宮廷神官物語 三 (3) (角川文庫)

  • KADOKAWA (2018年7月24日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784041067611

作品紹介・あらすじ

人の心の善悪を見抜く奇蹟の少年・天青は、
麗虎国の宮廷で、神官書生として学んでいる。
夏休み、学友の笙玲らと街へ出た天青は、
深刻な水不足に苦しむ庶民に胸を痛める。
しかも金持ちの子息と間違われ、誘拐されてしまう。
一方、宮中では、体調を崩した王に代わり、
藍晶王子が代理を務めるが、貴族の反発は強い。
さらに、鶏冠には不可能に近い
雨乞の儀式が強制され、絶体絶命――!?
アジアン・ファンタジー第3弾。

感想・レビュー・書評

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  • 夏休み、笙玲の家に招かれた、天青。
    麗虎国は、深刻な水不足に陥っていた。

    今回もテンポよく、たのしかった。

    隣の大国・淘国の使者が現れたり。
    竜仁の都に出て、隷民街にたどり着いたり。

    狭い宮中から、世界が少し広がった感じ。

    天青のやんちゃぶりと、鶏冠のやさしさと心配性は、変わらず。
    トラブルメーカーぶりをいかんなく発揮する天青だけれど、憎めない魅力がある。

    シリーズ第3作。

  • アジアン・ファンタジーのシリーズ3作目。
    優秀だが欲のない若き神官・瑛鶏冠と、鶏冠が見出した奇跡の眼を持つ少年・天青の運命は。

    辺鄙な村育ちの天青は、今や宮廷で神官書生として学んでいる日々。
    やんちゃだが素直な天青はいつの間にかすっかり友達になった笙玲の家に招かれた。ところが、金持ちの子と間違われて誘拐されてしまう。
    しかし、隷民街で水を濾す装置を作り、活躍するうちに、誘拐だったなんてどこへやら。
    心配でたまらない鶏冠らは必死で探していたというのに‥(笑)
    神獣である白虎のハクも天青を探すため、白い身体をまだらに塗られて大迷惑?

    麗虎国ではこの夏、日照りが続いており、鶏冠を良く思わない勢力の面々から、雨呼びの儀式をするように求められる。
    鶏冠は過酷な儀式に立ち向かうが…
    宮廷の勢力争いは、鶏冠が信じている人物の間にも暗雲立ち込める様相に。
    ドキドキはらはらですが~最後は上手く行くと信じて(笑)

    表紙と人物紹介のイラストが繊細で美麗なのも、魅力の一つ。
    この表紙は、天青の兄代わりの曹鉄、ですよね。
    一番たくましいキャラクターである曹鉄でも、この美しさ!

  • 宮廷神官その3。

    水不足が深刻化する夏。
    天青は夏休みに書生仲間の家に招かれ、町へと出かける。
    なぜか金持ちの息子と間違われ誘拐されるも、
    隷民街でろ過装置を作ることに。
    一方、鶏冠は雨乞いの儀式をする破目に。

    結構壮絶な雨乞いの儀式だったが、
    大神官に「降る時は降る」とあっさり言われてちょっと可哀想だった。
    可哀想と言えば、白と茶色のまだらに染められたハクも。

    面白かったのは、
    慧眼児の偽物として櫻嵐が外国の大使に会う場面かな。

  • 水不足に悩む王都。
    王が避暑に出向いた時期に起こる宮廷内の泥臭い人間関係。

    カースト制度のように、身分の上下によって住むところも環境も違う世界。
    下の階級へ行けば行くほど、国が厳しいときの波は大きく打ち寄せる。
    これは現代社会にも言えることで…

    今回は、とにかく鶏冠頑張った!
    雨乞いの儀を逃げずに立ち向かう強さは敬服もの。
    彼のような心に芯を持った人物になりたいなと思った。

    しっかし、最後のページの会話が暗雲立ち込めてきな臭い。。。

  • 宮廷神官シリーズ第3巻
    問題が1つ解決したと思ったら、また怪しげな終わり方に新たな問題がまた発生しそう。
    鶏冠の天青に対する素直になれないツンデレぶりが可愛い。

  • あっさり読めるけど面白い。
    日照り続きで水不足が深刻な麗虎国。
    夏休みに入り笙玲の家に招かれた天青は誘拐され
    隷民街に連れ去られてしまった…\(◎o◎)/
    一方、宮中では王が夏の暑さで体調を崩し静養に…
    後を任されたのは第一王子の藍晶王子。

    行方不明の天青。
    藍晶王子を陥れようと企む者たち。
    隣国との関係。
    鶏冠の出世をよく思わない神官たち。
    そして藍晶王子を陥れようと企む者たちと琥珀神官たちが手を組み鶏冠に"雨呼びの儀"を…!!

    鶏冠の窮地に助かると分かっててもハラハラドキドキ|緊張|ョ゚Д゚;))))ドキドキ

  • 宮廷アジアンファンタジー第3巻。
    これってすでに完結してるんですね。知らなかった!

    天青がかわいいですし、
    鶏冠、曹鉄の見守る姿が頼もしいですし、
    その他登場するキャラクターが魅力的です。

    今回は水不足に苦しむ町で
    天青は誘拐されるし
    鶏冠は策略によってピンチになるし
    本当にマンガを読んでるように楽しめます!

    物語はだんだん登場人物も揃ってきて、
    少しずつ物語の真ん中に入っていく印象。
    次巻がたのしみ!

  • 今もまた、不平等はあるものね。
    どうか全ての人が貧困に悩まない世界であってほしいけれど。戦争も。
    鶏冠の高潔な姿勢が眩しすぎるね。
    これからまだまだ天青の冒険、活躍は続きそう。楽しみ。

  • いろいろありすぎて3巻は怒涛でしたね(笑) 面白かったけど、ひとつだけ言いたい!!!157ページの1行目!!!違うだろ〜〜彼らはそんなもんじゃ(おさまら)ないだろ〜〜私は認めないぞ〜〜!!!と思いながら読んでました(完全に私の趣味の問題)

  • 再読。

  • 鶏冠が本当に天青のことを想っているのが伝わってきた。隷民に対する態度ばかりはどうしようもできないのかと思ったがそれを変えようとする、全員のこれからの行動が楽しみ。

  • 今回の物語も、とても読みやすい内容でした。
    受け入れやすく、わかりやすい、それがこのシリーズのいいところですね。
    もっと重々しい内容が好きな方にはライトすぎる部分もあると思いますが、テーマになることには、考えさせられることがたくさんあります。


    ここからネタバレです。

    拐かされた天青が、隷民街で、民の現状を知り、自分ができることとして濾過桶を必死で作ること。
    鶏冠が隷民街の子供たちに施しをしていること。

    違う立場、違う状況で行っている行動が、とても似ているように感じ、
    2巻で、2人が「似ている」と2度言われることがあったけど、今回は行動としてそれが感じられました。

    『違う立場』であるからこそ、周りからの目線は違っていたりもして、そこに大人になることや権力や妬みなどの縮図も感じてしまいました。

    どちらも「自分ができることを」「他意なく」「心からの(本人は善意であると意識していない)善意として」行っていることです。

    読者は2人の性格を知っているし、離れた場所で見ているから、2人の行動をただ好ましく思います。

    例えばこんな2人が現実世界にいたとしたら、それを好ましく受け取れる人がどれだけいるだろう?

    鶏冠の周りの他の神官のように、陰口を叩いてしまう人はどれだけいるだろう?
    その善意が、何か裏がある行動だと捉えたり、妬ましさから穿った考えで評価したり。
    残念ながら、そういう人が世の中にはいる。

    そして、行動をする場合にも、天青や鶏冠のように、「自分ができることを」「他意なく」「心からの(本人は善意であると意識していない)善意として」行うことができる人って、どれだけいるのだろう?

    私自身でも、他意なく相手の気持ちを考えて行った行動に対して、偽善だと言われることが何度かありました。


    『偽善』と言えば、
    真心から行動した天青や鶏冠のこれらの行動に対して、
    藍昌王子が貴族に穀倉を開かせる命令を発布したことに関して…

    その中で、笙玲の父である桑慶義は『当然として受け入れるだろう』と王子自身も言っており、それは受け身での善意の行為ではあるけど、偽善ではありません。
    反対に、側室・蝶衣の祖父である景羅は、『穀倉開きの発令を試している』と見抜き行動しています。
    (描写はありませんが)、それにより景羅が穀倉を開くことは偽善でしかありません。

    困窮した民から見れば、桑慶義が穀倉開きすることも、景羅が穀倉開きすることも、同じ「穀倉開き」で優劣がつかない事実なんですよね。



    そのような『善意』に関するそれぞれの違いを感じた今作ですが、『なりすます』に関しても3つの差が楽しかったです。

    鶏冠がまたも女装を披露したのは、毎回女装ネタがあるのはちょっとチープになりすぎないか?とは思いながらも、ファン心理としてはウキウキするものがありました。
    話が進むにつれ、鶏冠は天青の姉に『なりすまし』、天青は笙玲に『なりすまし』、櫻藍は慧眼児に『なりすまし』。

    その対比が、重たいテーマの中でメリハリになってました。


    さて、そんな対比や物語のメリハリがあり、1冊もさほど長くないので分かりやすい構成で楽しく読んだ1冊ですが、ラストでまたまた分かりやすい悪者の登場。

    正体は明かされることなく登場しましたが、この1冊を読んだ人は賢母ではないかしら?と想像してしまいますよね。
    引き続きのシリーズが楽しみです。

  • 神話の世界は楽しくて何時までも浸りたい
    今度のムチャブリは「雨ごい」でした

    実朝なら
    時によりすぐれば民の嘆きなり
    八大龍王雨やめたまへ

  • 記録

  • 天青は書生たちにも溶け込んで学生を満喫。
    というか周りが感化されて腕白小僧だらけになっている。
    常に感情を表にださず神官らしい佇まいだった鶏冠も感化されて完全におかん。
    そんな不自由のない暮らしに慣れた天青は、水不足の深刻さをわかっていなかった。
    一番最下層の者たちが住む場所で見た現実。
    天青の伸びやかな成長が可愛らしく、実は感情豊かで情が深い鶏冠と、頼り甲斐のある曹鉄とのやり取りも良い。
    彼らを包囲するように悪意が忍び寄ってくるようで不穏。
    ところで蝶衣麗人は第一側室らしい。
    麗人のままなので妃の称号に身分はあっても位ではないのだな。

  • 性根の腐った高貴な方々は、いっそ雨なんか降らなきゃいいと思ってたんでしょうね。

  • 相変わらずいいすね。

  • 2.3と一気読み。天青もなんですが鶏冠の真っ直ぐさが胸に刺さる。
    本当に綺麗なのでどうか幸せになってもらいたい。
    周りの人達が皆自分の利益のためだけに生きていて、真っ直ぐな人が辛い目にあうのが苦しい。

  • 鶏冠の授業で電車の中だというのに泣きそうになるくらい感動してすぐ、あからさまに不穏な会話が。誰がなにをしようとしてるんですか気になる。
    畳み掛けるように事件がいっぱい起こって、それぞれがなんとなく良い方向に向かっているようだっただけに不意をつかれた。次巻も楽しみ。

  • 宮中の駆け引きが、めちゃめちゃ不穏に動きが本格化して来てる。伏線が結構散りばめられてる感がひしひしとする。

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著者プロフィール

東京都出身。おもにライトノベルにて活躍する気鋭。代表作は「カブキブ!」シリーズ、「魚住くん」シリーズ(角川文庫)、「妖き庵夜話」シリーズ(角川ホラー文庫)、「宮廷神官物語」シリーズ(角川書店ビーンズ文庫)など。榎田尤利名義でも著書多数。

「2023年 『妖奇庵夜話 千の波 万の波』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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