跳びはねる思考 会話のできない自閉症の僕が考えていること (角川文庫)
- KADOKAWA (2018年6月15日発売)
本棚登録 : 373人
感想 : 32件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784041068991
作品紹介・あらすじ
「僕は、二十二歳の自閉症者です。
僕の口から出る言葉は、奇声や雄叫び、意味のないひとりごとです。
普段しているこだわり行動や跳びはねる姿からは、僕がこんな文章を書くとは、誰にも想像できないでしょう」
会話ができない著者の「考える歓び」に満ちた清冽なエッセイ。
自分にとっての障害、人との絆、自然との一体感、かけがえのない幸福。
生きることの本質を捉えて大きな驚嘆と感動を呼んだベストセラー、待望の文庫化!
感想・レビュー・書評
-
なんて美しい言葉を紡ぐんだろう、と惚れ惚れした。
私は福祉関係の仕事をしてるゆえに自閉症のお子さんと関わる機会が多いのだけど、これからも敬意を持って接していこうと思ったよ
一緒に生きていきたいな
それを望まれない時も多々あるけれど(過剰に構いすぎることは相手を嫌な気持ちにさせてしまうから)、それでも、あの子達が美しいと感じるものとか、大切に思ってることを教えてもらえることが、私はすごく嬉しいんだよね
「この世界がどんな風に見えているんだろう」と想像を巡らせることがあったのだけど、その答えの一つを教えてもらった気分
泣いてしまうほど素敵な本だった!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
自閉症の2歳の子供がいる自分にとって、
今まで自閉症の本を読む時は
「自閉症とは?」「こんな声掛けをしよう」
みたいな解説の本を読むことが多かった。
でも自閉症って検索した時、評価も高く
上の方に出てくるこの本は、
自閉症の子供にどう接すればいいかといった本ではなく、
自閉症の子供だって、繊細な文章を書けるということが分かるし、脳の中を少し見せてくれたような気持ちになるものでした。
自分の子供が自閉症と診断されたあと、初めて読む本は解説の方がいいかもしれないけど
いくらか知って、自閉症とは何かわかった後に読むと、
こんなに素晴らしい世界を、普通の人となんら変わりなく見えていて、それを表現することができるんだと教えてくれる本です。
著者は直接スラスラ会話できるようではないですが、PCでは文章を打つことができるみたいで、
うちの子は喋れないから〜と思ってる親たちに
PCでの文章でならコミュニケーションを取れるかもと
希望を与えてくれますね!
著者のTwitterアカウントでも
普通にツイートされているし
チェックしてみてもいいかもしれません。
私はこの本の
一部分に感動したというよりは
全ページを通して、見た目で脳の中までは判断してはいけないのだなと教えてくれた事実に感動しました。
こんなとき自閉症の子はどう思ってるのかな?
ちょっと知ってみたい人はぜひ読んで見てほしいし
自分の子供にも、どう思ってるのか時々聞いてみようと思いました。
-
文章表現がやや一辺倒気味なのは気になったけれどその辺りは特性なのか、文章力の問題なのか。
全体として詩的で哲学的な内容で一章の長さもちょうどよく30分ぐらいで読み終えました。
所々はっとさせられる視点があり人間力の高い方だなと思いました。気に入った箇所はふせんをして時々見返したいです -
会話ができない=こちらの言葉は通じていない
という考えだったことを激しく反省しました。
そういう意味では本当にこの本に出会えたことをありがたく思います。 -
自分が理解できる範疇を超えている。
著者の思考回路がまるで理解できない。
それなのに、ものすごく共感できる瞬間がいきなり訪れる。もっともっと彼の考えや思いを知りたいと思わされる。
自閉症が故の特別な気づきや思い、考えだと思いきや、普遍性を孕んでいる。 -
自閉症の方が実はほとんど健常者と同じことを考え悩んでいたという事実に驚く。著者の東田直樹が本を書くまで世界中の人たちがそう思っていたのだろう。自閉症の方たちはどれだけつらい思いをしてきたことか。本書でも「養護学校では、発達検査や見かけの言動で僕の知能を判断されたため、自分が望むような勉強はできませんでした」と書いている。教育界でさえ、見かけの言動に惑わされていたのだ。会話の中に引っかかるキーワードがあると別のことを連想して口に出したくなることや、嫌な思い出がフラッシュバックのように襲ってくることは私自身もよくある。それを人にわからないようにしていられるかどうかだけの違いだ。自閉症と普通の境は、緩やかな程度の差なのだろう。差を認めあえる世の中でありたい。
-
観察というタイトルで、怒っている人と、それに対する自閉症者の反応や考えが書かれているところは特に興味深く読みました。
間に挟まれているインタビューも、とってもいいです! -
豊かな色彩、自然、水、景色
自分が見ている世界が全てではない
時間や空間の概念が
普遍的なものではないことを
教えてくれる
あなたを
理解しようとか
行動の原因を説明しようとか
ではなく
(それは、自分を主人公にすること)
ただじっと耳を傾ける人に
私はなれるかな
-
-
綺麗な文章
-
自閉症に関わらず他の障害、障害がない人でもこだわり行動とかあると思う
障害を抱えてるからと理由で勝手な決めつけや行動制限はよくないと思う
重度の自閉症抱えながら他者と文字盤使ってコミュニケーションや勉強するのはいいこと
自閉症などの障害があっても1人の人間として関わって助け合いやサポートができやすい環境に少しでもなってくれたらなと思う
まずは自閉症に関わらず他の病気や障害について学んでその人にとってどうサポートしていけばいいかなって考えていきたいと思う -
人は行動だけでは考えてることは分からないなぁと改めて実感。
-
伝われ、気持ち。
自閉症という言葉に、実際のところどんなイメージを抱いているだろうか。会話ができない人は、何も考えていないのだろうか。障がい者とどのようにコミュニケイトしていけるだろうか。様々な疑問を抱きながら読み始めた。
簡単に理解できたとは思わなかった。自然に対して、人に対して、社会に対して、著者の感じていることや考えたことが述べられている。それは特殊な体験ではない。ただ、程度が異なるものではあるかもしれない。著者と私とそれからこの社会で生きるたくさんの人が抱えている困難や不安、また希望や喜びがここで語られている。自分の中にある言葉を外に出して届けることと、届けられた言葉を受け止めることのありがたさを感じた。 -
同僚からのおすすめ読み。
重度自閉症で会話ができない著者のエッセイ+インタビュー。会話ができないからといって、その人が言葉や感情を持たないわけではない、むしろこんなに豊かな世界を生きているということを教えてくれる一冊。
自閉症の方が何かに気を取られて集中してしまうことや、繰り返し行動で落ち着くことは知識としては知っていたが、当事者の言葉を知るのは初めてかもしれない。著者は普通に会話しようとすると発話する直前に頭が真っ白になってしまうそうだ。定型発達が「ど忘れ」し続ける感じではと書かれていた。
自分の行動をコントロールできないが、同時にそれを俯瞰的に認識し定型の反応と比較を試みてもいらっしゃる。「モノと融合する感覚」「デジャヴが続いているような感じ」など、え〜それってどんな感じ…とわからないことが多いが、症状の中で不意にすごく共感できる部分があるのが不思議な感じだった。著者も「僕が特別なのではなく人間にもともと備わっているものなのでは」という意味のことを書かれていて、そうなのかもな…と思った。
文章的な相性なのか、情緒的に綴ってあるエッセイ部分は読み下しにくく感じ、読み進めるのにやや難儀した。インタビュー部分はすんなり入ってきたし、この部分により自閉症への理解が深まったと思う。
前向きに生きる著者の姿勢や努力はもちろんだが、同じくらい親御さんや周囲の方の取り組みの賜物であるというのが伝わる内容だった。さらにアマゾンレビューの自閉症のお子さんを持つ方々の投稿を読み、同書の真価を知った。自閉症はコミュニケーションをとるのが難しい場合が多く、親御さんは我が子が何を考えているかわからないことにかなり思い悩むそうだ。この本には自閉症の著者自身が経験した苦しみ、子供の頃こうしてほしかった、こう感じている、ということがはっきり書かれているので、相当数の自閉症者のご家族の救いになっている。症状に個人差が大きいとはいえ、家族の対応が変わることでの自閉症者本人への好影響は計り知れないだろう。
自閉症に限らず、他人がどんな世界に生きているかということは想像することしかできないが、想像することで少し世界は変わるんだと信じたい。 -
いつか読んだ書評集から、だったか。自閉症の人に対する理解を新たにさせられる一冊。細かい内容はさておき、その思考回路の一端に触れられるだけでも一読の価値あり。
-
自閉症の方が考えていることを知る事ができてよかった。どんな人であっても自分の思いや考えを伝えたり知ることは大切な事だと思った。
-
自分の気持ちをきちんと伝えられないからといって、感情や思考が無いわけじゃない。
会話ができない障害を持つ人だけではなく、子どももそうだし、コミュニケーションの苦手な人もそうですよね。
自閉症のことを良くわからないから知りたいと思って読みはじめたこの本。
読んでみたら、自閉症についてだけではなく、自分の持っている思いを表現することの大切さ、というものを思い知らされました。
世の中に暮らす人たちみんなに読んでほしい。
とりわけ、これからの社会を動かしていくことになる若い人たちには、ぜひとも読んで欲しい一冊です。 -
知らなかった事と
思い出した様々な事。
心にスッと入ってくる言葉の数々
著者プロフィール
東田直樹の作品
