火の鳥(角川文庫版・新装版) ギリシャ・ローマ編 (13) (角川文庫)

  • KADOKAWA
3.69
  • (5)
  • (3)
  • (7)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 85
感想 : 4
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041066423

作品紹介・あらすじ

火の鳥の生き血を飲んで不死となった王子クラブと奴隷のダイアの物語。
古代エジプトの王権争い、トロヤ戦争、ローマ専制政治を背景にした、愛と冒険のスペクタクルロマン。
『少女クラブ』に掲載されたエジプト編・ギリシャ編・ローマ編を収録。
併せて、『漫画少年』に1954-55年に連載された幻の「黎明編」を収録。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  •  本作には、学童社の雑誌『冒険少年』に1954年7月号から連載され、未完に終わった「黎明編」と、講談社の『少女クラブ』に1956年5月号から1957年12月まで連載されたエジプト編・ギリシャ編・ローマ編が収録されている。

     最初に「火の鳥」が描かれた「黎明編」を読むと、子が産まれると親鳥は死んでしまうとの設定。そしておサルのヨタ、亀のノロ、ウサギのポポの三匹が親代わりに子どもの火の鳥の面倒を見ることになる。そして火の鳥の血を飲んだイザナギ、イザナミの兄妹は女王ヒミコの治めるヤマタイ国に向かう。というところで残念ながら未完に終わってしまう。

     少女クラブに連載された火の鳥では、少女漫画雑誌らしい愛と冒険のスペクタクルが展開する。また子どもの火の鳥にはチロルちゃんという可愛らしい名前が付けられている。このころの絵柄は正にマンガという感じ。

     30年以上にわたり描き続けられた「火の鳥」。その雄大な構想力に脱帽。

  • 少女マンガ誌に連載されていただけあって、タイトルロゴがかわいい。
    火の鳥がチロルちゃんの誕生を見届けてから死ぬのも、より母性を感じられて少女向けに描かれているのを感じた。

  • まさかの『少女クラブ』掲載であった火の鳥”ギリシャ・ローマ編”。
    だからなのか、テンションってか…心なしか作画もシリアスさが軽減されてて、少女漫画みがある…。

    『漫画少年』掲載版”黎明編”も収録。
    手塚治虫ほどの巨匠も、これがあってブラッシュアップすることで、あのとんでもねえ鬼作画漫画を描き上げたのか…と納得。そりゃすげーわ…。

  • 少年少女向けの話になっている。あと黎明の初期版がつく。本人の解説もあり、火の鳥の経緯がある。権力・愛など他の巻に描かれるものを十分に書かれておりライフワークと本人が自負するだけのことはある。

全4件中 1 - 4件を表示

著者プロフィール

1928年、大阪府豊中市生まれ。「治虫」というペンネームはオサムシという昆虫の名前からとったもの。本名・治。大阪大学附属医学専門部を卒業後、医学博士号を取得。46年、『マアチャンの日記帳』でデビュー。幅広い分野にわたる人気漫画を量産し、『ブラックジャック』『鉄腕アトム』『リボンの騎士』『火の鳥』『ジャングル大帝』など、国民的人気漫画を生み出してきた。

「2020年 『手塚治虫のマンガの教科書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

手塚治虫の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×