火の鳥(角川文庫版・新装版) ギリシャ・ローマ編 (13) (角川文庫)
- KADOKAWA (2018年12月22日発売)


- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041066423
作品紹介・あらすじ
火の鳥の生き血を飲んで不死となった王子クラブと奴隷のダイアの物語。
古代エジプトの王権争い、トロヤ戦争、ローマ専制政治を背景にした、愛と冒険のスペクタクルロマン。
『少女クラブ』に掲載されたエジプト編・ギリシャ編・ローマ編を収録。
併せて、『漫画少年』に1954-55年に連載された幻の「黎明編」を収録。
感想・レビュー・書評
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本作には、学童社の雑誌『冒険少年』に1954年7月号から連載され、未完に終わった「黎明編」と、講談社の『少女クラブ』に1956年5月号から1957年12月まで連載されたエジプト編・ギリシャ編・ローマ編が収録されている。
最初に「火の鳥」が描かれた「黎明編」を読むと、子が産まれると親鳥は死んでしまうとの設定。そしておサルのヨタ、亀のノロ、ウサギのポポの三匹が親代わりに子どもの火の鳥の面倒を見ることになる。そして火の鳥の血を飲んだイザナギ、イザナミの兄妹は女王ヒミコの治めるヤマタイ国に向かう。というところで残念ながら未完に終わってしまう。
少女クラブに連載された火の鳥では、少女漫画雑誌らしい愛と冒険のスペクタクルが展開する。また子どもの火の鳥にはチロルちゃんという可愛らしい名前が付けられている。このころの絵柄は正にマンガという感じ。
30年以上にわたり描き続けられた「火の鳥」。その雄大な構想力に脱帽。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
少女マンガ誌に連載されていただけあって、タイトルロゴがかわいい。
火の鳥がチロルちゃんの誕生を見届けてから死ぬのも、より母性を感じられて少女向けに描かれているのを感じた。 -
まさかの『少女クラブ』掲載であった火の鳥”ギリシャ・ローマ編”。
だからなのか、テンションってか…心なしか作画もシリアスさが軽減されてて、少女漫画みがある…。
『漫画少年』掲載版”黎明編”も収録。
手塚治虫ほどの巨匠も、これがあってブラッシュアップすることで、あのとんでもねえ鬼作画漫画を描き上げたのか…と納得。そりゃすげーわ…。 -
少年少女向けの話になっている。あと黎明の初期版がつく。本人の解説もあり、火の鳥の経緯がある。権力・愛など他の巻に描かれるものを十分に書かれておりライフワークと本人が自負するだけのことはある。
著者プロフィール
手塚治虫の作品





