雨に殺せば (角川文庫)

  • KADOKAWA
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041066003

作品紹介・あらすじ

大阪府警捜査一課 “黒マメ”コンビの元に事件の報せが舞い込んだ。現金輸送車襲撃事件について事情聴取した銀行員が、飛び降り自殺したという。銀行員2名が射殺され約1億1千万円が奪われた襲撃事件と、死亡した銀行員の関係は? ふたりはやがて真相に近づいていくが、新たな犠牲者が出てしまい――。

感想・レビュー・書評

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  • 黒川さんの小説が古本屋さんで売っていたので買ってみた一冊。

    黒マメといわれる刑事コンビの話

    現金輸送車襲撃事件から始まる殺人事件の真相をさぐる内容だった

    疫病神シリーズや堀内・伊達コンビのシリーズの主人公コンビに比べると黒マメコンビはちょっと面白味がない

    でも軽快な会話のやりとりは読んでて読みやすく面白い。

    事件の真相はちょっと複雑で、どんでん返しみたいな感じだった。

    シリーズ物なので黒マメコンビの活躍をもっと期待したい小説でした。

  • <未>
    黒川博行の作品なのだが,かなぁーり昔のやつ。ほぼデビューしたころの作。詳しくはデビュー作に続いて なんとか賞をと獲った作品。と解説に書いてあった。そうそう本作は文庫本なのです。
    昔の作品の事とて,まだケータイ電話は無いし、多くの男たちが何かにつけてタバコを吸っていた時代。面倒なので具体的に何年の作品、とは書かないけれど、今なら決して成り立つことの無いトリックで出来ているミステリーなのだ!いやだから面白くない などとは絶対に言うつもりは無い。だって黒川博行の作品だもの。
    んで、どうしてこんな古い作品を最新版の文庫本で僕が読んだか。うーん 自分でも分からない。何故だろう。あ。すまぬ。

  • 以前創元推理文庫で読んだと思っていたが、未読だったらしい。
    久しぶりの黒豆コンビ、シリーズでは初期にあたるからか、どこか若々しい。
    あとがきにて『二度のお別れ』と黒さんの設定を変えた旨書いてあったが、気付かなかった。
    三十年も前の作品だけにアナログ感満載。でも今はそれが新鮮にも感じる。
    今のような、何でもありの時代だとトリックなどという趣すらない。
    疫病神シリーズでお馴染みのお金のからくりも相変わらず面白い。
    これだけ次々人が死ぬ事件は黒川作品では珍しい方だと思うが、ただセンセーショナルに走るのではなく最後に悲哀もあったりして黒川さんらしさが味わえた。
    このシリーズ、角川文庫でも新装版として出ているようなので、少しずつ読み返したい。

  • 暇潰しに前情報なく読んだが面白かった。内容は結構骨太でした。
    かなり前に書かれた作品だけど違和感なし。
    黒マメコンビの大阪弁の会話が楽しい。

  • 関西弁の会話が楽しい。少しちゃうかなゆうとこもあったけど/個人的に何十年も住んでいた森之宮団地から始まったので即感情移入してしまった。それ以外にも知ってる場所が続々と。東京や京都の住人にとってはよくあることでしょうけど/現金輸送車強盗殺人事件は金融機関の歪みをさらし、犯人と思われる男が浮かび上がるが、チンケななヤツすぎる気がする…

    ■大阪府警についての簡単な単語集(『てとろどときしん』も含む)

    【浮貸し】金融機関の役員や従業員が職務上保管している資金を利益のために貸し出すようなこと。金融機関職員のサイドビジネスにつながり信用を失うことになるため違法となる…らしい。
    【岡崎】府警捜査二課第四係デカ長。知能、経済犯罪を担当する部署。
    【亀田淳也/かめだ・じゅんや】黒木の相棒。府警捜査一課強盗(タタキ)班刑事。まだ二十代。コロコロとした豆狸っぽい体型で「マメダ」と呼ばれている。黒木とコンビで「クロマメ」と呼ばれている。金壺眼。よく喋りそれが武器となっており刑事としての性能はよい。きつねうどん好き。千里ニュータウンの公団住宅に妻、娘(『雨に殺せば』のとき生まれた)といっしょに暮らしている。
    【黒木憲造/くろき・けんぞう】主人公。府警捜査一課強盗(タタキ)班刑事。住居は天神橋筋六丁目(天神橋筋商店街の北詰あたり)のゲタばきマンション三階の2DK、家賃月四万円。
    【拘束預金】銀行が金を貸すときその一部を預金させその引き出しを拘束しているようなこと。説明を読んでもいまいちよくわからないが担保のようなものだろうと思われる。「にらみ預金」などがあるらしい。基本的には禁じられているようだが慣習上行われているらしい。
    【沢居】府警捜査一課強盗(タタキ)班刑事。
    【サラ金】サラ金業者の桜木によるとサラ金は銀行の手先というか末端部門みたいなもんやということらしい。
    【三協銀行】都市銀行の六位。非財閥系で個人と中小企業には強いが大企業取引は弱い。
    【シェ・モア】黒木が住んでいるマンションの一階にある喫茶店。パリのカフェテラスという雰囲気。ママは村山さん。
    【時代】『雨に殺せば』では、いろいろ考え合わせるに、1980年頃かなと。だいたい四十年前か。刑事たちがたばこを吸いまくり銀行の応接室にもたばこケースと灰皿が用意されており、北浜にまだ三越があり(三越劇場によく行きました。2005年閉店らしい)、南港の野鳥園が建設途中で(1983年頃できたと思われる)。森之宮第二団地がすでに「古い」団地と書かれているが1978年頃完成だと思われるので「古い」のは第一団地のことかと。
    【誠一】吉永誠一。大阪府警捜査一課深町班所属の刑事。デコちゃんにベタぼれ?
    【捜査一課】殺人(コロシ)班、強盗(タタキ)班など合わせて十班。各班は警部を長とし、係長は警部補、あとは巡査部長と巡査の計十人構成。
    【多田】第一係長。
    【槌田】日興新聞のベテラン記者。サツ回り。
    【デコ】吉永照子。誠一の妻。誠ちゃんにベタぼれ? 公設市場で父親のやってる「岩朝(いわき)塩干店」を手伝っている。探偵として優秀。
    【寺田稔】大正署捜査三係の刑事。誠一とは警察学校の同期。
    【野村】大阪府警捜査一課の刑事。
    【服部】黒木の直接の上司。ニックネームは「トリさん」やけど「ハットリ」のトリではなく「揚げ足取り」のトリ。他人の言うことに文句ばかりつけるくせに正解やったら自分の手柄にするタイプ。
    【文田】誠一の同僚。
    【三柴/みしば】大阪府警捜査一課の刑事。
    【宮元】府警捜査一課強盗(タタキ)班班長。頭頂部が禿げて短い前髪をなでおろしているところから「バテレン」と呼ばれている。能力は高いが粗野で高圧的。すぐ怒る。
    【村山】シェ・モアのママ。一歳年下の黒木を「クロちゃん」と呼ぶ。未婚。かつては画学生としてパリに留学していたこともありフランス語に堪能で日仏学院で教えている。
    【メガネ】羽曳野南署の刑事。
    【モヤシ頭】羽曳野南署の刑事。
    【森之宮団地】個人的に第一団地五号棟に数十年住んでいたので馴染みの場所。他の棟はどうかしれへんけど第一団地五号棟の屋上は洗濯物干し場になっており異常に高いフェンスがあって飛び降りるのはけっこう難しい。強い意志と脚立があれば可能やけど。
    【野鳥園】建設が進むにつれてやってくる野鳥の数が減っていくという必然。『雨に殺せば』では南港に作られている途中。サイトによると昭和58年(1983年)開園、平成26年(2014年)閉園らしい(今は緑地として存続しているようだ)。

  • いつ読んだか忘れてしまった
    Kindleかなー
    評価なし

  • 企業給与強盗事件と自殺/ 黒豆のマメの方を探偵役として押し出しているが、一作目ほどの感動はない/ 

  • 20年近く前に書かれているから時代背景の古さは感じるけど、先が読めない面白さは十分にある。

  • 2021.02.15.読了
    黒川好きなのでいつも楽しめます
    今作は、黒マメのおもしろいやり取りが若干少なかったかなーー。
    ストーリーはまあ、ありがちな。

  • TVの火曜ミステリーなら、こんな展開だが、刑事が犯行現場で容疑者にベラベラとネタを明かすなどお茶の間ドラマそのもの、実際の刑事は取調室で質問を繰り返すだけで本筋など語らない、又上司への報告、指示を仰がず勝手に動き回り容疑者に接触、推理を喋りまくるなど馬鹿馬鹿しい程の内容、安ドラマでも、もう少しリアリティが有る、初期の作品だから稚拙なのかと思うが、警察小説では無いが、疫病神シリーズと較べると舞台設定の違い以上に下らない小説になっている
    読んで損した気分になる。

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著者プロフィール

黒川博行
1949年、愛媛県生まれ。京都市立芸術大学彫刻科卒業後、会社員、府立高校の美術教師として勤務するが、83年「二度のお別れ」でサントリミステリー大賞佳作を受賞し、翌年、同作でデビュー。86年「キャッツアイころがった」でサントリーミステリー大賞を受賞、96年『カウント・プラン』で推理作家協会賞を、2014年『破門』で直木賞、20年ミステリー文学大賞を受賞した。

「2022年 『連鎖』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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