拝み屋怪談 鬼神の岩戸 (角川ホラー文庫)

  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041068960

作品紹介・あらすじ

都内で起こった幽霊騒動。解決を要請された拝み屋を営む著者は、現地の地下室に騒動の原因があると判断。閉ざされていた扉を開けようとしたが、そこには残酷でおぞましい現実が広がっていて――。

感想・レビュー・書評

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  • ………(-∀-`; )

    人の心の中が1番怖い……。

    拝み屋シリーズ第6弾!!



    表題作の『鬼神の岩戸 序・破・急』関連の話がメインで、他短編も含め全部で64話。

    時期としては加奈江との出来事からお盆を跨いで冬に至るまで。

    郷内さんは前作での事で、かなり腐っています…(-_-;)
    もうこんな仕事やめてやると思いながら酒浸り日々を過ごしています。
    何故か魔払いが妙に冴え渡り、客が絶えない。
    お盆はとにかく忙しい。
    カウントダウン小僧もちゃんとやって来ます(´・_・`)

    そんな中、小橋美琴に出会う。
    彼女は現役の霊能師。
    現在携わっている案件で、郷内さんに力を貸してほしいと話を持ちかけます。

    郷内さんは、拝み屋の先輩の言葉を美琴に伝えます。
    『英雄になろうとするな。自分の器を考えて動けるのが、本物の拝み屋ってもんだ。』

    自身の幼少期にタルパを作った事のある美琴は、今回の依頼人を他人事と思えない。
    美琴は、地下に引き篭もった三神俊平とタルパを救う事は出来るのか——。

    タルパ…初めて知った言葉です( °_° )

    簡単に言うとイマジナリーフレンドのようなモノらしいです。

    精神的な力によって創り出された存在。

    タルパは基本的には優しいらしい。
    人が作ったモノだから。

    結末は……なんとなく予想はついていましたが……酷いもんです。(- -;)

    他の話で印象深かったのは『生粋の心霊マニア』が出てくる『怖いもの狂い』
    井口稔という心霊スポット巡りが大好きな40代の小男。
    郷内さんの態度が……(*´艸`)笑

    郷内さんが廃病院や心霊スポットに幽霊が出る理由も言及していて、非常に興味深いと思いました。

    個人的にいいと思った話は『独白』
    9歳の少女に憑依した悪霊が発した、歌のような文句……。
    ……エグすぎて妙に惹かれる歌でした…(-∀-`; )


    今回は心霊スポット関連が多かったように感じました。

    夏になると夜中に郷内さんの元へ押しかける輩が多いとか……。迷惑…。

    取り憑かれないように気をつけて過ごしましょうね(`•∀•´)✧


    次巻はいよいよ7作目……。
    『拝み屋怪談 壊れた母様の家〈陰〉〈陽〉』

    シリーズ最恐『花嫁の家』と繋がる話!!後日譚……かな?

    楽しみすぎる!!ヽ(´▽`)ノ♡

  • シリーズもの。

    本当にいろいろな怪談がありますね。
    引き続き、次巻も手に取ります。

  • 依頼者から集めたのか収集したのかと思われる短い怪談実話(?)の中に、桐島カナエが絡む中編が混じっている構成…だということを知らずに手に取った。
    「来るべき災禍」を読んでいないとわけがわからないし、「来るべき災禍」で桐島カナエを延々と描かれることに辟易した身としては「もういいよ」と思わざるを得ないけれど、そこをぐっと読める中編(?)にしたところは筆が立つなと感心する。
    が、しかしどうして桐島カナエが関わるとナルシスティックな文章になってしまうのかなと、「来るべき災禍」を思い出し飽き飽きしてしまった。読み続けたけど。加えて、酒に酔っ払い続ける日常の描写は、構って欲しい子供が悪ぶっているような幼さを見せ続けられる気がしてしんどい。非凡でつらい体験を経たのかもしれないが、奥さんにどれだけ心配かけてるんだろうかと思うとしっかりしろよとイライラしてしまう。一人身だったらどれだけグダグダしてもいいのだけどね。お前が背負ってるのは桐島カナエへの思いだけかよ、っていう。これも伏線なのかな?だとしても怪談には成長譚は望まないのでどちらにしろ感心しないかな。

    とはいえ怪談実話のほうは面白い。ありきたりではないし無理にひねり出した感じもしない上に、作者の文体のクセがほどよくミックスされて新鮮なコワさがある気がする。
    でも今後も作者の自分語りが多く混じるようならば、読み続けるのはちょっとつらいかなと思わなくもない。

  • 久々の拝み屋シリーズ。
    全体としては1つの話に纏まるのだけれど
    短編のように短い話もあるので
    隙間時間に読めるので好きなシリーズ。

    今回は酒浸りになってしまう拝み屋さん。
    色々と葛藤しつつも
    中々突破口を見つけきれず
    全体通して陰鬱な感じの今作。

    「タルパ」と言う存在?概念?を初めて知る。
    検索して調べてようと思ったけど
    なんかゾワゾワ怖いのでやめ。
    続きが気になる終わり方なので
    間を開けずに次を読もう

  • 通算9作目

    久しぶりに小橋美琴登場!!

    本作は小橋美琴の受けている相談をベースに、
    その他の怪談がいろいろと収められている。
    郷内先生の各社から出ている本を発売順に数えた場合、
    通算2作前のラストの結末も収められている。

    相も変わらずゾクゾクする話が多かったし、
    怪異というのは災害のように降り注ぐのに対し、
    本作は自ら飛び込んで怪異を浴びてるバカが多かった気がする。

    小橋美琴に対する先生の態度が最後以外めっちゃ嫌だった。

    エピローグで花嫁の家に繋がっていく。
    次作も超楽しみ。

    ---------------------------------
    久しぶりかと思ってたけど、先の本を読んだせいで時系列が判ってなかった。
    本巻にて小橋さんは初登場。

  • 人それぞれ好みは違うと思いますが、気取らない主人公が好きで読み続けれるシリーズです。
    仕事も辞められないし、逃げたいし、酒に溺れるし。。でも一度やると決めたらやり切る所が格好いいです。

  • 本人の話は少なめで、自業自得ホラー多め。
    怪異の絡まない自分語りは本当に1ミリも興味がないので、収集した怪談と実際の案件のみにしてほしい。せっかく怖い話が読めるのに、しかもバリエーションに富んでいて面白いのに、隙あらば自分語りがとても邪魔。
    次の大きめの案件?怖いのはいくらでも大歓迎なんだけど、シリーズが進むと闘病記になってくるから揃えるか悩む。

  • あっと言う間に読み終わりますね。

    イマジナリーフレンド(あえて作中の単語は避けてます)の発生と顛末の話しになります。
    付随する短い怪異譚もテーマにそくしており、楽しく読めました。
    あまり怖くはないけど、それでも読み終わった夜...トイレに行き辛い。

    膀胱vs尿意 ファイっ!

  • タルパの話は苦手かもしれない。

  • 面白かった

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著者プロフィール

1979年、宮城県生まれ。郷里で拝み屋を営む。
2013 年、「調伏」「お不動さん」の2作で第5回「幽」怪談実話コンテスト大賞を受賞。受賞作は『怪談実話コンテスト傑作選 お不動さん』に収録されている。著書に、最新刊の『拝み屋念珠怪談 緋色の女』(角川ホラー文庫)、『拝み屋備忘録 怪談火だるま乙女』(竹書房怪談文庫)のほか、『拝み屋怪談 怪談始末』をはじめとする「拝み屋怪談シリーズ」、「拝み屋備忘録シリーズ」、「拝み屋異聞」シリーズ(イカロス出版)がある。「拝み屋怪談」シリーズはドラマ化された。

「2021年 『拝み屋奇譚 災い百物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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