水槽の中

  • KADOKAWA
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感想 : 56
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041066539

作品紹介・あらすじ

桜並木に憧れて入学した海の近くの高校で、遥は二年生の春を迎えた。仲良しのマーリンとゆるく過ごす毎日は楽しいけれど、自分だけの何かを見つけたい。話したことのない先輩を眺めて盛り上がるだけで満足だったのに、いつしか同じクラスになった考古学部の地味め男子・アルトのことが気になりはじめていた。これは、恋――? 浮かんでは消える、言葉にならない想いを遥が持てあましているうちに、アルトは他の女の子との距離を縮めていて――。
不安と期待の間で揺れる、高校生のきらめく一年を駆け抜ける!

感想・レビュー・書評

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  • 17歳の波立つ心をかろやかに描いた青春小説。

    授業や登校前の気だるさ、憧れの先輩に目を輝かせたり、友達やクラスメートと過ごす楽しい時間。別れが決まっている寂しさ。将来への不安。学生生活特有の空気が、すごく伝わってきて懐かしい。

    男友達の”バンちゃん”や、気を使わず、言いたい事を言い合える”マーリン”。距離感にリアリティがあってよかった。主人公”遥”と”アルト”との関係が歯痒い。後半は2人がどうなるのか、続きが気になって、ドキドキしながら、ページをめくっていました。アルトみたいな男の子が現実にいたら、きっとモテるだろうな。

    皆んなが可愛くて、要所要所でにやけてしまいます。甘酸っぱくてキュンとする一冊でした。

  • あああ〜〜、好き!!まさに青春小説。高校生ならではのすれ違いとか、葛藤とか、ふわふわした気持ちとか、キラキラした想いとか、青春のかけらが沢山詰まっていたお話でした。主役の二人はもちろんだけど、友達のマーリンちゃんの口調はゆるっとしてるけど考え方がしっかりしていて友達想いなところも素敵。読み終わってから表紙のイラストを見るとアルトくん、そうだったのね…!その時からそうだったのね…!と思わずジタバタしてしまった。この二人が今後どうなったとしても、過ごした日々は大切な思い出として残るんだろうな。
    あったかくて切ない気持ちを味わえる一冊でした。

  • 坂の上にある学校に通う高校2年生の遥は、同じクラスのマーリンと仲良し。
    新学期同じクラスには考古学部のバンちゃんと、その友達がいた。

    もうね、キュンキュンしましたよ(笑)
    遥が可愛くて可愛くて。
    スレていない、純な女子達に好感を持ちました。
    学校生活も至って平和。
    いじめやヒエラルキーなどもなく、男女の仲も良好。
    ずーっと昔ですが、私自身もそんな高校生活を送っていたことを思い出しました。

    アルトの押しの弱さが少しじれったかったけれど、そのせいで更にキュンとさせられたのかも。

    残り一年、楽しい高校生活を送って欲しいですね。
    若者達に幸あれ。

  • 大好きな畑野智美さんの筆致に、これまた大好きなカツセマサヒコさんのあとがき。彼の言葉の全てに共感しかできない、最高に青い物語だった。
    高校時代にしかない恋愛のキュンキュンを感じて、花火大会の下りあたりから、読んでいて楽しくて仕方なかった。
    水槽の中、というタイトルも、読み終えてから一気に解釈することができる。
    思い出させてくれてありがとう。そう伝えたい本。

    • さてさてさん
      ぺちょさん、こんにちは。
      お書きになったレビューの雰囲気感にとても読みたくなりました。私にとって畑野智美さんはまだ最近知ったばかりの作家さ...
      ぺちょさん、こんにちは。
      お書きになったレビューの雰囲気感にとても読みたくなりました。私にとって畑野智美さんはまだ最近知ったばかりの作家さんなのですが、少し前にレビューしたシネマコンプレックスですっかり世界観の作り方に魅せられました。まだ三冊しか読めていませんが、次の機会には是非ともこの作品読もうと思います。
      起点をありがとうございました!
      2022/06/15
  • まぶしい、キラキラした青春。青春してるね!いいな!甘酸っぱい気持ちになるなぁ。中高生には今しかできないことを楽しんでほしいですね。青春は水槽の中のように透明ではなく、常に揺らいでいる。

  • 読む前は、高校時代の思い出なんて
    忘れてたけど、

    読んだ後は、誰々くんとか、誰々ちゃんの
    顔が思い浮かんだり、バカやってわらってたことを
    思い出したり。

    タイムスリップしたみたいに、
    読んでる間中、
    クラスメイトの1人になったみたいだった。

  • すごい若さ溢れる、本気の青春小説だった。

  • 高校生のお話。
    かわいい❤️

  • アオハル最高!な、普通な高校生の恋に進路に悩む日常。

  • 高校生の女の子が主人公の、青春物語。すごく読みやすくて、学生におすすめ。遥とアルトの関係がどうなっていくのか気になって面白い。マーリンという遥の友達キャラが、友達想いで優しくて好き。学校サボって水族館とか、仲良し男女4人グループで花火大会とか、球技大会とか進路や恋に悩んだり……もう自分は一生経験できないんだなって思うけど。読書すると擬似体験できる、ちょっぴりむなしいけど、やっぱり読書はいいな。

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著者プロフィール

1979年東京都生まれ。2010年「国道沿いのファミレス」で第23回小説すばる新人賞を受賞。13年に『海の見える街』、14年に『南部芸能事務所』で吉川英治文学新人賞の候補となる。著書にドラマ化された『感情8号線』、『ふたつの星とタイムマシン』『タイムマシンでは、行けない明日』『消えない月』『神さまを待っている』『大人になったら、』『若葉荘の暮らし』などがある。

「2023年 『トワイライライト』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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