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Amazon.co.jp ・本 (480ページ) / ISBN・EAN: 9784041068953
作品紹介・あらすじ
近未来、日本。そこでは人びとの意識を取り出し、移転させる技術が発達、大病や大けがをした人間の意識を、一時的に「代体」と呼ばれる「器」に移し、日常生活に支障をきたさないようにすることがビジネスとなっていた。大手「代体」メーカー、タカサキメディカルに勤める八田は、最新鋭の「代体」を医療機関に売り込む営業マン。今日も病院を営業のためにまわっていた。そんな中、自身が担当した患者(代体)が行方不明になり、山の中で無残な姿で発見される。残される大きな謎と「代体」。そこから警察、法務省、内務省、医療メーカー、研究者……そして患者や医師の利権や悪意が絡む、壮大な陰謀が動き出す。意識はどこに宿るのか、肉体は本当に自分のものなのか、そもそも意識とは何なのか……「科学が倫理を押しつぶす世界」を描いた、「百年法」を凌駕するエンタテインメントがここに誕生! 解説:藤田直哉
感想・レビュー・書評
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近未来の日本を舞台にしたSF小説。人間の意識を義体(代体)に転送してしまう技術が開発されて、それが実用に移されるという、攻殻機動隊の如き世界だ。ただ、もっと現実感のある、現代に極めて近い親しみやすい世界ではある。義体ばかりでなく、意識を転送してしまって空になった肉体などというものが出てきて、おおという感じだ。とんでもない展開が待っていて、非常に面白い。しかし、思うに中心になるのは、究極の友情なのだ。人物描写もなかなかのもので、とても親しみやすい、しかも分かりやすいSFだ。こういうところは山田宗樹の持ち味なんだろう。
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代体 山田宗樹
人間はいつの時代でも不老不死を求めるものなのですね。「代体」とは代わりの身体器のこと。ある人(治療の必要な患者など)から、意識(魂)を抜き取り、ロボットの中で生かす。ただし、期間は1か月で終わり。長期間は機能的に無理みたい。法律で1人1体と決まっているで、肉体が死んでも意識だけでロボットを移り変わって永遠に生きることはできないが、まぁ、それは裏道というのか人間がやることなのである。発想は面白くストーリーも楽しい。でも、意識は取り出せないだろと思うので、リアリティは欠けるのです。 -
近未来のSF作品。いつかは人間の機械化、もしくはそれに似た、今回のような意識の機械への転送が可能になるのだろうか。
言語化するのは難しいが山田宗樹はこういった、近未来に対する作品が非常に引き込まれる内容で描かれる。
未来に対する想いを馳せる。 -
以前読んだ「百年法」がとても面白かったので手に取りました
人間の意識を取り出し移転させる技術が存在する、近未来の話ですが、人工知能などの存在を考えると意外と現実的にも思えて怖かったです
次元の解説は正直ついていくのに苦労しましたが、代体のルールや仕組み含め、メモをとりながら整理して読みました -
人の脳のデータ(意識)をアンドロイドへと転送し、
生活をするという近未来的小説。
代体のルールや小難しい箇所はあったが、
概ね楽しんで読めた。
私はデータにはなりなくないなぁ。
「ガイン」の孤独が何とも切ない。
でもやっぱり、お母さん大好きだよね。 -
近未来SF。
百年法と同じく、将来この技術ができたらどうなるのか、思考実験のような感じで面白かった。 -
あらすじを読んで面白そうだなと思って読んでみたのですが、期待が大きかった分個人的には好きではなかったです。。。
知識というか、科学の根本というか、そういう部分が薄くて近未来でも知識量的にもう少し現実に近づけることができていたらもっと緻密になって面白いのになと思いました。。。 -
すっかり山田宗樹さんのSFにどっぷりつかり、一気読み3作目。
データとして生きてきたガインの最後が切ない。 -
面白かった~!毎度ながら山田宗樹のSFは壮大で凄く奥深くて面白いと思います。
近未来的な話が多く、そのせいで有り得ないとは思いながら、もしかしたら有り得るかも、と感じてしまいます。
このお話は、「代体」文字通り病気を完全に治癒させる為に、一時的に義肢ならぬ義身体に人格の全てを移し、空になっている本体を治すと言う医学がベースにあります。その技術の開発者が暴走していくと言うストーリーです。
少し難解な部分もありましたが、良くこんな話が創造出来るなと関心しました。また今後も壮大なSF作品を期待します。
しかし何故山田宗樹作品を映画化しないのかなぁ、日本人の作品でこれだけヒットしそうな映画原作ないと思うけど⁉️ -
意識を自在に移せる技術が発達した世界が舞台。意識とは?生きてるとは?を考えさせられる。
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テーマ自体は非現実的ですが、そう感じさせない構成、文章力が素晴らしく、物語に引き込まれました。
代体以外にもリスター等様々なツール等近未来の世界観も楽しめます。 -
さすが山田宗樹だとは思うけど、百年法に比べるとちょっと文系には共感しにくかったり理解しにくかったり...理系の人はこれにワクワクするんかな
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