにも時間がかかった。1度目の取り調べ後半辺りから少しずつ入り込んで読めた感じがする。

    以前に映画を観ていたのであれ?この医者も犯人勢じゃなかったの?みたいなおもしろさとそれぞれの証言が絡み合ってえーっと、なんだっけ??みたいなこともありつつ(笑)その取り調べがアガサ作品の醍醐味だな〜と思いながら読んだ。

    にしても、ラストはあれでいいのかよ?と思いました。

  • ★3.5
    古典を読んでみるシリーズ。騙された!予想してなかった結末。これを1934年に考えたってすごいなぁ。それにしても、エルキュールポアロ良いキャラしてる。最後がお洒落。

    ネタバレ
    犯人は全員。アームストロング家に関わりのある乗客が集まって、復讐した。証言も嘘ついて、助け合った。

  • 時代の流れで犯人を当ててしまい拍子抜けした。
    まあ、そうなるね。
    初版当時はかなり衝撃作品だったと推測される。
    あまり語ってはいけないタイプの内容。
    かなりよく練り込まれており申し分無い出来栄えだと思う。
    クリスティが自画自賛していたようにも取れる。
    大変面白く、あっという間だった。
    ポアロと一緒に考えられるのも良い。
    ポアロシリーズ、読破したくなりました。

  • 初めて読んだ海外小説。作品としては間違いなく名作。ミステリー好きなら一度は読んでおくべき。

    でも自分は和訳に慣れていないので、独特な言い回しがどうしても気になり、ストーリーに集中できなかった…。
    それと、ポワロが名探偵すぎて、色々言い当ててしまうのが、少し呆気なく感じてしまった。

    和訳に慣れている方なら絶対楽しめる作品。

  • 再読

  • 読めば読むほど謎は深まる。ラストは鮮やかな解決。面白かった!犯人を当てようと真剣に読むほど見事に騙されますね。
    事件発生→証拠と証言集め→推理といった王道の展開。真相が明らかになれば幕引きはあっさりなところも読後感が良い。

  • ラストの衝撃たるや…笑

    読み終えて暫くは
    「え〜〜〜!!…え〜〜…!!」
    という驚きの言葉しか出て来なかった…

    有名作品でありながら
    今まで読んでこなかったのは
    損していたと感じる作品だった。

    ポアロの最後の一人語りの長台詞を読んでいると
    かなり笑えてくる。
    ミステリーというよりはユーモラスに富んでいる。

  • いつぶりか分からないほど久しぶりに読んだミステリー。終わりに近づくにつれて緊張感が高まり、ページをめくる手が止まらない感覚、これは癖になりそう。何より、考えてもみなかった結末を迎えたときは思わず感嘆の声を出してしまった…
    名作と言われているだけあって、読み応えのあるミステリー小説だった。ほかのクリスティ作品も読んでみたい。

  • 犯人は誰だ誰だと読み進めて、最初はさっぱりだったが最後の急展開で良い意味で裏切られた。
    読めば読むほど先が気になって止まらない。
    読後の感覚が忘れられない。登場人物全員のあっさりとした感じがたまらなく好きだった。

  • これぞミステリーといえる一作。
    ポアロが見事に事件の真相を解き明かす様子が見事でした。

  • やはり今回も推理を予測できず斜め上を超えていった。こんな複雑に物語を張り巡らせて最後には1つの点に集約するクリスティーの神業作品だと非常に感服である。

  • 古典+海外文学ということで読みにくさはすごかった
    ただやはり有名作品だけあって意外なラストに驚かされた

  • なるほど!こういう結末か!
    楽しんだし驚いたけど、期待していたほどの衝撃はなかった。「これはめちゃくちゃ面白いらしい」ということで読んだため少しハードルが上がりすぎていたかもしれない。とは言え、前半の登場人物の証言をメモして時間軸ごとに彼らの行動を照らし合わせながらウンウン考えたりしたので、まんまとやられている。
    でもハバード夫人の無実感はすごかったなあ。でも女優と考えると「あれは演技でした」って言われても全く無理ないし、彼女がいることで全体的にみんなの証言に厚みが出ていた気がする。
    ところで今思い返してみると「あれ?あの件って結局どうなったっけ?」って部分をいくつか思い出したのでまた見返さなければ。マダミスでもこういうのをなあなあにすると絶対負けるから。
    今回アガサクリスティ作品を読むのは初めてで、それどころか海外ミステリを読むのも初めてだった。独特の読みにくさはあったがこれは比較的最近翻訳されたものなので、トップレベルで読みやすいほうなんだろうなと思うと少し手が出しにくい気はする。しかしミステリはすごく好きなので、その礎となった作品たちは知識として入れておきたい。今後またいろいろと読んでみようと思う。
    オリエント急行という舞台もあってのことだとは思うが、「○○人はこういう性格」という傾向についての知識や、様々な言語を使い分ける習慣は日本ではかなり普通ではないことなのでカルチャーショックだった。そう考えると日本って本当に日本人しか住んでいない国だなと思う。アングロサクソンって。歴史でしか聞いたことない。
    あとは私の思い出話になるが、随所ではやみねかおるのことを思い出すことができてとても幸せだった。「灰色の脳細胞」というフレーズを見た瞬間ウワー!!そうだった!!!とそれまで忘れていた記憶がいっぺんに掘り起こされた。言ってた!夢水清志郎が!!私はかつてはやみねかおる作品が大好きな子どもだった。夢水清志郎シリーズに始まり、怪盗クイーン、都会トムなど様々なはやみね作品を読みあさった。特に私は怪盗クイーンシリーズが大好きで、青い鳥文庫の中でも異様な存在感を放つ分厚い分厚いそれを手に、ワックワクしながら図書館を後にしたものだった。まさにその怪盗クイーンと夢水清志郎が出てくる作品で、オリエント急行殺人事件をリスペクトしたものがあるのでそれもまた読み返してみたい。

  • 2023.12.09 図書館

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著者プロフィール

1890年、英国、デボン州生まれ。本名アガサ・メアリ・クラリッサ・ミラー。別名メアリ・ウェストマコット、アガサ・クリスティ・マローワン。1920年、アガサ・クリスティ名義で書いたエルキュール・ポアロ物の第一作「スタイルズ荘の怪事件」で作家デビュー。以後、長編ミステリ66冊、短編ミステリ156本、戯曲15本、ノンフィクションなど4冊、メアリ・ウェストマコット名義の普通小説6冊を上梓し、幅広い分野で長きに亘って活躍した。76年死去。

「2018年 『十人の小さなインディアン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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