- Amazon.co.jp ・マンガ (180ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041065518
作品紹介・あらすじ
お正月の定番「花びら餅」や、体をポカポカ温めてくれる「善哉」など冬の御菓子が満載。寒い季節にオススメの心温まる珠玉のハートフルストーリーを和菓子と共にお楽しみ下さい。
感想・レビュー・書評
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様々な思惑を含みつつ始まるクリスマス&和の誕生日イベント。和を巡る佳乃子と美弦の鞘当てがインパクトありすぎて、一果と真理が笑顔でクリスマスを過ごすという二人の和解を感じさせる光景がギャグ描写に片足突っ込んでる(笑)
色々な意味で罪な男ですよ和は
ていうか、幾ら何でもクリスマスイブに女の子からお出かけに誘われた流れで元カノを連れて行くものかな……。和はこの状況でも気付かないままなの……?
一方で連れられた佳乃子と美弦は和を意識する互いを見て思う所は多かったようで。初々しさにいっぱいいっぱいになっている美弦、和と一緒に居られる状況が当たり前過ぎた佳乃子。その姿勢の違いはプレゼントにも現れていたね
互いのプレゼントを見て牽制しているのか友情を育んでいるのかよく判らない二人を前に歌をプレゼントとしてお返しする和は何だかんだ決める所は決めているといった感じかな
まあ、一果からお祈りされていたのは笑ってしまうけども
抑圧から自身を守る為に手にした咲季の女装癖。その姿のまま和とサシ飲みしている光景は実に不思議なものだけど、それだけに咲季が「実家に戻れ」と言われた状況にどれだけのストレスを感じているかを示していたね
そんな咲季の話し相手となるのが和であるのはちょっと面白いかも。和は帰郷時こそ実家を継ぐ腹積もりでいたけど、一果が居た為にその辺が曖昧になっていた。けど修行は真剣に続けている。なら一果の代わりに実家を継ぐつもりなのかと言えば……
この辺、しっかりと描かれたことがなかっただけに和の意識はちょっと意外なものだったかも。今の和にとって店を守るのと同じくらい、一果を守る事を考えていたんだね
帰ってきた実家で自分の為すべき事を見つけられたから手にした和の考え方。これは咲季の参考になる要素が有ったような
偶然の相席で知った兄の本意、それは家と両親により自分の考えを凝り固めるしかなかった咲季に見えているものが狭かったことを知らしめるもの
修行に出されて、道は他人によって決められているかに思えた咲季の人生。その実、兄は咲季に自由にさせたくて他店での修行をさせていたのか。かといって全く別の道を歩んで欲しいとまで思っているわけではなくて、本音として咲季と一緒に店をやっていく未来も夢見てる
それらの言葉は咲季に自分は何をすべきか、自分の為にそして兄の為に何を為すべきかを固めさせるものになったようで
咲季の作った未開紅は未熟さを持ちつつも、いずれ咲季と兄が一緒に店を切り盛りする未来が垣間見えるかのような菓子だったよ
20話は改めて緑松における一果の微妙な心境を理解させられたかな
最近は父がどうのと言わなくなり、和への当たりも角が取れた。けれど一果の中に父に捨てられた苦しみや後悔はずっと存在しているのか…。それが別れの日を思わせる大雪で思い出されたと
雪を見ればあの日を思い出す。善哉を食べれば分かれ道を思い出す。思い出した先にあるのは父からの酷薄な言葉と寒々しい心境……
一果を捉え離さない寂しさ。それをこじ開けるように大雪を楽しめるものとして再定義した和は本当によくやったよ……
季節が変わる中で和と衝突したり和解したりして、少しずつ心の硬さを解いていく一果。そう出来るのは和が心から一果が幸せになれるように、楽しく毎日を過ごせるようにと考えているからなのだと理解できたエピソードだったのかもしれない
まあ、それはそれとして、もう少しくらい佳乃子と美弦がチョコをくれた意味を考えてあげようよ……(笑)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
予約が必要と知らなくて年始に緑松の和菓子を手に入れられなかった客に、わたしと知り合いということにしてください、と機転をきかせ、練習中のお菓子をゆずった和とかばう一果、黙認しつつもチクリと言うこともわすれない和の父のシーン。クリスマスのお誘いに元カノもつれていってしまう和のニブちんぶりにいらいらする一果。咲季くんの実家の事情、女装して歩いてる最中の実兄との遭遇、思わず聞いた心強い本音に、いつも調子をとりもどすストーリー、など。
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きんとんのクリスマス仕様かわいい。一果がなんやかんや言っても、和のことを見てくれるようになってきてるのがうれしい。和をめぐっての三角関係、目が離せない(本人自覚なし)っていうのもあるけど。一果のさみしさが少しでもまぎれてくれたらいいのにな。
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4.4
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4冊目、冬のお話し. 相変わらずやさしいコメディで癒される.
著者プロフィール
浅野りんの作品





