砂の家

  • KADOKAWA
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本棚登録 : 178
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041067406

作品紹介・あらすじ

大手外食企業「AZフーズ」で働く浅野健人の前に、突然知らない弁護士から電話がかかってきた。「お父さんが出所します」。健人が10歳のとき、父親が母と妹を刺し殺して逮捕された。残された健人と弟の正俊は犯罪加害者の家族として、絶望的な日々を送ってきた。出所した父親は果たして兄弟の前に現れるのか……。一方、「AZフーズ」社長の竹内のもとには、誰も知るはずのない竹内の秘密を暴露した脅迫文がメールで届いていた。いったい誰が、何のために。解決役を社長から任された健人だったが……。

感想・レビュー・書評

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  • 全体を通して暗い話だった。この登場人物たちはダメな人間ばかりだ。人はそれぞれ事情があると思うけど、それを言い訳にして犯罪を犯す。終わり方も中途半端で、主人公にも全く共感できず。他の堂場作品はもっと面白いのに残念。

  • 堂場さんにしては面白くなかった。みんないなくなった。

  • 家屋とは、改めて考えさせられる。父親が母と妹を殺した。残されたのは10歳と4歳の兄弟。

  •  AZフーズで働く浅野健人は、昔父親の事件を担当した弁護士・鈴井から、「お父さんが出所されました」という知らせを受けて愕然とする。父は昔、母親と妹を包丁で殺して逮捕されていた。そのせいで残された健人と弟の正俊は路頭に迷い、正俊は悪の道へと走ってしまったのだ。健人は現在の「AZフーズ」の社長・竹内に出会ったことでまともな道を歩めていた。しかし時を同じくして、その恩人の竹内の元に、過去の弱みを知る人物からの脅迫メールが届く。

     その後の人生が出会う人によって全く違ってしまった兄弟。正俊が健人をうらやむ気持ちもわからなくはないが、やっぱりただの逆恨みだよなぁ。竹内への忠誠心から、最終的には父親を道具として使い、犯人を殺そうという思考回路になってしまうのが悲しい。健人にとっては竹内はどこまでも恩人で、善人のように描かれているけれど、竹内の行動・言動にはそんな健人を利用する意図が見え隠れする気がしたのは自分だけか。

  • おもしろかったー!

    配偶者は離婚という形で切れるけど、親子、兄弟は、そういう訳にはいかない。
    うん、
    そうなのだ。

    竹内社長がここまで健人を擁護するのは、父親が追い込まれた原因の一人なのかな(家族が借金取りとか)、などと勝手に想像してたんだけど、そこまでは至らず(笑)。

    加害者家族でもあり、被害者家族でもある、という、難しい設定。
    加害者家族のみの設定の話も読んでみたい。

  • とにかく弟の正俊がクズすぎた。
    殺人犯の息子として差別されるとのことだが、
    他人を殺したのではなく、一家心中をされようとし
    生き残った被害者でもあるので、そこまで世間の目は厳しくないのでは、と個人的には思った。

    ストーリーとして楽しめたが、救いがないラストだった。

  • 堂場さん、好きだけど、この話は苦手。救いがないなあ・・・

  • 48重いテーマだけど堂場作品としては底が浅い。一人の苦悩に集中して物語の展開が出来ていない。ちょっと内容的に共感出来ない感じです。珍しくステレオタイプでした。

  • 流れているのは何だったんだろう?

     とにかく真っ暗な物語で、淡々と想像通りに話が進んでしまう。う〜ん、読み方が浅かったのかなぁ。面白くなかったぞ。

  • 前半と後半では、主人公が別人のよう。
    竹内との関係を穿って見てたけど、結局ただ拾い上げた部下だったのか?
    登場人物それぞれの心情が読み取れず。

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著者プロフィール

堂場瞬一(どうば しゅんいち)
1963年茨城県生まれ。2000年、『8年』で第13回小説すばる新人賞受賞。警察小説、スポーツ小説など多彩なジャンルで意欲的に作品を発表し続けている。著書に「刑事・鳴沢了」「警視庁失踪課・高城賢吾」「警視庁追跡捜査係」「アナザーフェイス」「刑事の挑戦・一之瀬拓真」「捜査一課・澤村慶司」「ラストライン」「警視庁犯罪被害者支援課」などのシリーズ作品のほか、『八月からの手紙』『傷』『誤断』『黄金の時』『Killers』『社長室の冬』『バビロンの秘文字』(上・下)『犬の報酬』『絶望の歌を唄え』『砂の家』『ネタ元』『動乱の刑事』『宴の前』『帰還』『凍結捜査』『決断の刻』『チーム3』『空の声』『ダブル・トライ』など多数。

「2023年 『ラットトラップ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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