ミネルヴァの報復 (角川文庫)

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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041066119

作品紹介・あらすじ

20年ぶりに会う大学の先輩である辻堂から、妻が離婚に応じないと相談された弁護士の横手皐月。辻堂は愛人のマンションに転がりこみ、ヒモ同然の暮らしをしていた。妻の弁護士からは、愛人が妻に嫌がらせをしてきたとの連絡が。愛人からは妻から損害賠償請求が来たため、正式に横手に弁護依頼をしてきた。ところが、裁判の直前に依頼人である愛人が失踪。さらに妻が弁護士会館で何者かに殺されてしまう。辻堂と妻と愛人の三角関係。二転三転する事件。弱った横手は友人である弁護士・睦木怜に相談する。果たして彼女は真相にたどり着けるのか。
元弁護士の著者だからこそ描ける弁護士業界の奥の奥。読者の予想を裏切り続ける作家・深木章子の最高傑作がついに文庫化。推理作家協会賞候補作、傑作本格ミステリ。

感想・レビュー・書評

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  • 「ミネルヴァの報復」はエゴにも感じるけれど、そんなのはきれいごとなのだろう。
    登場人物の人間らしさと複雑に絡み合った事件の全貌。見応えがある。

  • 横手弁護士のもとに離婚事件の相談に来た大学の先輩辻堂。そこから巻き込まれる愛人失踪と妻の殺人。

    弁護士業に詳しくないと書けないストーリーだな、と思った。そして怪しいと思ってたけど、やっぱりこの人が犯人だったんだなぁと。なんとなく悲しい結末。

  • さすが元弁護士、設定も解説も細かい。大胆なトリックでもあり、細かい設定があってこそでもあった。ちょっと推理部がスーパー過ぎる気がしたが、見過ごしても良いかなとも思う。最後のネタバラしも、そのあとのフォローもエモくて良いし、弁護士2人の対比も話の軸として良かった。いろいろと濃いミステリ。

  • 裁判の制度を逆手に取った悪知恵。さすが法曹界出身作家と言うべき、法律実務経験なくして書けないミステリーで読み応えあり。

  • いつの間にか伏線が張られている。騙されるとは違うかもしれないけれど、いつの間にか飲み込まれている。

  • (所属:医学部・4年生)推薦

     残り数10ページになってまでまさかの連続で、最後まで気が抜けません。
    いかに自分が先入観に囚われているかを試されているような話で、
    2度読みしても面白いのはもちろん、
    記憶を無くしてもう一度読みたい本です。

  • 最後に納得行かなかったけど、面白かった。
    ミステリーで予想当たったことない

  • 熱血弁護士・皐月と冷静沈着弁護士・怜の推理。読み進めていくと真犯人は絞れていってしまうが、その理由には若干がっかりさせられる。しかし現実的には仕事一筋できた女性が一瞬の心の間隙をこういったダメ男につけ込まれてしまうこともあるのかもしれないなぁと。人生を棒に振ってしまったが皆さんが書いてある通り、皐月の最後の選択には賛同したい。

  • 「報復」というからには弁護すると見せかけて…を期待したけど、それは考えすぎだった。

  • 元弁護士の著者ならではの、女性弁護士が奔走する傑作本格推理!猪突猛進の戦女神ミネルヴァを思わせる弁護士・横手皐月。サポートするのは、冷静沈着な法の神・テミスとしての睦木怜。細部まで丁寧に張り巡らされた伏線。第69回日本推理作家協会賞候補作!(e-honより)

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著者プロフィール

みき・あきこ1947年東京生まれ。東京大学法学部卒。元弁護士。60歳を機に執筆活動を開始、2010年に『鬼畜の家』で島田荘司選第3回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞。『衣更月家の一族』『螺旋の底』が第13回・第14回本格ミステリ大賞にノミネート、『ミネルヴァの報復』が日本推理作家協会賞にノミネートされるなど、注目の作家。他の著書に、『敗者の告白』『殺意の構図』『交換殺人はいかが? じいじと樹来とミステリー』『猫には推理がよく似合う』『消人屋敷の殺人』『ミネルヴァの報復』『消えた断章』『罠』など多数。

「2023年 『欺瞞の殺意』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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