dele (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.77
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本棚登録 : 752
レビュー : 75
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041068052

作品紹介・あらすじ

【あなたの死後、不要となるデータを削除いたします。】

罪の証。不貞の写真。隠し続けた真実。
『dele.LIFE』で働く圭司と祐太郎の仕事は、秘密のデータを消すだけ――のはずだった。

あなたの記憶に刻まれる、〈生〉と〈死〉、〈記憶〉と〈記録〉をめぐる連作ミステリ!



『dele.LIFE(ディーリー・ドット・ライフ)』。
真柴祐太郎がその殺風景な事務所に足を踏み入れたのは、三ヶ月ほど前のことだった。

所長であり唯一の所員でもある坂上圭司いわく、
「死後、誰にも見られたくないデータを、その人に代わってデジタルデバイスから削除(delete)する。それがうちの仕事だ」。
誰かが死ぬと、この事務所の仕事が始まるのだ。

新入りの祐太郎が足を使って裏を取り、所長の圭司がデータを遠隔操作で削除する。
淡々と依頼を遂行する圭司のスタンスに対し、祐太郎はどこか疑問を感じていた。

詐欺の証拠、異性の写真、隠し金――。
依頼人の秘密のファイルを覗いてしまった二人は、次々と事件に巻き込まれる。

この世を去った者の〈記録〉と、遺された者の〈記憶〉。
そこに秘められた謎と真相、込められた切なる想いとは。


『MISSING』『MOMENT』『WILL』などで「生」と「死」に直面した人々を描いてきた著者が、
今だからこそ書き得た新たな代表作。

≪dele=ディーリー。校正用語で「削除」の意。≫

感想・レビュー・書評

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  • 「自分の死後、このデータは削除される。そう信じていたからこそ、依頼人は最期までデータを残していられた。」データに秘められた謎と真相、込められた切なる想いとは。

    祐太郎は削除する前にデータを見てみようとすぐ所長に言う。依頼人の家族や大事な人の為とは言え、毎回ちょっとイラっとしてしまう(笑)
    誰にも見られたくないからdele.LIFEに依頼してるのにどうなんやろう。

    でも、結局最後にほろっとさせられてこれでよかったんだと思わされる。悔しい(〃∀〃)ゞ
    この世をさった者の過去と、遺された者の未来ならやっぱり…

    「消すことで守れることもあるが、残すことで守れることもあると思う」
    まぁね、所長も祐太郎と同じ思いだからクビにしないわけだし、いいコンビだと思う。

    だけど介護の話だけはそう簡単じゃないと思う。

    今のところ私には削除したいデータはない。

    • ひとしさん
      けいたんさんこんばんは!
      けいたんさんは関西の人なんですね!
      レビューの最後の一文カッコ良すぎます(o^^o)
      けいたんさんこんばんは!
      けいたんさんは関西の人なんですね!
      レビューの最後の一文カッコ良すぎます(o^^o)
      2018/07/26
    • けいたんさん
      ひとしさん♪

      コメントありがとうございます(^-^)/
      小さい頃に関西に住んでいましたが、もうずっと九州です。どっぷり九州ですね(...
      ひとしさん♪

      コメントありがとうございます(^-^)/
      小さい頃に関西に住んでいましたが、もうずっと九州です。どっぷり九州ですね(*≧艸≦)
      最後の一文褒めてもらって嬉しいですが、大した人生を過ごしていないって事ですよ!
      なんの取り柄もないので。
      2018/08/01
  • 偶然見たテレビの方で知り、興味を持って購入。
    先に映像を見ていたせいもあって、祐太郎、圭司の二人が、読んでいても否応なく二人の俳優が浮かぶ。
    特殊な仕事をこなしていく二人の前に現れるのは、個性豊かなというより、個性が強すぎるくらいの人々。彼らの削除依頼をこなしていくうちに、祐太郎にもケイにも心の変化が表れ始める。
    1巻ではまだ二人の背景についてはあまり触れられていないが、それでも1話完結式のオムニバスになっていることもあり、読みやすいし楽しめる。
    テレビの方と同じ内容だと思っていたので、いい意味で裏切られ、原作の面白さを楽しんでいる。

  • 『dele.LIFE』は、死後、誰にも見られたくないデータをデジタルデバイスから削除する会社だったが……。
    原作ではなく原案なので、ドラマとはちがった話が読めてたのしい。
    ドラマ脚本も筆者なので、世界に違和感がなく、ドラマの配役で脳内再生された。
    人の死にかかわる仕事だけれど、遺された人たちのことを思うあたたかさがあって、読後感がいい。
    仕事へのスタンスや、人間への信頼などは正反対なのに、どこか通じるところもあって、いいコンビ。

  • 「死後、誰にも見られたくないデータを、その人に代わってデジタルデバイスから削除する」。それが『dele.LIFE』の仕事だ。淡々と依頼をこなす圭司に対し、新入りの祐太郎はどこか疑問を感じていた。詐欺の証拠、謎の写真、隠し金…。依頼人の秘密のデータを覗いてしまった2人は、思わぬ真相や事件に直面してゆく。死にゆく者が依頼に込めた想い。遺された者の胸に残る記憶。生と死、記録と記憶をめぐる、心震わすミステリ。

  • この会社に依頼したくはないな。
    ぽっと出の新人に、本来ならば即座に履行されるべき契約を引っ掻き回され、
    依頼人が誰にも知られずに葬りたかった過去を暴く事に加担する社長。
    新人くんには新人くんなりの正義があるようで、尤もらしくご高説垂れてくださるが、その実、それは青臭く独善的な正義であり、高慢であると言わざるを得ない。

    新人くんが契約や依頼人の想いを軽視してまで肩入れする理由が弱いため、それに振り回される社長の言動にも整合性を感じられず、登場人物たちの魅力が伝わってこなかった。

    あまり癖のない文体で読みやすく、テーマは面白いのだが、上記の点を払拭してもらえないまま読み終えてしまった。
    他人の秘密を暴くのが趣味、くらい開き直っていてくれた方が気持ちよく読めたような気がする。

  • さりげなく泣ける。
    病気で亡くなったお母さんと小さな女の子の話がじんわりきた。

  • 依頼者の死後、デジタルデータの削除を請け負う事務所のアシスタントにして働くことになった主人公と所長(と言っても2人だけの事務所だけど)のお話。
    案件ごとの短編になっていて、そのそれぞれに違ったドラマがあるのだが、基本的には依頼者の依頼を尊重(=死亡が確認できたら機械的に削除する)したい所長と、依頼者の死亡を確認するために遺族や関係者に接触するたびに、遺された人たちのことを考えてどうにかできないかと行動する主人公が意見をぶつけあいながら結局主人公に協力してしまう所長の図。

    作者の作品が大好きで全部読んできたが、死期が迫る患者の願いを叶える青年の話である「MOMENT」の2人バージョンだと思った。個人的には、「MOMENT」や初期
    作品のような、主人公が一人で悶々とする感じの方が好みかな。

    依頼主は依頼時点では死期が近いわけでも自殺しようとしているわけでもないが、万が一のときには人に知られたくない秘密を持つ人。描かれている作品では、主人公はその依頼人と接触していることは少なく、依頼主の死を確認するために残された人々に接触し、その思いに同情して本来依頼主が誰にも知られたくないと思っていたものから遺族の思いを叶えようとしてしまう。それに対して、冷静に依頼を遂行しようとするものの、何だかんだながされてしまう所長。

    そりゃ接点が多い方におもいいれしてしまうよね。なんだかもやもやしてしまっている自分がいる。続編でてるし積読しちゃってるけど読むかどうか悩み中。。。

  • ドラマが面白かったので「これは原作を読まねば」と購入した本。
    当時、わくわくしながら読み始めたけれど、厳密には『原作』とはちょっと違った。良い意味で裏切られた。設定や世界観は同じだから入り込み易いし、圭司と祐太郎のセリフは山田孝之&菅田将暉で再生余裕でした。

    本作で一番泣いたのは「ドールズ・ドリーム」
    圭司が重視する『依頼』と祐太郎が大切にしたい『遺族の感情』、双方から読み解かれる『依頼人の真実』に毎話心が揺さぶられまくる。涙腺が弱い人は、絶対に公共機関で読まないで欲しい。

  • ドラマ化がきっかけで読んでみた。ドラマも面白かったけれど、小説もこれはこれで面白かった。人は死んでもデータは生きている。死んだ人間のデータを削除する仕事とは何とも今のネット社会だからこその仕事だな~と思う。読んでいると自分もそのデータの中身を知りたくなってしまいついついはまっていく感じ。それでも主役の二人がわりと淡々としているので、そこが泥々した話でもさらりとした感じで進むのでかえってスッキリできた気がする。

  • ドラマ化原作の連作ミステリ、初めての本多孝好。
    「依頼者の死後、誰にも見られたくないデータの削除を代行する」という契約を遂行する事務所を舞台に、死の真相と残されたデータを主人公二人が葛藤しながら解き明かす姿を描いています。
    ドラマを何話か観ていたのですが、違いを楽しむ意味でも読んで正解でした。続き読みます!

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著者プロフィール

本多 孝好(ほんだ たかよし)
1971年、東京都生まれ。弁護士になるため慶應義塾大学法学部に入学したが、大学4年生の時、同じ学部の金城一紀に小説執筆を依頼されたことがきっかけで、作家を選択肢に入れる。弁護士になるか迷っているさなかの1994年、「眠りの海」で第16回小説推理新人賞を受賞し、作家となることを決心。
以降、1999年『MISSING』で単行本デビュー。
2008年短編集『FINE DAYS』に収録された『イエスタデイズ』が映画化されたのを皮切りに、『真夜中の五分前』、『ストレイヤーズ・クロニクル』、『at Home』など映画化された作品多数。その他代表作として、『MOMENT』など。

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