予言の島

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 949
感想 : 154
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041067697

作品紹介・あらすじ

【初読はミステリ、二度目はホラー。この謎に、あなたもきっと囚われる。】

「わたしは死ぬよ。言葉で。呪いで」
瀬戸内海に浮かぶ霧久井島は、かつて一世を風靡した霊能者・宇津木幽子が生涯最後の予言を遺した場所だ。彼女の死から二十年後、《霊魂六つが冥府へ堕つる》という――。
天宮淳は幼馴染たちと興味本位から島へ向かうが、宿泊予定の旅館は、怨霊が下りてくるという意味不明な理由でキャンセルされていた。
そして翌朝、幼馴染みのひとりが遺体となって発見される。しかし、これは予言に基づく悲劇のはじまりに過ぎなかった。
不思議な風習、怨霊の言い伝え、「偶然」現れた霊能者の孫娘。祖母の死の真相を突き止めに来たという、彼女の本当の目的とは……。
あなたは、真実に気づくことができるか――。島の秘密が暴かれたとき、惨劇の幕が開く。

感想・レビュー・書評

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  • 初めての作家さんです。
    「予言」という言葉と「島」という言葉にひかれました。
    横溝正史の『獄門島』からの引用文で始まるプロローグは「ああ、やっぱり!」と思わされました。
    霧久井島で「六人が死ぬ」という予言は当たるのか?
    呪いや怨霊のなせることか、それとも誰か人間の作為によるものか?多分後者だと思いましたが、いったい、誰が、何のために?
    そして、霊能者を語っていた、宇津木幽子は、本当に霊視ができるのか?ただデタラメを言っただけなのか?
    そして、幽子の孫の沙千花には、何か島に来た、目的があるのか?
    後半で、謎は二転三転しながら、明らかになります。
    この島にはやっぱり、何か秘密がある!
    これ以上書くのは、ネタバレどころではないので、控えますが。
    会話にの中に、横溝、京極、三津田が何度か登場するのは現代的なのかと思いました。

    • くるたんさん
      まことさん♪

      こんにちは(*^^*)♪
      この作品はほんとに多くを語れないですね♪

      前半、オカルトチックなミステリでぐいっとひきつけてから...
      まことさん♪

      こんにちは(*^^*)♪
      この作品はほんとに多くを語れないですね♪

      前半、オカルトチックなミステリでぐいっとひきつけてからの後半の展開は素直に楽しめました♪
      読み終えると最初の1ページも…意味が深いですね✧*。(ˊᗜˋ*)✧*。
      2019/05/18
    • まことさん
      くるたんさん。こんばんは!
      お返事ありがとうございます。
      本当にこの作品のレビューは難しかったです。
      最後まで読んでも、その面白さを語...
      くるたんさん。こんばんは!
      お返事ありがとうございます。
      本当にこの作品のレビューは難しかったです。
      最後まで読んでも、その面白さを語れないというもどかしさがありました。
      (そして最初のシーンの意味も判明しますよね)
      くるたんさんの、表現方法は、あらためて拝見すると、「上手いっ!」とうなりました!
      ご紹介ありがとうございました。
      また、くるたんさんのレビュー楽しみにしています。(^^♪
      2019/05/18
  • ぼぎわん、ずうのめみたいな感じを期待して読むと
    肩透かしな感じになりますが、最後のどんでん返し…

    人の想いが強くなると呪いになる…
    バケモノよりよっぽど人間の方が怖い
    まあ、バケモノ自体も人が生み出してるのかもしれないけど
    一度呪われるとそこから抜け出すのは容易ではない
    日本もそろそろ、韓国からの呪縛から解放してほしい…

  • 皆さんの感想に書いてあるとおり、ミステリー&ホラーだな。真相がわかったら、必ずもう一度読み返してしまうはず。気をつけて読み進めれば、あちこちにヒントが散らばっていた。

  • 舞台は今は亡き霊能者が生涯最後の予言を遺した島。
    そして予言通りのように起こる事件。
    なんだ、これは!!物語が真の姿を現した時、しばし放心、頭で理解し始めた瞬間、思わずクッション叩きたくなる衝動に駆られた。
    怪異といいミステリといい、こんなにも上手く絡め盛り込まれてたんだ。あぁ、全て澤村さんの手のひらで上手く転がされていたんだなと思わずにはいられない。

    この読後感は緑の芝生の中に隠れていた緑のオンブバッタに驚いた感じに似ている。

    澤村作品は最近、自分の中では下降気味だっただけに満足。
    長編だったのも良かった。


    • くるたんさん
      あ、これはこれでいろいろな意味で楽しめるはず♡

      ぜひ感想を語りたい作品の一つだよん♡
      あ、これはこれでいろいろな意味で楽しめるはず♡

      ぜひ感想を語りたい作品の一つだよん♡
      2019/04/29
    • まことさん
      くるたんさん。初めまして!
      フォローありがとうございます。
      そして、たくさんのいいね!をいつも本当にありがとうございます。
      この作品は...
      くるたんさん。初めまして!
      フォローありがとうございます。
      そして、たくさんのいいね!をいつも本当にありがとうございます。
      この作品は、くるたんさんの本棚から拝借しました。ミステリー系のレビューは難しいものだと思わされました。
      くるたんさんのような、スパイスの効いたピリッとした、レビューにいつも憧れを抱いていますが、私にはなかなかです。
      これからもどうぞよろしくお願いします。
      2019/05/18
    • くるたんさん
      まことさん♪

      こんにちは♪
      こちらこそ、フォロー、いいね、そして温かいコメントまでありがとうございます♪

      ミステリはたしかに感想が難しい...
      まことさん♪

      こんにちは♪
      こちらこそ、フォロー、いいね、そして温かいコメントまでありがとうございます♪

      ミステリはたしかに感想が難しいですね。この作品は特に…。
      語彙力の乏しさを痛感した感想でお恥ずかしいです。

      まことさん♪の素敵な本棚、感想、たくさん見せていただき、毎回楽しみです!
      今後ともよろしくお願いします(o^^o)
      2019/05/18
  • 90年台に活躍した霊能力者の予言。20年後に島で6人が死ぬ。そんな中、わざわざ島に行ってしまうおじさんたち。そして事件は起こる。

    なんとなくクサい伏線があったので、怨霊の正体は想像通りで、予言に縛られた殺人が発生するところまでは完全に予想通り(「魔眼の匣の殺人」とかね)だったのですが、完全に予想外のところから鈍器で頭を殴られるような結末でした。
    たしかに、書き振りとか何箇所か怪しいところありましたけどね、、、
    昔からの因習とかそんなものの歴史が意外と浅い(恐山のイタコとか、70年台横溝正史ブームの影響だとか)は、今までにない視点でしたね。怨霊を何故祀っていないのか?という切り口もそうですが、なかなか考えさせられる小説でした。

  • 「呪われてない人なんていない」「みんな誰かに─誰かの言葉に縛られて、振り回されて生きてる...」

  • 最後っ!それはちょっとないのでは?かなりスリリングな展開で没頭していたのに…ホラーっちゃホラーだけど、あまりに友人以外のリアクションが薄すぎる…

  • 呪いの正体はぼんやりわかっても緊迫感があっていい話。最後のトイレの殺人の犯人はちょっと無理やり感ある気がしなくもないです

  • これはミステリだけど真相が分かるとかなりのホラー。帯の文句通り!
    宇津木幽子の予言を確かめるべく霧久井島に渡った天宮淳一行。そこで島民たちが恐れる「ヒキタの怨霊」と殺人事件。そして個性的な旅人&排他的な島民。

    読んでいる途中で何度かそこはかとない違和感を感じていてたけど、真相が分かって「なるほどー」と何度も読み返してしまった…。ミステリとしても、そして真相を知った上でのホラー要素も面白かった。

  • タイトルから、いまいち悪い予感がしたが、見事に当たってしまった。
    霧久井島での、宇津木幽子の予言がどういうドラマを産み、ミステリーとなるのか期待したが、幽霊の正体みたら島民たちだったのは、ありがちな内容。
    最後、実は、叙述もので、旅の道中ずっと淳の母親が存在してたのね。
    なんか、この結末はなんなんだろう。つまらない。
    この作品は何を言いたいのだろう。
    ちょっと、多重人格をつかった作品である「ハサミ男」を思い出したが、なんと本書の参考文献の項で記載してあった!
    本書は多重人格物では無いけど…,

    いずれにしても、なんとも、盛り上がりのない、つまらない作品だった。

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著者プロフィール

1979年、大阪府生まれ。東京都在住。幼少時より怪談/ホラー作品に慣れ親しみ、岡本綺堂を敬愛する。2015年に「ぼぎわんが、来る」(受賞時のタイトルは「ぼぎわん」)で第22回ホラー小説大賞<大賞>を受賞しデビュー。2019年、「学校は死の匂い」(角川ホラー文庫『などらきの首』所収)で、第72回日本推理作家協会賞【短編部門】受賞。他の著作に『ずうのめ人形』『などらきの首』『ひとんち』『予言の島』などがある。巧妙な語り口と物語構成が高く評価されており、新たなホラーブームを巻き起こす旗手として期待されている。

「2023年 『七人怪談』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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